成功法を学ぶこと??

世の中に成功本や成功法セミナーなどが溢れている。なぜこんなにあふれているのか。それは教えているほとんどのことを実践したところで成功しないからだ。

書籍を出している人や講師をやっている方の言葉に間違いはないだろうし、本当に成功体験を伝えているケースがほとんどだと思う。それだけの知名度があるから書籍を出せるし、講演もできる。どちらにしても世間で認められる実力がある。
ではなぜ、伝えていることを実践しても成功しないのか。
性格上の合う合わないがあって実践した時期も違う。時代の流れも違うのに同じことをしても成功はしないことのほうが多い。
そして学ぶ多くの人は絶対的な成功法があると勘違いしている。そんなものありもしないのに・・・。

そしてその成功法になぜ人は集まるのか?
それは人間が弱い生き物だからである。楽できるのであれば絶対に楽したいし、何もしないで生きていけるのであれば何もしないだろう。
だから成功するための一番の近道を学びに行く訳だ。
「成功するための一番の近道は遠回りすること」だと思う。

これでは学ぶ必要がないじゃないか?と思う方もいると思うが学び方を変えれば、成功に近づくと考えている。

ある社長の言葉(オンデーズ 田中社長)に

「成功はアート。失敗はサイエンス。」という言葉がある。

世の中の仕組みをうまく捉えている言葉だ。とても共感できる言葉の一つだ。

成功するのに正解はない。何が流行るかもわからないし、受け入れられる保証もない。それに今まで流行っていたことが、また流行るとは限らない。統計だけを追いかけて行動すれば成功する世の中なのであれば世の中すべての人が成功する。更に言葉を付け加えるならば、成功法をみんなが学ぶということはそれだけ成功法が世の中に出回る。
では成功している人のイメージをしてほしいがほとんどの場合、少数ではないだろうか。
また失敗することには間違いなく根拠や原因があり、その根拠や原因を潰すだけで失敗はしなくなるというもの。

スポーツとして考えれば簡単なことだがビジネスという枠に入ってしまうとなかなかイメージできない人が多いらしい。
スポーツをやるうえでルールを知らないのに勝てるのだろうか。
点を取る練習をしていれば勝てるのだろうか。
ここには最低限の筋力や体力が必要であり、点を取っていても点を取られてしまえば負けてしまう。逆にディフェンスを重視して失点しなければ負けることはない。

この言葉からわかるように、私達が何かをやろうとしたときに学ばなければいけないことは「成功法」ではなく「失敗法」である。

失敗法を学び、失敗する原因を排除していけば成功しやすくなる。
この意味を含めて冒頭で説明した成功するには遠回りすることだという言葉につながってくるわけだ。失敗せずにゆっくりと成功を待つだけの体力を持っていれば成功する可能性が上がる。ここで「必ず」と使わないのはこの言葉や行動をしたからと言って必ず成功になるとは限らないからだ。
とてもややこしい・・・。

しかしこのことに気づいている人はあまりいないし、いたとしてもやはり成功法のほうが華やかなので人は集まるから成功法を教える書物や講師が減らない。
近年、少しずつではあるが失敗談から学ぼうという流れはできている。TVで言うところの「しくじり先生」

こういう番組がやっているという本質に気付いているか?

第三者目線でいられるときは冷静な判断ができるのに当事者になった途端に冷静な判断ができなくなる。世の中においしい話なんてものは存在しない。存在するとすれば受け取る側がおいしいのではなく、おいしい話をする側がよだれが垂れるくらいおいしいだけなのだろう。
冷静に考えてそんなおいしい話を他人に話をするだろうか。私だったら独り占めするかもしれない。

この記事を読んでいただいた方には頭の片隅にでも成功法を学ぶよりも失敗法を学ぶということを残しておいていただけると幸いだ。

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