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自分と闘い、せめぎ合った先に個性がある。なんであろうと、今の自分に挑んでいこう。


自分の試合も残るところ3日になってきました。この2ヶ月くらいリングに上がる時の孤独感とか、プロとして見に来てくれる人の心に届くファイトができるのかとか、考えれば考えるほどに恐怖や責任感に悩まされてたきがします。それだけ、あの憧れのリングに上がるってことが自分には尊いものだったから。

が、ここ最近は肩の力も程よく抜け、真剣での斬り合いをやるというヒリヒリ感はありつつも、自分が全てをぶつけて相手を倒す事に少しワクワクしてきました。
本題じゃないので、一回締めます。

技術論や飛び道具が一般化されてるからこそ、シノギを削る格闘技にしか生み出せない感動がある

同じジムの練習仲間(大先輩)である松本さんの試合が格闘技の聖地・後楽園ホールであった。しかも、セミメイン。聖地でのイベントでセミメインという重みある試合。相手は同階級の元王者。ここで勝ったら、恐らく次期王座に挑戦する切符を手に入れられる。ここ一発、という大一番。

翌日にはYahoo Newsのスポーツ記事で1位になるほどの激闘。

最終ラウンドにボディに強烈なパンチを貰ってKOされてしまったんだけど、元王者も顔が赤く腫れ上がっていたし、かなり苦しめられていた。最後のラウンドでどっちに勝利が転んでもおかしくない展開だっただけに応援してる側も悔しさが残る。

お互いカラダを文字通り削りあって、フラフラだけど気合で立ちつづける根性比べだったと言える。あらゆるスポーツも技術が進歩しているけど、いやだからこそ、ハートと意地だけでお互い闘い続けてるファイトはなかなか希少だし見ていて感動させられた。

やっぱり、最後はそこの強さだし、身を削り合う格闘技は余計に技術論以上にハートの強さが現れる。ボールも道具も使わないってことは技術だけで誤魔化せない競技だから。だから格闘技って魂とか意地とか精神力とかがむき出しになってぶつかり合うもんだから、他のスポーツと一線を画す熱狂を生み出すんだと思う。改めて。やはり格闘技以上にエネルギーを貰えるものはない。人生のエナジーチャージだ。愛せる。

あるようで無い限界に挑み続ける、それが自分へ挑むということ。

そんな松本さんですが、東大法学部→現役の官僚ファイター。帰れない日もあるどう見ても働き方改革が必要な霞ヶ関で働きながら、週3回プロがいる訳でもないジムで一般会員さんと練習し、試合当日も子供の習い事に付き添うほど家族にも全て注力し、それでリングに上がってる。しかも、倒れない。ほぼ勝つ。ほぼ全部判定だけどねーと自虐してたけれど。

これほどまでに、今、ここ、自分をやり抜いている人は見た事がない。あってないようなものが限界だけど思うけれども、確実に限界突破してる。自分の限界を突破しようと闘っている。その姿がめちゃくちゃカッコ良い。結局は、今、ここ、自分であって、どんな事であろうと自分と闘っている人が一番だ。そのベクトルやフィールドがどこであれ。

能力とか個性とか限界とかどうでもよくて、そんなのは挑み続けた結果の産物だと思わされた。


大学生向けメディアとか、インフルエンサーとか、学生に忖度する企業とか言う言葉に「個性」とか「枠に囚われるな」がある。みんなが口を揃えるように「レールを外れよう」とか「組織から独立した存在になろう」みたいな事言ってるあの現象。

多分、就活システムの影響で急に「個」性や一人になってもやってけるスキルを身につけよう的な扇動に反発したいという影響もあるのだろう。

なんなんだ、あの感じは。どっちも。

多分松本さんはそう言った文脈では、ザ・エリートで東大からキャリア官僚なんて、保守的で地味で組織に隷属されてるキラキラの正反対なんだろう。でもさ、今日、ハッキリ分かった。働く場所も業界も、どんな志望理由を持ってるかも、どんな服装でも、どんな見てくれでも、SNSでどんな事を言ってても。結局1番かっけぇのは、自分と闘ってる人だ。今、ここ、自分に挑んでる人。そこだろう。そこなんだ。

別に地味でも、やりたい事じゃなくても、他人のレールの上でも、常識の上でも保守的な場所でも。なんでもいいから挑もうぜ。


ワカモノが抱く特別な何か・特別ない存在も、そうした先にしかないはずだ。ハッタリばっかやって、見てくればっか気にして、幻想に左右されて、今、ここ、自分にある可能性を使い切れない奴に明るい未来が降ってくるほど、現実甘くないよな。

他人のレールの上でもいい。誰かに決められたことでもいい。常識とか前例とかでも良い。斜陽なものでもコアなものでもマニアックなものでも。まずは今の自分と持ち得る持ち場で闘うこと。それが、点となって線となる。もちろん最初から自分の描いたように線が描ければベストだなってだけだろう。でも、どう線や面を描こうかばっか気にして、点を打たないと一歩も前に進まない。

だから、今、ここ、自分。カッコ悪く見えても、地味でも、あるのか無いのかわからない自分の限界に挑み続ける事。そうやって、前に進んでこう。少なくとも俺は。これは自戒も込めて書いてるからね。だれかを攻撃してるわけじゃなく、自分を奮い立たせるためにかいてるんだ。





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