読むサイクリング ~栗村修の気軽にはじめるスポーツバイクライフ~
ただの自転車好きが勝手に自転車本を批評します。
基本的にネタばれを気にせずつらつらと書いていきますので、気になる方は注意してください。
栗村修の気軽にはじめるスポーツバイクライフ (著)栗村 修
自転車ロードレース解説でお馴染みの栗村修本。前に他の作品をレビューしていますので、こちらも参考になればと思います。
今回は入門書ですが、これが著者の処女作だったんですね、知りませんでした。世の中には数多のスポーツ自転車本が出ていますが、栗村修ならではの面白い話が多く載っていて、非常に楽しく読めました。
堪能したい栗村オリジナル
当たり前といえば当たり前なのですが、内容の8~9割は他の本に書かれているような内容です。自転車の選び方だとか乗り方とかそんな感じ。それはそれで参考になるし、面白かったです。「最初の一台は見た目で選ぼう」「サイクルウェアは奇抜な格好だから着るなら注意しよう」とか、共感できる部分もたくさんあり、入門書としてオススメできます。
しかし、この本の真骨頂はそこにはありません。
残りの1~2割。他の本にはない栗村オリジナルと呼べるような部分です。
本当に初心者の参考になるのか?というのはさておき、めちゃくちゃ面白いので、いくつか挙げてみました。
・イタい言動に注意しよう
・スマートにトイレを済まそう
・女性は自転車に乗れば3割増しでチヤホヤされる
・カッコいい信号待ちの姿勢
・女子高生の視線でパワーアップ
・猫型人間と犬型人間
一番笑えたのはやはり女子高生の視線でパワーアップ。
どういうことかというと、女子高生のたくさんいる場所を走るようにすれば、いつも以上に頑張ってしまうから、効率のいいトレーニングになる!という内容です。
確かにそうだろうけれど、まぁくだらないですよね。(笑)
これを入門書の1ページを割いて書けるのは一種の才能です。
実際は項目が足りなくて絞り出して足したのかなーとか思いながら読んでいましたが。(笑)
オリジナリティが出るのは、最後の搾りカス
ともかく、この本は本線以外のアイディアの搾りカスに栗村修という人間の真価が出ていて、そこが本当に面白いです。
オリジナリティある発想って、そんな搾りカスに出てくるんじゃないかと感じさせてくれました。会社の会議とかで「面白いアイディアあるかー?」みたいに聞いても、出てこないですよね。明日から会議とかの問いかけ方を変えてみようと思います。
もちろん入門書としても非常に高品質です。
これから自転車をはじめようという方、それ以外のあらゆる人にもオススメでる一冊でした。
中古がアマゾンにて1円で購入できますので、是非とも手に取ってみてください!
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