チームプレイとチームワーク
今日は、普段とは異なるアプローチでチームプレイとチームワークについて考えてみたいと思います。
ある有名なネットミーム
チームワークのことを論ずるときに、このネットミーム化された言葉が引用されるのよく見るのですが、深く考えずに「ウンウン、うん?」と思うことが多かったので、少し深く考えてみることにしました。
言葉の意味を探る
ここで注目すべき言葉として「チームプレー」「スタンドプレー」「チームワーク」があります。それぞれの言葉の意味を探ってみます。
スタンドプレーの意味は若干文脈に合わないのですが、チームマネジメント的な文脈に合わせて下記のように整理しました。
チームプレー
チームが向かう目標に対して、個人がそれぞれの役割を遂行する行動。
スタンドプレー
個人が成果を出すために意識的に行う行為。
チームワーク
チームが向かう目標に対し、個人が協力して協力し、行動する状態。
これで少し整理できたように思います。
チームプレーとチームワークの違い
チームプレーの「チームが向かう目標に対して、個人がそれぞれの役割を遂行する行動」は、まずチーム全体が目標に向かって特定の行動を設計し、個人がその役割を適切に演じます。これは、例えば野球の守備ような、ある程度状況に応じた次の行動が決まるものであったり、音楽で言えばオーケストラのようなものに近いのではないかと思います。
一方、チームワークの「チームが向かう目標に対し、個人が協力して協力し、行動する状態」は、まず個人がチーム目標に対して目標達成を目指し、その上で相互に連携すること、と捉えられます。これは、例えば常に状況が変化する中でプレーするサッカーや、ジャズの即興演奏のようなものに近いと考えられます。
チームワークは高い個の力ありき
仕事でのチームワークを考えると、そこには「スタンドプレー=高い個の力」が必要になります。
最初に高い個人のプロフェッショナル性があり、同じ目標に向けてチームの役割を担う上で、いかに己の力をチームメンバーと連携して価値あるものに高められるか、自分の力の発揮を100%から200%にできるか、チームのちからの総和を相乗に変えられるか、がチームワークではないでしょうか。
まとめ:それでもまずはチームプレイ
しかし、ほとんどの組織はそこまで強い個人を集めることはできません。チームの中には熟練者もいればこれから成長していくものもおり、様々なスキルレベルのメンバーが存在します。そのなかで高いチームワークを発揮しろ、というのはいささか難しい注文です。
高いチームワークを期待する前に、まずは一貫したパフォーマンスを出せるチームプレイをメンバーに徹底させることが重要でしょう。
マネージャーが意識すべきは「想定される状況下では常に一定のパフォーマンスが出せるチームプレイをメンバーには徹底」しつつ、個の力を強める育成を行いながら「臨機応変に対応できる、強い組織を作っていく」ことではないでしょうか。
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