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シャングリラへゆく⑯旅は海抜との戦い

理想郷のことを人はシャングリラと呼ぶ

雲南の香りに魅せられて僕は旅をした
冒険家が探し求めたシャングリラに想いをよせ
奥へ奥へ雲南省の秘境を旅した記録

①から読めばより深く楽しめます
シリーズ「チベットへゆく」の第二部
シャングリラへゆく物語

旅は海抜との戦い

四川省甘孜カンゼ県に位置する
理塘リタンで1泊する事になる

旅ルート 麗江と理塘の位置関係

ダライ・ラマ七世の生家を後にし
陽が沈みだし
ホテルへチェックインしにいく
その後、少しホテルで休憩し夜ご飯を
食べに行こうとなる

ホテルの部屋から遠くに草原が見えた

実は僕は理塘リタンに着いた辺りから
嫌な感覚を覚えていた
それは1年前の拉薩と同じく
高山病の気配だった

理塘リタンは拉薩よりも高い
海抜4133mに位置している町

拉薩3650m

途中で天空の街と看板もみたけど
景色では分からないが
実はかなり高地にある都市

しかし世界の高地都市ランキングには
名前がないのは人口が少ない為
都市としてみなされてない

チベットに点在する村や町は実は
ランキングに記載される都市より
高い位置にあったり
ランキング上位を独占する程の位置に
あることは、あまり知られていない

ホテルに着いた頃に僕は頭が痛みだしていた

今回5人で旅をしているので
迷惑はかけれない

拉薩の時より痛みは酷くないが
一気に高山病が襲ってきた

ホテルから歩いて夕食を食べれる店を
他のメンバーが探しにいき
連絡が入り、僕らも店に向かう

店に向かって歩いてる途中
ズキン、ズキンと痛みが酷くなりだす

やばい・・・
嫌な予感がする

妻にそう言いながら店を見つけ中に入る

レストラン

鍋料理店に入る

高原牛にトマト出汁のきいた美味しい鍋
しかし肉を少し食べて
食べるのを止めた

夜、ご飯の鍋

他のメンバーが食べないの?と
声をかけてきて
ちょっと調子が・・・といいながら
高山病とは言わず誤魔化す

店内の様子

僕は1口、2口だけ食べた
皆が食べ終わるのを待つ

店を出てコンビニへ寄り
飲料を多めに買い部屋に戻った

部屋に設置してある酸素濃度を上げる機会の
電源を入れた
そして早めに寝る事にした

酸素濃度を上げる機械

夜中1度痛みで目が覚め水を沢山のんで横になる

拉薩の時よりはまだマシだったけど
それでも痛みは段々強くなる

はやり僕は高地には適した体ではないようだ
直ぐに反応してしまう

10月3日
朝早く起きホテルの朝食に皆行ったけど
僕は部屋で待機

食欲がわかない

太陽が昇ったばかりの理塘リタン
今日は、朝一で出発をする。

理塘を離れる前に
昨日行けなかった、この街にある最大の寺
チャムチェン・チョェコルリン寺へ向かう

朝早いため、まだ誰も観光客はいなく
門をくぐるとかなり広い中庭があった
多くの僧が収容できる広場
ここは2008年にも大きなデモが起きている場所

チャムチェン・チョェコルリン寺広場

そして奥に何個かのお堂が見えた
お堂まで歩き
閉じてる門をそっと開いてみた

チャムチェン・チョェコルリン寺 お堂

中央にある大きなお堂に行き中を覗いてみた

お堂の入り口

すると中では僧が修行しお経を暗記していた
中に入りたかったけど一人で入ると
怒られそうだったので奥に入る事はなく
遠目で見るだけで終わった

お堂の中で修行する僧

ダライ・ラマ七世が幼い頃
この寺に連れてこられ
僧がトランスした場所はどこかな?と
探しながら散策

時間がなくウロウロはできず
すぐ横のお堂に行ったけど
閉まっていた

この広大な中庭の正面の建物の奥にも
古いお堂がある
恐らくそっち側かなと思い
裏の寺に寄るには時間がなくなり
車に戻る事になった

地元のチベット民族

今日は朝8時に出発し南へ下るから
8時までに車に戻ってきて!言われていたので
ゆっくりできなかった

僕は1時間くらい滞在したい気分だったけど

他のメンバーは寺に入らず
車で待機となり
あれ?みんな見ないの?有名な寺なのに・・・と
思いつつ妻と二人で
20分程しか時間なく駆け足で寺を見ていた

僕らが次に目指したのは
四川省にある稲城亜丁ダオチェン・ヤーディンという場所
エリア的には香格里拉エリアに属している
そこまで一気に南下

旅ルート 位置関係

ここに住むチベット民族が崇む3つの山がある

仙乃日(シャンナイリー)は標高6,032mの山
ダライ・ラマ五世が霊山として拝んだ山

中国人客が多く訪れるようになり
近年整備され観光地かされ
気軽に霊峰を見に行ける

少し前までは、この山を見るのに
何日も歩き山中に入る必要があり
山岳ガイドを雇い数人で
キャンプしながら入る場所だったらしい

今ではバスに乗り奥に入り
そこから山登りができルートも
安全に確保されている

どこに行くかは、前日の夜に
僕が高山病で頭が痛い時、食事しながら
決めたらしい

何も知らない僕は朝から
どこに行くの?と妻に聞くけど
チベットと関係ある雪山!とだけ
教えてくれる
いや〜雑な説明(笑)

