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【必読1万字】これさえ読めば万事解決。OKRパーフェクトガイド。

ハイマネージャー株式会社CEOの森です。

OKRについて詳しく教えて欲しい!というご要望が多かったため、これからOKRを始める人向けに、OKRパーフェクトガイドを作成しました。

OKRに関しては一通り理解できるような構成になっています。少し長いですが、ぜひ最後まで目を通して頂き、OKRを導入する際の参考になりますと幸いです。

1.OKRとは

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OKRとは、英語でいうObjectives and Key Resultsの頭文字を取った略称であり、目標管理指標の一つです。Objectives and Key Resultsは、日本語では「目標と主要な結果」という意味になります。

直訳だとややわかりにくいのですが、

OKR=
①定性的な目標を設定し
②定性目標を達成するために必要な定量目標を設定

以上の2つの要素からなる目標設定手法だと考えると理解しやすいです。

OKRは、Objectives(目標)1つに対して、Key Results(主要な結果)を3つ前後設定します。

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OKRの具体的な設定方法は後述しますが、基本的には上の画像のような設定イメージです。

Objectives(目標)は定性的なものKey Results(主要な結果)は定量的なものに設定します。

またOKRは、会社単位、部署・部門単位、社員個人単位で設定し、その全てが繋がるような設計思想になっています。

2.OKRの目的

OKRの目的は、大きく分けて3つ存在します。

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①アライメントの達成

まず一つ目が、アライメントの達成です。

OKRではマネージャーと社員が一緒になって、各社員の目標を考えることになります。

会社や上司が求める期待と部下がやりたいことのすり合わせ(アライメント)を行うことによって、社員一人一人の目標設定が明確になるため、社員に対する内発的動機づけが行われるようになり、社員の成長が期待できます。

そして経営から「部門」「チーム」「個人」までの目標が可視化されるため、お互いの目標を確認でき、全メンバーでのアライメントが可能です。

②リアルタイムなマネジメント

2つ目の目的は、リアルタイムなマネジメントです。

OKRでは目標の進捗や課題への対応に向けて、リアルタイムでマネージャーと各社員がコミュニケーションを行うことになります。これにより、社内コミュニケーションが活発となり、組織が活性化していきます。

③ミッションドリブンな目標設定

そして3つ目の目的が、ミッションドリブンな目標設定です。

OKRでは、経営層が自社のミッションを意識した目標を設定することになります。また、OKRでは会社の目標に部署・部門の目標を紐づけて、さらに部署・部門の目標に個人の目標が紐づけられます。

目標をツリー型の構造によって管理しそれぞれを紐づけることによって、会社のミッションと個人の目標が繋がり各個人が会社のためにどのような行動を取れば良いのかが明確になっていきます。

3.OKRの5つの特徴(MBOとの比較)

OKRには、様々な特徴があります。ここでは、他の目標管理指標として有名なMBO(Management By Objectives,目標管理制度)と比較しながら、OKRの5つの特徴についてご紹介していきます。

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①導入目的は生産性の向上と、社内コミュニケーション促進

MBOの導入目的は主に報酬の決定です。一方、OKRの導入目的は主に、生産性の向上と社内コミュニケーションの活性化です。そもそもMBOとOKRはその方向性が大きく異なるものだということをご理解ください。

②測定方法は「SMART」

MBOの測定方法は組織によって異なりますが、OKRの測定方法は、基本的に「SMART」と呼ばれる目標設定の法則を用います。(これに関しては後述いたします)

③進捗状況の詳細は全社で共有される

情報が共有される範囲も異なります。MBOでは、評価内容は本人と上司だけに公開されるのが一般的ですが、OKRの進捗状況は全社で共有されます。お互いに目標を共有しながら、士気を高め合う狙いがあるからです。

この特徴から、webマーケティングと営業、カスタマーサクセスの連携が必要となってくる、SaaSのプロダクトを販売している企業には、OKRの導入が特に適していると考えられます。

