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仕事に関する9つの嘘②

昨日に続き、マーカス・バッキンガムらによる最新の著書「NINE LIES ABOUT WORKS」(サンマーク出版)から。

  5つ目のウソは『人はフィードバックを求めている』

 「マネージャーの仕事は敢えて要求水準を上げて厳し目のフィードバックを行ない成長を促すことだ」、「厳しいフィードバックをくれる人を大事にしろ」。
これらを否定する人はほぼ皆無なのではないでしょうか。

  組織によっては相互に厳しいフォードバックを言い合うことが正義(よりよい関係性)である、という過剰な刷り込みで意味なく殺伐としたフィードバックを重ねている組織もあります。

  しかし筆者は“肯定的なフィードバック”が“否定的なフィードバック”の30倍の効果がある、ということを科学的なデータを用いて説明しています。

  筆者によると、ある組織に対してマネージャーが①無視、②ネガティブフィードバック、③ポジティブフィードバック、の3通りの姿勢で接したところ、業績とエンゲージメントの両面で各者に大きな差が出たというのです。

  また脳科学的には、ネガティブなフィードバックは“脅威”として脳に認知され、認知、感情、知覚機能に障害をきたす。すなわち学習を促すどころか阻害し、脳に一時的な機能障害をもたらすといいます。

一方、ポジティブなフィードバックは、認知、感情、近くの解放を促し、学習を促進します。

  これらのことから筆者は『学習のカギはコンフォートゾーンから抜け出すことにある』という常識を真っ向から否定し、『コンフォートゾーンから出ると、脳は目先のことを乗り切る以外に注意を向けなくなってしまう』としています。

  但し、ここでいうポジティブなフィードバックとは、単に甘い評価をするということではなく、マネージャーの注目をその人の“できないこと”ではなく“できること”に注ぎ、何によって最も貢献するか、何によってアウトプットのインパクトを最大化するか、を軸にコミュニケーションを行なうことである点をよく理解する必要があります。

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