見出し画像

どうも耳につく…「●●だと思っていて~」という説明

 最近、といってもここ10年くらいなのですが・・・色々なプレゼンやTV番組などでも、発表者、コメンテーターがよく使う「●●だと思っていて~」という表現。実はずっと違和感を覚えていました。

 語感的な好き嫌いもあって自分では絶対に使わないのですが、TV番組で結構知的水準が高そうなコメンテーター(若い方が多いですが)が使っているのを見ると、「別に間違ってはいないか」と無理やり納得させようと・・やはり無理なので今更ですが調べてみました。

 「●●と思っていて~」、本来は「●●と考えているのですが」と表現すべきなのではないかという前提で、「思う」と「考える」の違いについて調べてみました。

 まず、「思う」も「考える」も思考に関する動詞であることは共通です。

 しかし、その思考の”ニュアンス”は大きく異なります。

  「思う」=情緒的・一時的な思考

  「考える」=論理的・継続的な思考

 例えば、次の二つの文章を比べてみるとその違いは明らかです。

   A:子どもの将来を思う

   B:子どもの将来を考える

 例えば、「売上が回復しないのはコロナ禍による外出制限以降人々の行動パターンが自宅中心になったからだと思ってて~」、と言われると、あぁ個人的に今そう思っているんだな、という感じですが、「売上が回復しないのはコロナ禍による外出制限以降人々の行動パターンが自宅中心になったことが原因だと考えます」と言われると、その背後にその人なりのロジックがありそうだ、と感じるのは私の偏見でしょうか。(と言うより、ちゃんとロジックがあるのなら「~と考えます」と言った方がよい、と親切心で”思い”ます)

 言葉は時代とともに変化、進化していくもので、もともとの語源とは異なる意味合いでやりとりしている言葉はいくつもあるのだと思いますが、、言葉を正しく使う習慣というのは、知的活動の第一歩ですから、きちんと使っていきたいと”考えて”います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?