④60~70%の達成で「成功」と呼べるような目標設定を行う

また、目標設定の方法も特徴的です。MBOでは、目標は100%の達成を基準として設定されますが、OKRでは60-70%の達成で十分なような、野心的な目標設定が行われます。あえて目標設定を高くすることで、社員個人の活動を刺激し、パフォーマンスを最大化させる狙いがあるのです。

⑤評価は1ヶ月〜四半期に1回

MBOでは、基本的に社員のパフォーマンスの評価は年に1回ですが、OKRではレビューが1ヶ月〜四半期に1回行われます。頻繁にレビューを行い、絶えず目標を追跡していくのがOKRです。

補足:目標は途中で変更可能

これは運用後の話になるため補足に留めておきますが、MBOでは年間目標は変更されないのが一般的なのに対して、OKRでは目標は変更可能なものとして扱われます。

1ヶ月〜四半期に行われるレビューの中で、目標が高すぎた、あるいは低すぎたということが分かった場合、その場で目標を修正します。その都度柔軟に目標を変更して良いのがOKRの特徴です。

4.OKRの設定方針

ここまで、OKRの概要について見てきました。しかし、「結局、具体的にはどういったものを設定すればいいの?」と思った方もいるかもしれません。そこでこの項では、OKRの設定方針について、会社レベル、部署・部門レベル、社員レベルの順で見ていきます。

①会社レベル

会社レベルのOKRでは、組織の全体像を示す必要があります。社内の誰もが納得し、同意できるものでなければなりません。 

②部署・部門レベル

部署・部門レベルのOKRも同様です。部署・部門全体が達成したいことであると同時に、その部署・部門に所属する社員それぞれが達成したいことの集合体である必要があります。

③社員レベル

社員レベルのOKRは、基本的には社員それぞれが達成したいことを設定すればオーケーですが、会社レベルのOKRを念頭に置いて考える必要があります。

まとめましょう。つまりOKRは会社や部署・部門の達成したいことでありながら、そこには社員の達成したいことが反映されている必要があります。OKRはトップダウンかつボトムアップで設定すべきものだといえるのです。

5.OKRを紐付けする方法

では次に、OKRを紐付けする方法について見ていきましょう。

先ほどの「3.OKRの目的」の項で、「OKRでは会社の目標に部署・部門の目標を紐づけて、さらに部署・部門の目標に個人の目標が紐づけられる」とご紹介しました。これについてさらに詳しく見ていきたいと思います。

日本国内向けのニュースアプリを事業展開しているA社を例に、考えてみましょう。OKRの設定期間は、2020年第一四半期(1月〜3月)とします。

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具体例1:会社全体のOKR
O:2020年3月までに日本国内で最高のニュースアプリの地位を築く

KR①:1月-3月の合計売り上げ30億円以上
KR②:この3ヶ月で、登録ユーザー数を100万にする
KR③:この3ヶ月で、新機能を3つリリースする

これが会社全体のOKRです。このKRのうちの一つを、webマーケティングチームのOと繋げます。ここではまず2つ目のKRである、「この3ヶ月で、登録ユーザー数を100万にする」と繋げてみましょう。

具体例2:webマーケティングチームのOKR
O:webマーケティングを活発に行い、集客を圧倒的に伸ばす

KR①:この3ヶ月でInstagramでのインプレッション数を50万にする
KR②:この3ヶ月でTwitterでのインプレッション数を100万にする
KR③:この3ヶ月で企業HPのPV数を3万にする

会社のKRとwebマーケティングチームのOを繋げてみました。ここでのポイントは、会社のKRを流用してそのままチームのOにするのではなく、会社のKRと関連性があるようなチームのOを改めて立てる、ということです。会社のKRをそのまま流用してしまうと、チームのOが定量的なものになってしまいますし、チームの個性が出づらくなってしまいます。

それではもう一つだけ、会社のKRとチームを繋げてみましょう。ここでは、会社の3つ目のKRである、「この3ヶ月で、新機能を3つリリースする」と、開発チームのKRを繋げていきます。

具体例3:開発チームのOKR
O:ユーザーファーストの新機能を安全かつ高速に開発する

KR①:この3ヶ月で、バグ処理にかかる時間を20%削減する
KR②:この3ヶ月で、開発途中に生じる問題を30%削減する
KR③:この3ヶ月で、ユーザーからのアプリの総合評価を4.5以上にする

会社の3つ目のKRと開発チームのOを繋げてみました。これで、先ほどご紹介したようなスライドの形が完成します。

この後は、チームのKRと社員個人のOの紐付けも、同様に作成して完成です。ぜひ一度、自社のOKRを仮設計し、紐付けてみてください!

