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パフォーマンスマネジメントとは?従来の目標管理制度との違いや導入効果を解説!

管理職やリーダーと呼ばれるマネージャーにとって、人材育成は重要な仕事のひとつです。
人材育成の手段として、目標管理制度を導入している企業がほとんどですが、その効果や意味に疑問を感じているマネージャーは多いのではないでしょうか。

そんな中パフォーマンスマネジメントは、従来の目標管理制度における問題点を解決し、従業員のモチベーションとパフォーマンスを向上させる手法です。

本記事では新しいマネジメント手法であるパフォーマンスマネジメントについて解説していきます。

企業が抱える問題を解決するヒントになるため、人材育成について悩んでいる方は、是非ご覧ください。

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パフォーマンスマネジメントとは?

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パフォーマンスマネジメントとは、従業員ひとりひとりに対し、成果や成長度、モチベーションといったパフォーマンスに関係する事項についてサポートするマネジメント手法のことです。

長期的な目標を設定し、その目標を達成するために必要な行動を管理者と従業員で一緒に考えます。
目標を達成するために必要な行動は、数週間から1ヶ月の短スパンで設定します。

短スパンで設定した行動目標に対し、定期的に面談で達成度の確認や状況把握を行いフィードバックを実施することでリアルタイムでの評価や行動の修正が可能です。
状況の変化に対し、スピーディーな対応ができるため、従業員のパフォーマンスの向上に有効とされている手法です。

従来型のMBOでは人材育成につながらない

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従来型のマネジメント手法として、MBO(Management by Objectives)と呼ばれる目標管理制度が多く使用されていました。

MBOは半年や1年といった長いスパンで目標達成度を評価する手法です。
それにより、以下のような問題が発生しています。

・結果のみの評価になるため、適切な評価ができない
・半年の間に業務内容が変更され、適切な評価ができない
・抽象的な目標設定になりやすく、具体的な行動がわからない
・目標達成に対する、上司と部下との対話が少ないため、人間関係が構築できない
・従業員が目標を自分事として認識しない
・設定した目標を忘れてしまうため、目標管理制度がただのイベントになる

変化のスピードが求められている現代では、半年や1年といったスパンでの評価では適切な評価ができません。
また目標に対するコミュニケーションが少ないため、従業員も自分の目標や行動がわからないまま半年が経過してしまうケースも多く発生しています。

そのため、目標管理制度自体がイベント的な認識となり、人材育成につながっているとは言えない事態になりがちでした。

パフォーマンスマネジメントが注目されている背景

MBOを使用することで効果的な人材育成ができないことから、以下のような問題を抱える企業が増えてきました。

・社員定着率の悪化
・会社の目標や各々の役割が不透明
・従業員のモチベーションが上がらず、最大パフォーマンスを発揮できていない

このような問題から脱却する手法として注目されているのがパフォーマンスマネジメントです。
MBOとは異なり数週間から1ヶ月の短スパンで目標達成度を評価することで、目標と日々の行動がつながります。

それにより、従業員ひとりひとりの行動が目標を達成するためのものになるため、パフォーマンスも向上するというわけです。

次からはパフォーマンスマネジメントを導入することで得られる具体的な効果と注意点について解説していきます。

パフォーマンスマネジメントの効果①|方向性がぶれない

パフォーマンスマネジメントの導入により、目標に対する行動がぶれずに業務に取り組むことができます。
当たり前ですが、目標に対して行動しなければ目標を達成することはできません。

パフォーマンスマネジメントを導入することにより、必然的に面談の機会が増加します。
面談で定期的に目標に対するフィードバックをもらうことで、従業員はリアルタイムで自分の業務を振り返ることができます。

それにより従業員は自身の行動を素早く修正できるため、パフォーマンスや目標達成率も向上するというわけです。

目標達成度や業務内容の変更に合わせて、設定した目標の変更もできるため、MBOで起こりがちな「意味のない目標」が発生することなく、臨機応変な部下の管理が可能です。

また、面談の機会増加は、上司が部下のことを理解する機会でもあります。
部下のスキルや考え方を知ることで、部下の特性に合った目標を設定することもできます。

目標を適切に設定できることも、パフォーマンスマネジメント導入の効果と言えるでしょう。

パフォーマンスマネジメントの効果②|従業員の主体性が上がる

パフォーマンスマネジメントの導入は、従業員の主体性向上にもつながります。
MBOでは半年や1年といった目標を設定していたため、従業員自身が、目標を自分事として認識しないケースがありました。

目標を自分事として認識しなければモチベーションや組織力は向上しません。
パフォーマンスマネジメントを導入することで、従業員が目標を目にする機会が増え、目標を自分事として認識することになります。
目標が自分事になることで、従業員の行動にも主体性が出てきます。

目標を達成するために、どんな行動をとるべきなのかを考えるようになり、パフォーマンス向上にもつながるでしょう。

また、定期的な面談は上司と部下との信頼関係の構築にもつながります。
お互いの考えや行動を把握することにより、プロセス改善やコスト削減といった業務改善にもつながります。

