見出し画像

港湾施設の更新プロジェクトが完了した壱岐島「芦部港」に入る(2024年春夏クルーズ11日目)


2024年6月6日木曜日9時30分、対馬(厳原港)」を後に37マイル先の「壱岐島(芦部港)」を目指した。海況は相変わらずの北東風、波が続いているがその勢いは弱まり、「Windy」上ではベタなぎに近い表示になっている。向かう「壱岐島(芦辺港)」へのコース採りは一直線、この間ずっと横波、中央部で1m、それ以外は50cm、心身に負担なく25ktオーバーで走り切ることができた。

昨年も似たような時期に「芦辺港」に入っているが、その時はジェネレータの塩水もれで発電機室に海水がしっかり溜まり、チュッチュポンプでそれをペットボトルに移して捨てる作業を続けたり、さらに続いてジェネレータの不具合(起動バッテリー充電不全他)も発生あって航海を続けられるか、不安でいっぱいだった。

その懐かしい岸壁にも行ってきた。昨年はこの突堤の端に艇を着けて奮闘していたのである。

今回は、この旧ジェットフォイル船桟橋に着けている。桟橋前にある船の待合室は大分古い。2024年4月から新設のジェットフォイル桟橋が「芦辺港ターミナルビル」接続する形で完成したため今は使用されていない。そこで、使わなくなったビジター桟橋を開放してくれた訳だ。毎年の日本全国ロングクルーズを8年続けてきたが、プレジャー艇への理解ははかなり変わってきたと思う。

ちなみに、係船料金は岸壁利用と同じで手続きはターミナルビルの発券売り場で行う。10トンで200円でお釣りがくる。水もトイレもターミナル施設のものが使える。ただし、水蛇口には鍵がないので、持参のものを使い、事前の了解も得ておいた方が、後のビジター艇のためにも良いと思う。

さて「芦辺港」、岸壁に着けている漁船は全て横付け、それも間隔がたっぷり空いて隙間だらけである。我々ビジターにとっては、いつ何があっても逃げ込める収容力があるのは良いことだが…。おそらく漁業が盛んな時代は外部に開かれた(第三種)漁港として大いに栄え、今日の規模に開発が進んだと思われる。

その広大な埋め立て造成地に1993年(平成5年)鳴物入りで「ダイエー壱岐店」(1993年)を核とした「ピア21」という名のショッピングセンターが設けられたのだそうだ。「当時は壱岐島最大の総合スーパー誕生ということで、壱岐島全島から客を集め、大いに賑わっていた」と土産物店のマネジャーが話してくれた。現在のイオンはダイエイからの営業譲渡を受けて、2015年に「イオン壱岐」として屋号変更、今日に至っていると言う。

泊地探索で偶然見つけたコインランドリー、前回には発見できなかったが店舗は実に新しいので最近オープンしたのではないだろうか。これで、泊地としての「芦辺港」の加点が進んだ。無いのは、日帰り温泉だけだ。

ピザ屋「ピッツェリア ポット」と言う店に入った。イタリアから仕入れたピザ窯なかなか綺麗、味もそれに勝る美味しさであった。「芦辺港」には飲食店が少ないので、今夜は船中居酒屋と思っていたが、変更してここに決めた。場所はいわゆる「芦辺港」の旧市街の中にあって、町の中心に「天徳寺」と「住吉神社」があり、その門前町ということもあって、味わいの深い街並み、そこに移住者がカフェをオープンするのは何処でも見る景色だ。

しかし遠かった。泊地の浮き桟橋から広大な港の岸壁沿いに対岸まで「コの字」に歩くこと30分、すなわち往復1時間歩いたことになる。クルーズ期間中は歩くことが多くなりがちで、この10日間の平均歩数は1万歩、この水準は自宅にいる時よりはるかに多い。

この記事が参加している募集

#海であそぶ

1,025件

#一度は行きたいあの場所

53,659件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?