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若手のみ賃上げ、その他は現状据え置きもしくは賃下げという現実について

大手企業の賃上げ率が、過去最高に。

ついにデフレを脱却して、程よいインフレに。

景気は徐々に回復しつつある。

そんな形でマスコミ各社が報じてはや数ヶ月ほど。

実際のところ、庶民の生活は苦しくなり続けているように感じる。

インフレどころか、スタグフレーションになっている認識。

わずかな利上げが、株価の大暴落を引き起こすほどの劇的な状況。

キャリートレードの影響とはいえ、偉い人のちょっとした発言の内容次第で簡単に経済がひっくり返る時代。

アメリカや中国を含めた、各国の内実も全くよろしくない。

世界中が混乱期に向かっていくような、不穏な雰囲気がある。

そんなことがある中、ある意味景気が比較的良さそうな界隈がある。

それは「大企業」や「公務員」など、安定した企業の若手社員。




若手の価値が高まっている。

ある意味どこに行ってもひっぱりだこ。

企業側が新人を選ぶ時代から、新人が企業を選ぶ時代へ。

中途も含めて、多くの若手が自由に働きやすい環境を求めて職を転々とする。

人気な企業は若手に選んでもらえる可能性があるが、無名企業は全く人が集まらない。

知名度があるかないかで、就職に興味を持ってくれるかどうかは雲泥の差。

もちろん少しでも黒い噂が流れると、途端に就職先として選ばれない。

少しでも会社の将来を見定めて、若い力を多くの企業が必要としている。

そのためには、ある程度給与水準も高くなくてはということになってくる。

その結果としての賃上げが発生しているように感じる。

これこそが少子化がもたらす若手への恩恵の一つと考えてもいいかもしれない。

希少性があるのは、ベテランよりも若手であるのだから。

過去のベビーブーム世代のように若手が余っているような時代からすると、信じられないような高待遇で若手が迎え入れられている。

その結果として、実際の給与水準については若手が大幅に伸びることに。

そして残念なことに、中堅やベテランの給与はわずかに伸びるもしくは上がらない。

人によっては上から賃金を下げる方向にプレッシャーをかけられて、どうしようもなくそれを飲む人もいる。

特に氷河期世代が生きる間ずっと報われないまま過ごしているかのようにも感じる。

ある意味貧乏くじをずっと引き続けている状態。

その内容を知り、不公平であることに憤ったり、どうしようもないことに絶望したりしている人も多くいるかもしれない。

政府から賃上げ要請がなされている内容を、企業が上手く若手を取るための戦略にすり替える。

この事実に対して、世代のマス層にあたる世代の多くの人はどのように感じているのだろうか。




景気がほどほどであったとしても少子化が進む限り、このトレンドはずっと続く。

その結果、常に若手こそが一番美味しい世代になる。

そのような逆境の中でいかに中堅やベテランがより良い待遇を求めることが出来るか。

まずは現実を認識すること。

そしていかにその人自身の希少性を高められるか、それに向かって努力できるかどうか次第。

ニーズがあるにもかかわらず、その分野に詳しい人がまだまだ少ないというところを目指すことが出来るか。

今までの得意としていたところ以外の希少性となる価値を磨けるか。

そして、その希少性を内にとどめるのではなく、発信してアピールできるか。

それが出来るか否かによって、全く状況が変わってくる。

何もしなければ同じ世代の行動しない人とともに沈みゆくのみ。

だからこそ、少しでも輝くものを見つけて、その分野に進んでいく。

そのための行動として、今から何が出来るのだろうか。

そのアイデアの種は、今まで封じ込めてきた好奇心の中にこそ秘められているに違いない。




ありがとうございました。

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