メンタルヘルススタートアップ事情 in US
こんにちは。社内起業家としてサンフランシスコベイエリアで得た気づきを定期発信しています。どなたかの未来創造・新顧客価値創造のヒントとなれば幸いです。
Mental Health Needs Surge
2020年度のメンタルヘルススタートアップへの投資件数は2019年度と同じにも関わらず、その投資額合計は2019年の2倍以上の$932Mに急増したようです。リサーチによると若者アメリカ人の80%が孤独による憂鬱の自覚症状があるとのことで、需要の急増からメンタルヘルス分野へ投資する動きが顕著となりました。
メンタルヘルスの診療は医療機材を必要とせずセラピストや精神科医による会話による診療が主となるため、場所の制限なくスマホで遠隔診療のサービスを実現することができます。
メンタルヘルスサービスを手がけるスタートアップはU Sだけでも約50もあり、資金調達に最も成功しているLyra Healthは2020年12月に$175MをSeries Eで追加調達し、今や企業価値は$2.25 billion(約2300億円)にも上ります。
一方でセラピストや精神科医の数が需要に対して足りていない課題もあり、
個人に合わせたwell-beingのプランを作成するサービスModern Heathや
chatbotを手がけるサービスWoebot Healthなども人気です。
Woebotはメンタルヘルス患者向けのA Iチャットボットで、あえてロボットの容姿で応対することで、人じゃないからこそメンタルヘルス症状を改善できる価値を実現できているとのこと。会話の診療が主となるからこそ、うまく会話データを蓄積できればセラピストAIの実現も期待できます。本物セラピストとAIの区別がつかなくなるまで進化できればセラピスト不足の解消にもつながります。
会話データ畜瀬にはプライバシーの課題がありますので、プライバシーを保護しながらデータを蓄積できる技術も求められます。
メンタルヘルス産業はニーズの急増とTelemedicine・AI・プライバシー技術の進化がマッチしたホットなマーケットとなりました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?