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組織拡大で生まれた「目が行き届かない」という問題。理論に基づいたコミュニケーション研修によって、組織を前進させる【株式会社グリッド様】

どんな組織でも、人数の拡大に伴ってコミュニケーションの問題が生まれます。

1年間で2倍近くに急拡大した株式会社グリッドさんも例外ではありませんでした。

「メンバーのケアに目が行き届いていませんでした」

人事グループ グループリーダーの錦戸太郎さんは、組織の急拡大の際に起きていた問題について、そのように振り返ります。

解決策として、コミュニケーションのハブ的な存在を配置する「メンター制度」を導入。そしてこの度、ハイマネージャーが「メンター」に対して、研修をさせて頂きました。

今回は、人事グループの錦戸太郎さんとジョン ヒョンオクさんに、ハイマネージャーのメンター研修にどのような効果を感じられたのか、お話を伺いました。

【Vision】インフラ領域でテクノロジーを通して新しい価値を生み出す

ーーグリッドさんのビジョンと事業について、教えてください。

錦戸さん:社会の基盤となる領域で、弊社のテクノロジーを通して新しい価値を生み出していこうというのが、グリッドの一貫した考え方です。そのことを私たちは「インフラ ライフ イノベーション」と表現しています。

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株式会社グリッド 人事グループ グループリーダー / 錦戸 太郎 さん

一般的にインフラと言うと、電気・ガス・水道・鉄道…をイメージされると思うのですが、弊社が考えているのはもう少し広い概念です。

例えば、高速道路の渋滞予測であったり、これまで熟練検査員による目視検査をAIが人の目の代わりとなって検出する…ということも行っています。あとは工場の異常検知などですね。

ーー具体的にはどのような事業を展開しているのですか?

ReNomというAIフレームワークをプロダクトとして提供しています。

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それから「最適化ビジネス」にも注力しています。何かというと、例えば物流においてどういう経路で製品を運んだら一番効率がいいかや、船の配船についてアルゴリズムを組み合わせて算出しています。そういった最先端の領域にも取り組んでいます。

【組織づくり】「専門性」だけではなく「人間性」も。メンバーの話に耳を傾ける「謙虚さ」を大切にしたい。

ーーグリッドさんが組織づくりにおいて大切にしているものは何ですか?

ジョンさん:AI領域はチャレンジングな事業分野なので、チームづくりには力を入れていて、同じ目標に向かっていくことであったり、情報の透明化・情報共有の基盤を強化していきたいと思っています。

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株式会社グリッド 人事グループ / ジョン ヒョンオクさん

錦戸さん:グリッドはエンジニアが多い会社なので、「専門性」を持っているのは当たり前だと思うんですけれども、それだけではなく「人間性」に重きを置いています。

ーー「人間性」とは、グリッドさんの中でどのように定義されているのですか?

ジョンさん:「謙虚である」ということに重きを置いています。自分の主張の前に、メンバーの話を聞くことができる人が、謙虚な人だと捉えています。

【課題】1年間で人数が2倍に。現場のリーダーをサポートする「メンター」の育成。

ーー組織づくりにおいてどのような課題がありましたか?

錦戸さん:まずは人数が急増したことですね。1年間で40名から倍近い人数になりました。その中でメンバーのケアをしていかなければならないのですが。

まずは現場のリーダーがその部分をやっていかなければならないのですが、若いリーダーも多く、なにせ多くの業務もこなしながらですので…人事も含めてなかなか目が行き届かなくなってきました。

また、昨年社員からエンゲージメントサーベイを取ったところ、会社のビジョン(特にビジネス)を明確に伝えられていないこと、一部の組織において、コミュニケーションがうまくいっていないことがわかりました。

ジョンさん:物理的に、リーダーがメンバーのケアをする時間を取ることが難しくなっていました。メンバーがリーダーに相談したいことがあっても、時間を取ることができていませんでした。

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錦戸さん:そこで、グリッドでは新しく「メンター」という役割をつくりました。

「メンター」と言っても一般的な意味合いとは少し違っていて、「リーダーのサポート」と、「組織内のコミュニケーションのハブ的な存在」として捉えています。

「サブリーダー」という階層的な位置づけではなく、コミュニケーションのハブをイメージしたフラットな関係性にしています。10〜20人のチームに1人から2人ずつ、メンターを置いています。

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「コミュニケーションのHUB」としてのメンター

【研修への期待】人に対する関心を持ってもらう / 体系的な知識のインプット

ーーHiManagerのメンター向け研修に対して、どのような期待を持っていましたか?