6.OKRの具体例

ここからは、いよいよ実際にOKRを設定する方法について見ていきます。

①Oは定性的に、KRは定量的で「SMART」な目標設定を

冒頭でもお伝えした通り、OKRではObjectives(目標)1つに対して、Key Results(主要な結果)を3つ前後設定します。またOKRでは、Objectivesは定性的なものに、Key Resultsは定量的で「SMART」なものに設定することが推奨されています。

SMARTとは、以下の5つの英単語の頭文字を取ったものです。

SMARTの法則
Specific(具体的で)
Measurable(測定可能で)
Achievable(達成可能で)
Related(経営目標に関連していて)
Time-bound(時間的な制約がある)


このSMARTを意識することで、より具体的なKRを設計することができます。

②OKR設定の具体例

ここでは、webマーケティングの促進ツールを販売しているB社を例に、OKRの具体的な設定方法を見ていきます(設定期間は2020年の1月から3月とします)。まずは会社全体のOKRです。

具体例1:会社全体のOKR
O:2020年3月までに日本国内で最高のwebマーケティング会社になる

KR①:1月-3月の合計売り上げ3億円以上
KR②:この3ヶ月でユーザー数を1000アカウントにする
KR③:この3ヶ月のリード獲得数2000

Oは定性的でありながら、「日本国内で最高」という野心的な目標設定になっており、また会社全体に関わるようなテーマを設定しています。KRは測定可能で具体的な指標になっており、期限も明確です。

次はwebマーケティングチームのOKRです。

具体例2:webマーケティングチームのOKR
O:webマーケティングを活発に行い、集客を圧倒的に伸ばす

KR①:この3ヶ月でFacebookでのインプレッション数を1万にする
KR②:この3ヶ月でTwitterでのインプレッション数を5万にする
KR③:この3ヶ月で企業HPのPV数を1万にする

チームのOKRも、Oは目標が明確かつ野心的です。KRも、測定可能で具体的な指標になっており、期限も明確になっています。

最後に、webマーケティングチームのTwitter担当者Cさんの個人OKRを見てみましょう。

具体例3:個人のOKR(Twitter担当Cさん)
O:B社のTwitterアカウントを爆速で成長させる

KR①:この3ヶ月間、1日のツイートを必ず2つ以上行う
KR②:この3ヶ月間で、100リツイート以上のツイートを毎月3つ生み出す
KR③:この3ヶ月間で、ツイッターのフォロワー数を1万に増やす

Cさんの個人OKRも、Oは目標が明確で野心的なものになっています。KRも、測定可能で具体的な指標になっていて、期限も明確です。

ここまで読んでいただいた方は、OKRについて少し具体的なイメージが浮かんできたのではないでしょうか?ぜひ皆さんも、上記の例を参考に、一度自社のOKRを仮設計してみてください。

7.OKR初期導入のポイント

それでは、OKRを初期導入するまでの流れを見ていきましょう。ここでは仮に、2020年4月にOKRを社内に初導入する場合について考えてみます。

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①OKR初期導入の6週間前:社員の意見を参考にしつつ、自社のOとKRを特定する

まず最初に、自社のOとKRを特定します。ここで決定したOKRが、部署・部門のOKRや各社員のOKRに影響を与えることになるため、特定は慎重に行いましょう。

オススメなのが、社員に自社が目指すべき目標をそれぞれ考え、提出してもらう方法です。具体的な実施方法としては、匿名のアンケートを行うか、各部門のマネージャーが社員の意見を吸い上げて経営層に提出するといった方法が適切だと考えられます。またこれにより、各社員がOKRに主体的に関わる風土を前もって作り上げることもできます。

