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五島列島で台風接近に遭遇したら泊地は「若松港」がおすすめ(2024年春夏クルーズ18日目)


2024年6月13日、9時30分、「有川港」を出港、今回は去年入った「鯛ノ浦」を飛ばして「若松港」を目指すことにした。30マイルの航程である。この1週間、毎日天気が続き、風も弱い。したがって、「Windy」の五島列島周辺の風・波予測は更新するたびに静穏となる。このままだと、五島列島を出るまでこの状態が続きそうである。昨年は、滞在9日中、6日間が強風波浪注意報、しかも梅雨入りでずっと雨だった。そんなわけで、今年の五島列島島巡りは南の島にいる錯覚に陥ってしまう。

1時間30分後の11時に「若松港」の3つの浮き桟橋が連なるフェリー桟橋(海から見て)右側)奥から2番目に着けた。1番奥は地元の小型漁船が、手前は「福江港」と結ぶ通船が明日の朝イチ便のため前泊係留する。その間の空きスペースは遊漁船が時々利用する。勿論、右側はフェリ船が一日数回着ける。

この「若松港」、私はプレジャーボート・ヨットにとって五島列島で台風などで避難滞留を強いられることになったらこの港が良いと考えている。ボートはヨットと違い、海況悪化で避難が必要となったらその早い足を使って、近くの港ではなく安全な港を選ぶことができる。私の頭の中に、いつもある逃げ込み先が「若松港」である。当然、やり過ごしが長引けば生活インフラへのアクセスも重要な要素になる。

我々が使える「若松港」フェリー桟橋は、若松郷の中心部にあり、役場(新五島町若松支所)、郵便局(現金引出し可)、Aコープ(ミニスーパー)、水(桟橋内)、トイレ(ターミナル)、分別ゴミの捨て場所(ターミナル)、安価な旅館、そしてガソリンスタンド(ENEOS)といった生活インフラのすべてが徒歩5分圏内にある。雨風がある時は助かる。

港ととしては、周囲が山に囲まれ、唯一東に開いた港口は「若松瀬戸」と呼ばれる水路のように狭い海に面している。波の打ち込みも少ないであろう。桟橋の丈夫さはフェリーが着岸するほどだから本格的なもの。海は透き通っていて、海水フィルターにゴミが詰まることはない。

但し、収容力は限られるので、荒れてからの避難先ではなく荒れる前に入ってやり過ごす時に向く避難先になろう。利用にあたっては新上五島町役場建設課で対応してくれる。

今回「若松港」にとどまる理由はもちろん避難のためではない。次の目的地である「福江港」のビジター用浮き桟橋が今週は金曜日の午前中まで、巡視艇の利用で使えないためである。今回は、五島列島最後の泊地として「荒川港」を計画している。コースは「大瀬埼」から回り込もうと考えているので、「福江港」でタイミングを見計らう必要がある。海難事故が多い岬沖の航行だからだ。

泊地としての「福江港」はフェリー・通船の集中する港なので運行時間中はよく揺れるので、私は好きではないが、「大瀬埼灯台」を海から見ながらの通過に期待を寄せているので仕方がない。

タイミング待ちなので「福江港」では、連続3日間利用で仮予約してある。(窓口は福江港港湾事務所)聞けば、この週末には大型ボートの予約も入っていて、私達を含め2艇で一杯になるという。実はボートでクルーズしている人達にこの8年間会ったことがない。皆ヨットの皆さんばかりだった。果たして、どんなボートが入って来る?あるいは待っているのだろうか?楽しみである。

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