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非常に高い教育水準の国民を多く抱えながらも観光業に投資してきた残念な国・社会

コロナで観光業界は吹っ飛んだ。もとに戻るまで5年はかかるだろうし、コロナが終息したあとでも以前のように外国人観光客が来るかどうかはわからない。世界は大きく変わっていくから。

コロナ前からだけど、1億人の人口で、99%以上識字ができ、教育水準の高い国民を抱えながら外部に依存した観光業に力を入れたのが理解できない。

自分が政策責任者なら、いや「普通」に考えたら、「高生産・高付加価値」に移行していくことを実施していく。旧態依然とした古い産業への投資をやめ、思い切って新しい産業構造へと転換する。日本の状況であれば可能だし、移行期間中に失業者が一時的に増え、古い産業が倒産しても中長期にみればあらゆる人に利益がある。

安倍政権下では結局金を株式市場にばらまいて円安誘導にしただけで根本的なルール変更は行われなかった。政権発足時から、アベノミクス3本の矢の最後の矢である「規制緩和」が名ばかりであることはわかっていたけども。

これアンケートをとってほしいんだけど、新しい産業構造の転換「高生産・高付加価値」へ移行するなら重厚長大産業が倒産しても構わないと考える人はどれくらいいるのだろうか。多分賛成する人は30%もいるかいないかだろう。

非常に高い教育水準の国民が多くいながらも、ひたすら現状維持と言う名の既得権益層維持を続けてきて、それが当たり前のようになってしまったから変えるのは困難だ。まともなことを主張する政治家は支持されない。

僕は絶対にこのまま何もせず衰退を受け入れる道を選ぶのは嫌だ。「お金は食べるだけあればいいけど、貧乏になるのは嫌だ。」先進国の生活水準をやめようと社会全体がしているのは本当に理解できない。ここまできたら政治的経済的な観点からでなく、文化人類学、社会学からアプローチしないといけないレベルだ。

30年間無策でひたすら現状維持を続けてきて未来を放棄してきたのはいい加減やめないと先はない。いつになったら変化を受け入れるようになるのか。戦前のように行き着くところまで行き着かないとわからないなら、早く落ちてもらったほうがいい。

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