見出し画像

ライカ LEICA D-LUX8 レビュー

ようやくD-LUX-8を受け取りました。世界的な需要が・・・とか、月産数もわかりませんが、富士フィルム同様にわざと絞ってるとしか思えませんね。

まず、その第一印象は完璧なベビーQ。レッドマークの位置も貼り革も、上面のダイヤルの感じもよくなったなと。そして半円を描くサイドの曲面、これこそフィルム時代から続くライカのデザイン。ビルドクォリティーも塗装の質感も、D-LUX7からかなり良くなった印象です。

背面もQ3のように必要最小限のボタンで美しくなりました。特筆すべきは、ゴミ箱マークが消えたのがすばらしい。デジカメになって現れた削除機能ですが、フィルムカメラは取り消しなんかできません。カードのメモリ容量がほぼ撮り放題になった今、その場でわざわざ削除する意味あるのか?と常々思ってましたので、大英断と称えたいところです。

反面、底面は相変わらずごちゃごちゃしすぎ。構造はシンプルですがQ2やQ3同様、EUに始まり台湾・中国まで、各国独自の技適マークのオンパレードで、これは本当に美しくない、というか最悪。製品への表示義務があるなら、目立たない電池蓋の裏にでも小さく入れてほしいところです。使用上は全く不要なんで、ここはテプラでカッコよくしましょう。

さて、山陰海岸ジオパークの竹野切浜へ行ってきましたので、D-LUX8で撮った写真を数枚ご覧ください。設定は初期のままで何もしてません。オートWBでスタンダード。あっさりしすぎなので露出・コントラストだけ少し変更しています。

豊岡のうどん屋、名月さんで

ホワイトバランスはD-LUX7から改善されているようで、全く問題ありません。普通の写真が普通に撮れるコンデジで、Youtuberが絶賛してるような”ライカな写真”が誰でも簡単に撮れるカメラではなく、世界一カッコいいコンデジと言うのが正しいと思います。

竹野切浜海水浴場
山陰海岸ジオパーク 清瀧洞門
山陰海岸ジオパーク 清瀧洞門内
山陰海岸ジオパーク 清瀧洞門内

D-LUX8からRAWデータをDNGで扱えるようになりましたが、アンダーは変わらず苦手なようで、シャドーの持ち上げには限界があり、暗部のデータは弱いですね。4/3センサーなのでその辺は我慢。手ぶれ補正もそこそこです。

山陰海岸ジオパーク 清瀧洞門内
山陰海岸ジオパーク はさかり岩
今回お世話になった、カヤックツアー MERI Adventure Tours
MERI Adventure Tours
MERI Adventure Tours
焼肉木ざわさんの超甘カルビ

テーブルフォトはマクロモードがあるので全く問題なし。ISO1600程度まではノイズも全く気になりません。色や質感もいい感じです。

焼肉家 木ざわさんのとろける上ロース

とりあえず適当に撮ってみたという感じですが、4KだのLogだの、マニアックな動画性能や、超正確な瞳AFにAFCの高速連写、そんな性能を求める方にはもちろん不向きです。もっと小さなRX100 VIIの方が遥かに上でしょう。

フィルム時代はコダックかフジかで色は決まってたわけで、レンズ性能と耐久性の勝負だったわけです。デジタルになり、ライカM11はa7RIVと同じセンサー。センサー自体の性能はほぼ変わらないので、あとはメーカー独自のチューニング次第。RAW画像をいじくり回すなら、カメラメーカーを選ぶ必要すらないのかもと思います。

報道写真家が憧れるピューリッツァー賞も、ライカに始まりしばらくはニコン、キャノンになって最近はソニー。瞬間を切り取るには瞳AFや連写性能が重要です。でも私ら素人はそんな世界で生きてませんので、撮ってて楽しければそれで良し。

もし今、ライカでしか撮れない写真があるとすれば、それはライカで撮っているという姿勢から生まれるものではないかなと。「何で撮るか」が大きく影響しているような感覚、それはあると思います。

D-LUX8とは、それは所有欲を満たし、何でもそこそこ撮れる唯一無二のコンデジ、それに尽きると思います。Q3って結構大きいので常時携帯するのは無理。持つだけで、眺めるだけで高揚する、そんなカメラを小さなバッグに放り込んで、日々持ち歩いて、日常を楽しみながら撮りたい。そんな方には超おすすめです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?