だから全くこの時は
どこに行くかも知らず向かっていた
まぁ頭痛いし
それ以上聞かず車でおとなしくしていた

すると他のメンバーも
昨日の夜から高山病で頭が痛いと判明

ブル猫夫婦も痛みで車のなかで静か
劉さんも少し痛いと
運転手の孫君も酷くはないけど痛みがあると

僕が一番酷そうだけど
みんな高山病になっていた

だから皆は朝早く
理塘リタンを出て海抜を下げた地に
向かいたかったようだ

朝、寺に入らなかったのは
高山病で苦しんでいたからだった

僕は頭痛いより見たいが先にあったので
我慢して寺を散策したけど
他のメンバーは一刻も早く海抜を
下げたかったらしい

そして急いで理塘リタンを後にした

バックミラーには朝の太陽に照らされる
美しい理塘リタンを見ながら街に別れを告げる

昨日走った海抜4500mの峠をまた越える
南へ南へ車は走る

途中1回トイレ休憩を挟んだけど
皆車から出てこない
高山病で動きたくないらしく
運転手の孫君だけトイレに行った

急いで南下した事もあり
昼の2時過ぎに稲城亜丁ダオチェン・ヤーディンの麓の村まで
辿り着く

そこで食事をする為にレストランを探し入るが
僕はまだ調子が悪く食事をせず
外のベンチで待った

他のメンバーは回復したのか
僕より酷くない様子で食事をする

結局 ここは何処?って思ってる僕は
妻に再度「で!ここ何処?」って聞いても
相変わらず雪山の近くとだけ教えてくれる

こんな装備で雪山行くの??って思いながら
もう聞くのもめんどくさいから
ついて行く事にした

暫く走ると
大きな駐車場のある開けた場所に出て
観光バスが何台もあり
店もある開けた場所に出る

僕らも車を止め、荷物を持ち
入場する為にチケットを買う

チケット売り場の近くに
バーガーキングの店があり驚く

こんな場所にバーガーキングがある!
外資系チェーンなんて見当たらないような
ローカル地域、そんな場所にバーカーキング!

こんな場所で食べる食事じゃないでしょ!
と言いながら
僕らはゲートに行き入場した

稲城亜丁の入り口

国家自然保護区になっていて
山の奥地にバスで行き今日は山の麓の宿で1泊
翌日は4500mにある牛乳湖まで登山して下山

目の前に来て初めて色んな事を知る今回の旅

妻にだから・・・もっと細かく説明しろよ(笑)
って言いながら直前にいつも状況をしる旅

貴方の好きなチベット寺が上にあるから
と言われる

僕は そういわれると頑張っていくしかない
また海抜4500mまで登るの?しかも登山って
大丈夫??って思いながら
とにかく酸素缶が欲しいといいながら
大型バスに乗せられ山奥へドンドン入っていく

大型バスで山の中に入っていく

そして宿泊する宿の近くで降ろされる
妻が今回の旅で一番高額な宿よ
大きな窓から綺麗な景色が見えるから期待して!と言われ僕は大自然のパノラマと
豪華なホテルを期待

ホテルに着いたら
まぁたしいた事ないホテル
山の上というだけで高額なだけだった

窓からは確かに大自然が見えたけど・・・
まぁ 普通の山の中の景色
そしてまた、高い海抜にやつてきた

陽が沈むには。まだ時間があり宿に荷物を置き
珍珠海という聖なる湖を見る為に向かった

旅は海抜との戦い

全くスケジュールも行先も知らない旅

だから慌てて現地で調べる事になり
こん場所なの!と驚いたりしていた
事前に妻に聞いても
地図が全く見れない人なので
まぁ適当に教えてくれる

行けばわかる!という事らしい
まぁそうだけど僕の目的も達成したので
文句も言わずついて行けばいいけど
ちょっとくらい説明しろって言いながら
旅をするのも案外面白い

海抜にここまで左右され旅をするのも珍しい
登ったり降りたりと3000m程の高低差を移動

遥か昔
ダライ・ラマ五世が霊峰として拝んだ山
今でこそ簡単に入る事ができるけど
数日費やし奥へ入り6000mを超える霊峰を
聖なる湖である珍珠海から見上げた時
シャングリラに見えたのだろうか

⑰聖なる珍珠海で死にかける へ続く

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