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新社長が行なうべきことは?

   今朝(11/14)の日本経済新聞から、『「選択と集中」スピード重視 パナソニック岐路に』。

   巨額赤字の元凶だったプラズマテレビ事業からの撤退や、EV向け電池など自動車部品事業への参入などの成果を残した津賀社長からバトンを受け、パナソニック社の社長に就任することになった楠見雄規氏。

   コロナ禍があったとはいえ、2021年3月期の純利益見通しが前期比56%減と苦戦する中での社長就任となります。

    記事によると、楠見氏が挙げる同社の課題は、「競合他社に比べてスピードで劣っている」点で、「(赤字事業を消す)モグラたたき」(津賀氏)に追われて成長分野の育成が遅れているといいます。また、構造改革に追われて競争力のある技術が育っておらず、日本電産やSONYなどに人材が流出していることも危惧されます。

   技術者出身の楠見氏は、「一つ、二つ他社が追いつけないものを各事業が持てば、成長の核となれる」としており、優秀な人材をひき付けるためにも革新的な技術やアイデアを全社的に生み出す風土作りが重要だとしています。

   “何をするか”だけで差別化するのは難しい今日、「革新的な技術やアイデアを全社的に生み出す風土」が必要なのはパナソニック社だけではありません。そもそもそれが具体的にどのような“風土”なのか、そうならない理由は何なのか、ということについて深い議論や洞察が必要です。

   記事は、「バトンを託された楠見氏にはパナソニックをどんな会社にするのかをまず明確に示すことが求められる」と結んでいますが、時代の岐路にあって、多くの企業で同様のVisionが求められているとともに、そもそもなぜそこを目指すのか、というWHY、Purposeこそが、優秀な人材を惹き付けるために不可欠なのではないかと考えます。

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