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25万をクラファンで集めた同期を見て、出来ない理由探しは葬ろうと決心した話

不感症な自分に強烈KOを放ったトビタテ同期

文部科学省が行なっているトビタテ留学・奨学金の同期の1人が凄すぎて、久しぶりに強烈なインパクトを受けた。彼女は実際には面接後の交流会で出会って、一回しか会ったことがない。けれど、その時から「何かうちに秘めてるものが凄いな」と感じていた。

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彼女は、大学で美術を専攻していて、将来は画家として自分がプレーヤーになるか、それとも美術の先生として美術に携わるか迷っていた。自分は正直美術とか分からないけど、音楽・絵・スポーツとか全般に、芸事で食べていくことは日本でとてつもなく道が険しいことはわかる。

それだけ、日本では芸事にお金が回っていないし、それだけ市民権を得ていないともいえるのかもしれない。でも大衆はつかずとも、日本にはどんなジャンルにも「オタク」が付きやすい面では、そこまで悲観する状況でもないかもしれない。

諦めきれない自分との闘い

学生だとまだ半社会人だけれども、いざ経済的に自立して食べていくとなると、凄まじい不安の渦にのまれるし、ほとんどの人が飲まれてしまう。だからこそ、サクセスストーリーが成り立つわけだし、己の道を捨てずに進んでいる人の言葉の重みは段違いだ

それでも、何かしら芸事や作り手に志す人にとっての1番の本質的な敵は、銭金でも社会での評価でもなく、諦めきれない自分だろう。多分、その内から溢れ出る執念とか絵への想いに、自分と重ね合わせて何か惹かれていたんだと思う。

でも、テストで分からないところが分からない状態のような、懸けるに値する目標とか捨てきれない夢が見つからないより、「迷わず行けよ、行けばわかるさ」だから、とにかく飛び込む場所が見えているだけでも本当に羨ましい。

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メキシコにアート留学

そのために、壁画アートが世界一で、壁画が町中に溢れている事で有名なメキシコにアート留学するために、奨学金を取るためにこのトビタテ奨学金に参加していた。(メキシコにある世界最大の壁画)

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たしかに、日本の街並みはグレーで工業の街って感じで、日常生活にリズムやアートは根付いてる国だとは思わない。それは何も美術展を見にいくとかコンサートに行くとかじゃなく、日常レベルで通り道の壁に絵や詩が書いてあったり、リズムが外から流れてくるだけでも、少し元気が出て生きれるみたいなレベルの話だと思う。

そういった意味で、アートを身近にしていきたい、身近にアートがある事で生活に彩りを与えて豊かにしたい。多分、表現者を目指す人の想いは、フィールドが音楽でも言葉でも絵でもショーでも、どこかで普遍的に通じるものがある程度ある気がする。そして、この世界一無機質な街・東京にも、リズムやアートが溢れていってほしい。

「贈る」が生み出す、幸せの連鎖

そして彼女のビジョンを、少し紹介したい。(不純物ゼロで。)

▶プロジェクトをやろうと思った理由(camp fireから)

贈ることを通して、心動くつながりが生まれる場を作りたかったからです。
「gift」の活動をしていくなかで、絵を描く・贈るとは、人とつながるきっかけになることを強く感じました。贈る、とは、ただの交換とは違い、想いの込められたものです。想いが込められているからこそ、贈った人も贈られた人も心が動き、嬉しくなったり悲しくなったりする。

ときに面倒だとさえ感じさせる。誰かのために使える時間が大切に思えること、予期せぬお返しがきて嬉しく感じることなど相手を想うことから始まる行為だからこその幸せを感じることがたくさんあります。自分も楽しく相手も嬉しい「贈る」は、人生の中で、身近にある行為であると同時に、自分自身が見えている世界がちょっと豊かになる特別な存在です。

今回は、そんな贈ることを通して、心を豊かに動かしながら、人とつながることのできる場をつくりたいと思っています。

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諦めずにもがいたら、50人から25万円も集められる

彼女と初めて会って話してた時から、旅する個展を計画していた。そのために、どこで会場を借りたり、ビジョンをどう魅せたり伝えたら良いかとか、どんなツールを使うべきかを悩んでいた。

自分も将来とか旅する個展について少し相談に乗っていたけれどそれ以降ほとんど連絡が無くて、蓋を開けたらびっくりする程魅力的なコンテンツになっていた。その証拠に、彼女はクラウドファンディングで50人から25万円のサポートを受けるまで、共感を集めていたのだ。