業務改善の効果が目に見えることで評価も上がり、従業員の意識やモチベーションの向上にも効果が期待できるでしょう。

パフォーマンスマネジメントの効果③|定着率が上がる

パフォーマンスマネジメントは従業員の定着率向上にも効果的です。
従業員が会社を辞める理由のひとつに、「成長の機会が与えられていないと感じたとき」があります。

パフォーマンスマネジメントを導入することで、従業員ごとに適した目標管理や短スパンでのフィードバックが実施できます。
それにより、従業員が自身の成長を実感する機会の増加にもつながるのです。

また、ハイパフォーマンスマネジメントとは文字通り個人の「パフォーマンス」に重点をおいた手法です。
MBOと異なり、相対評価ではなく、あくまでも個人の目標に対する評価になるため、従業員も自身の成長を実感できます。

従業員が自身の成長を実感することで、モチベーションも向上し、従業員の定着率向上にもつながるでしょう。
従業員のモチベーション向上は会社全体の風土向上にもつながります。

従業員ひとりひとりに向き合うことが、最終的には組織全体を改善することにもつながるというわけです。

パフォーマンスマネジメント導入における注意点①|管理者の意識改革

パフォーマンスマネジメント導入では、管理者の意識改革を行うことがひとつ目の注意点として上げられます。
パフォーマンスマネジメントでは、上司やリーダーといった管理者がどのようにフィードバックを行うかが大切です。

目標設定や達成度に対する考え方はもちろんのこと、改善点や問題点をどのように伝えるのかで部下の成長は変わります。
モチベーションや意識が向上するような伝え方がいる一方で、やる気を喪失させてしまう伝え方もあります。

組織としての目標達成だけでなく、人材育成を受け持っているという認識を持つことが重要です。
人材育成には、そのためには高いコミュニケーション能力やコーチング技術が必要となります。

しかし、管理者の多くは元々業務を行っていた人材が昇進するケースがほとんどです。
そのため、管理者としての教育や訓練を受けている管理者は多くありません。
中にはコミュニケーションを苦手としている管理者もいるのではないでしょうか?

パフォーマンスマネジメントには、コミュニケーションやコーチングの能力が求められることから、導入時には管理者としての教育や訓練を実施することも必要と言えるでしょう。

パフォーマンスマネジメント導入における注意点②|長期的な視点で成果をみる

パフォーマンスマネジメントを導入するときは、長期的な視点で成果をみることが成功のカギとなります。
従来型のMBOでは、金額や実績で評価を付けるケースがほとんどでした。

MBOとは異なり、パフォーマンスマネジメントとは従業員ひとりひとりの成長を管理することで組織としての成長につなげていく手法です。
成長度は個人によって異なるため、急な成長曲線を描くように成長する従業員もいれば、緩やかな成長曲線を描く従業員も存在します。
成長がわかりにくい従業員も存在するでしょう。

また、短い時間での効果測定になるため、大きな変化が発生しない期間もあります。
パフォーマンスマネジメントの特性を理解したうえで、長期的な視点で成果をみるようにしましょう。

第三者の意見を取り入れることもおすすめです。
第三者の意見を取り入れることで、客観的な視点で評価をすることもできます。
360度評価やメンタリング制度といった上司以外の評価をもらえる制度を導入することも成功の近道になるでしょう。

パフォーマンスマネジメント導入における注意点③|会社全体で取り組む

パフォーマンスマネジメントは会社全体で取り組むことが必要です。
パフォーマンスマネジメント導入により大きな変化を強いられるのはマネージャーやリーダーといった管理者です。

マネージャーやリーダーになる人材は、元々意識が高いことがほとんどであることから、会社が動かなくても動いてしまいます。
パフォーマンスマネジメントを単なる人材育成術と捉えてしまうケースも少なくありません。

パフォーマンスマネジメントは会社として取り組むことで大きな成果を発揮します。
なぜならば、従業員の目標は会社の目標とつながっているからです。
会社の経営目標からブレイクダウンしていくことで従業員の目標が意味のある目標になります。

従業員や管理者を守ることはもちろん、より大きな成果を出すためにも、会社全体で取り組むようにしましょう。

パフォーマンスマネジメントで人材育成を最適化しよう

従来型であるMBOでの目標管理制度では、変化のスピードに対応することが難しくなってきました。
パフォーマンスマネジメントは、従業員ひとりひとりに対して、パフォーマンスに関係する事項について短スパンでのフィードバックを行うマネジメント手法です。

短スパンで面談を実施することで、上司と部下の理解度も高まり、従業員の意識やモチベーションが向上します。
従業員のモチベーション向上は従業員の定着率向上や組織全体を改善することにもつながります。

しかし、管理者の意識改革や会社全体で取り組まなければ、大きな効果は得られません。
会社全体で取り組むことで従業員の目標や行動が、会社の目標達成につながります。

組織として取り組み、人材育成を最適化することで、会社全体の成長につなげましょう。

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