見出し画像

経営現地化は進むのか

 今朝(9/16)の日本経済新聞から、『シンガポール、早慶卒もビザ厳格化 邦人駐在員3割減も』。

 海外からホワイトカラー労働者を積極的に受け入れ、産業やビジネスのノウハウを吸収しながら経済発展を遂げてきた新興国も、やがて経済・社会の成熟とともに成長は鈍感し、自国民の雇用を守るため外国人に発給する就労ビザの基準は徐々に厳しくなっていきます。

 記事で取り上げられているシンガポールでも、近年はEVと呼ばれる就労ビザを取得することができる所得の最低ラインは急激な上昇を続けてきましたが、それがさらに上昇。ポジションや本人の学歴などの総合判断で、企業や業種によっては現実的に日本人駐在員を派遣することが不可能な水準に近付きつつあります。

 記事では実際の事例なども示しながら、近い将来同国で働く日本人駐在員が2〜3割減るのではないかと予測されています。

 シンガポールには、ASEANや、なかには中国やオセアニアまでを含む地域の統括会社が置かれているケースも多く、そのマネジメントを行なう日本人駐在員の派遣が制限されると、その企業は加速度的に現地化を進めざるを得なくなります。

 今後もしタイやインドネシアなどにも同様の動きが出るとしたら、本社は、世界本社として物理的に人を派遣することなくグローバル経営を統括していかなければならず、また一つ経営の難易度が上がることになります。

 ポイントは、海外からの帰任者をいかに活用できるかです、


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?