とにかく読んだらハッピーな気持ちになるから、問答無用で見てほしい。


いつの時代もやるやつはやるし、やらないやつはやらない。

クラウドファンディングサービスのcampfireのスローガンは、#夢を諦めてはいけない。彼女は旅する個展というビジョンを明確に描き、(悩んでいたし、本人からすると明確なのか不安であったのかもしれない)それを発信することで、周囲の心を動かして、サポートしてくれる存在を引き寄せた。

別に、お金だけに限った話ではない。やりたい事とかできたらいいなぁと思う事があって、時間がないでも情報不足でも、人やモノやお金を集めれることができれば実現するはずだった夢想に、自分はいくつも直面してきてたはずだけれどその度にやりきらずに色褪せてきた気がする。そんなことを気付かされた。

実際に自分も大学に入って部活もサークルもないため、学外でジムに所属してキックボクシングをやってきた。そんな中で格闘技にまとわりつく血生臭いイメージを払拭して身近に触れられるようにサークルを立ち上げようかと考えて周りに声をかけていた時期もあった。

結局は自分の練習や成長にプライオリティが高い中で、時間とお金という現実的な問題に直面し、そこを超えられるほどのアイディアと熱量がなく、実現にむけて仲間見つけることが出来ず頓挫した。

1年経って振り返ると、今の時代はやろうと思えばやりようがいっぱいある環境だから、たらればだけれどもサークルを設立して、一定の規模で回していけだはずだ。

せっかくビジョンがあるのにどこかで観念し、ビジョンを実現させるために戦略的かつ情熱的にもがく事から逃げてしまった。できない・やらない理由はいとも簡単に見つけられるからこそ、そこをどうジャンプできるかが差を生むし、ツールが多くなった現代で不可能は極めて少なってきた。

だからこそ彼女のクラファンは、自分の心に深く刺さった。おめでとうでもあるし、リスペクトでもあるし、圧倒的に凄いものを見せられた。これからも、楽しみにしています。

とにかく同世代のアクションに明日からの活力を与えてもらったので、自分も頭じゃなく心に描いたビジョンから目を背けないで、欲望に正直で生きていきたい。

何が25万円分の共感と支援を引き寄せたのか

さっき一口に共感と言ってしまった。けども、そんな簡単なものではない。
申し訳ないです。だって、インスタのいいねと訳が違いすぎるじゃないですか。

金銭をギブされたのは、彼女がどうやってアートと出会い、何を志して、しかも利己だけでなく、社会にどうインパクトを残して、そのためにどんなビジョンを描いているか、そういう未来の途中にある現在何をしているか

そういう、社会(ソーシャルインパクト)と自分(ライフストーリー)の交差点にある、課題意識やビジョンに、これだけ多くの人が心を動かされ、賛同して、サポートを生んだのだ。自分も両者とその交差点に強く共感したその1人である。

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実は、大学入学以降、圧倒的エリートとか圧倒的な変人だとか、圧倒的優秀な人には出会ってきた。けど、圧倒的に心を動かされるほどカッコいいと思った人は、めちゃくちゃ久しぶりだ。

結局"自分"がやりたいだけ、自分がテイクしたいだけの利己的なものには、勝手にやってろよ。としか思わない。だから、そこまで親しくない人の告知とか投票とか頼まれても、絶対やらないんだけどね大義が見えない人が有名とかエリートになるために清き1票を投じるようなお人よしじゃないぜ。

自分の好きなもの・やりたい事があって、それが延長線上で結果的に何かが誰かに届いてソーシャルによくなったり、誰かにギブできたらいいなってスタンスの人が好きなのだ

つまり、彼女の考える「give/贈る」精神だ。

残念ながら利己的すぎる人も、利他的すぎる人もどちらにも魅力を感じない。自分の好きな利己的な欲求が、まわりまわって外に良い影響をもたらすみたいなのが好き意図的でもそうでなくとも。


そしたら、みんな幸せでウィンウィンだし、それでこそダイバーシティがあって、サステイナブルでチャレンジングな社会になる気がする。

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あなたをちょっと幸せにする「旅する個展」(3/21・22 @吉祥寺)

いやあ、とて良い刺激をもらいました。絵もめちゃくちゃ独創性ととセンスがあって、抱いているものもとても魅力的なミキティの個展は3/21、22に吉祥寺でやってます。自分も21は設営から行きます。ぜひ、来てね。

インスタもセンスが溢れてるので、見てみてね。
(@Miki Furukawa 古川実季)



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