錦戸さん:メンターが人に対する興味関心をもってもってもらうことですね。それから、コミュニケーションの体系的な知識を学んで欲しいと思っていました。

経験豊かなリーダーすると当たり前と思われることも、それ以外の人にとっては意外とそうでもなかったんですね。

知識を学んで、その場でいきなり変化はできないですけれども、実際の現場で「これって、あの研修で学んだことだな」と気づくと身になっていきますよね。そして、メンターが率先して行動することで、周りにも広がっていくと思っています。

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【主な研修内容】性格分類の理論に基づいたコミュニケーション研修

ーー研修は3回に分けて実施させて頂きました。印象に残っているコンテンツは何ですか?

錦戸さん:ハイマネージャーさんと相談してコンテンツに入れたのが、人間の行動パターン・思考パターンをタイプ分けした理論を学べるものでした。

人間のタイプを4つに分類していてわかりやすいので、組織に取り入れて実践していくのに最適だろうという話になりました。8個も16個も分類があると混乱してしまう可能性があるなと思ったので。

ジョンさん:その理論に基づいて、相手のタイプ別にコミュニケーションを取ることを目的として、3人でグループになり「相談する人」「相談を聞く人」「モニタリングする人」という役割でロールプレイングをするワークがあったのですが、

「相談を聞く人」の時は客観的なフィードバックをもらえて、自分が「モニタリングする人」の時は第三者視点でいろんな気づきがあって、勉強になりました。

例えば、シャイな人は、話を聞いていても相手の目を見ていないことが多くて。でもその人は気づいていないんですよね(笑)。だから、相手の目を見ることを意識したら、傾聴のスキルにも繋がるんじゃないか?というフィードバックを送りました。

【効果①】1人ひとりの「違い」を認識できたことに大きな意味がある

ーーメンター向け研修後、どのような効果を感じられましたか?

錦戸さん:研修後、この分類のサーベイを全社員に行って、その結果を全員に共有しました。すると、結構元々各メンバーに対して持っていたイメージと合っていたようです。

ある人は「自分がコミュニケーション上手くいかないのは、真逆のタイプの人たちだった」と言っていました(笑)。研修に参加していない人たちにも浸透していると感じています。

どうしたって人間は、自分に似た考えを他人も持っていると思いがちですけれども、結構違うわけです。その「違い」があるということをメンバー同士が認識できたことは意味のあることだったと思います。

ーーまさに、グリッドさんが大切にされている「謙虚さ」に繋がりますね。

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【効果②】メンターが自分の役割を理解し、行動が増えた

ジョンさん:メンターの変化でいうと、使命感というか、自分の役割に気づき理解して、行動まで移していると感じます。

メンター自身が率先して組織の課題を出して共有したり。そういう発言量も増えたと感じています。

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【効果③】飲み会ではなく「オフィシャルな場」での議論が、組織を前に進める

錦戸さん:それから、メンターが集まって話す機会があること自体に意味があったなと思います。

ジョンさん:「チームの現状」や「メンバー」を観察して、言葉にできたことは大きかったと思います。課題が明確になり、課題に対する対策を考えることができました。

錦戸さん:確かにそうですね。みんながそれぞれ組織に対する問題意識を持っていて、飲み会に行くとそれが出てきたりしますよね。それはそれで意味があるのですが、そのまま流れてしまうことも多い。

なので、研修というオフィシャルな場で、メンバーが「自分はこうしていきたい」と口に出すことが、とても大きな意味を持つし、組織を前に進められると感じました。オフィシャルな場の重要性を感じました。

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錦戸さん:あとは、1回の研修を1日でやるというよりは、1回1回は短い時間でもいいから、複数回やりたかったんですね。

正直に言えば、人間は1ヶ月経てば忘れてしまいます。次回があることで記憶をリフレッシュできますし、「次までにやらなきゃ」という気持ちにも繋がりますし。

大手の会社さんに頼むとパッケージ化されてしまっているので、ハイマネージャーさんにコンテンツ作りを柔軟に対応して頂けたのは助かりました。

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【最後に】1人ひとりのリーダーシップ育成に最適

ーーありがとうございます!最後に、この研修をどのような企業に勧めたいですか?

錦戸さん:メンバー1人ひとりがリーダーシップをもっていくこと目指していく会社にお勧めしたいですね。グリッドのメンバーからも「全員に対してこの研修をやってもいいのではないか」という声が上がっています。

組織の長的なリーダーではなく、自発的にリーダーシップを発揮する人を育てたい組織には効果があるのではないかと思っています。

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