その後、経営層で話し合いの時間を設けます。会社全体の方向性を決める重要なものになるため、議論には半日ほどの十分な時間をかけることをオススメします。

②OKR初期導入の5週間前:OKRを可視化し、追跡するためのツールを決める

OKRを可視化し、追跡するためのツールも決めましょう。もちろんツールを使わずにOKRを設定・実行することもできますが、現在のOKRの進捗や過去の振り返りを全社的に行うのは、ツールなしでは一苦労です。

一般的なツールには、「OKRツリー」と呼ばれる、全社のOKRをひとまとめにして見ることができる機能が備わっており、OKRツリーを使えば作業効率は非常に上がります。いずれにせよ、何らかのツールを導入することをオススメします。

③OKR初期導入の4週間前:各部署のマネージャーと協力して、部署・部門単位での目標を作成する

会社のOKRを特定し、導入ツールを決めたら、次は会社のOKRを部署部門に落としていきます。会社のKRと、部署・部門のOが紐づくように作成するのがポイントです。

④OKR初期導入の3週間前:OKRを会社全体に周知する

会社全体への周知も忘れずに行いましょう。OKRは独特な概念であるため、最初は違和感を覚える社員も多いかもしれません。各種資料を準備し、丁寧に説明する機会を設けましょう。

⑤OKR初期導入の2週間前:各マネージャーが社員と話し合い、各社員のOKRを作成する

部署・部門のOKRが作成されたら、いよいよ各社員のOKRです。部署・部門のKRに、各社員のOが紐づくようにします。

社員のOKRはマネージャーが勝手に立てるのではなく、社員に行ってもらいましょう。そうすることで内発的動機づけが行われて社員のパフォーマンスが上がり、OKRの達成可能性が高まります。

⑥OKR導入の1週間前:一旦、全社でOKRを組んでみて、適宜修正を加える

ここで一度、全社のOKRをまとめます。違和感があった場合には、適宜修正を加え、全体を整えていきます。

⑦OKR導入の1週間前:全社会議で経営層がOKRについて再度周知する

最後にもう一度、全社会議で経営層がOKRについて周知します。社員のアンケートの結果をちゃんと踏まえてOKRを設定したことを伝え、次の四半期に対する決意を語ると効果的です。

8.OKRを実際に運用する際のポイント

OKRの初期導入のポイントについて、無事に押さえることができました。次はいよいよ、OKRを実際に運用する際のポイントについてご紹介します。

①毎週チェックインを行い、必要に応じてOKRを修正する

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OKRを実際に運用し始めた時に、同時に行って欲しいことが2つあります。1つ目はチェックインです。

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チェックインとは、毎週のはじめに行う小さな報告会のようなものです。部署部門単位で、30分〜1時間程度行うと良いでしょう。チェックインでは、各社員が今週やることをOKRに沿って発表していきます。

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このチェックインのタイミングで、OKRの設定が高すぎたり、あるいは低すぎたりする社員が見つかれば、その場で適宜OKRの修正を行います。OKRは何度修正しても構わないものなので、気になった場合はガンガン修正していきましょう。

②毎週ウィンセッションを行い、達成したことを評価

2つ目はウィンセッションです。ウィンセッションとは、今週達成できたことを各社員がOKRに沿って発表しあう報告会のことです。これもチェックインと同様、部署部門単位で30分〜1時間程度行います。

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チェックインとウィンセッションを毎週行っていくことで、各社員にOKRへの意識づけができ、生産性の向上へとつながっていきます。

③細かな状況管理は、ヘルススコアに落とし込んで行う

OKRを導入した場合、業務中に発生するような細かな作業に対しては目標を立てないことになりますが、実際のマネジメントではどのような状況管理を行えば良いのか?という疑問も生じると思います。

もし細かな状況管理を行いたい場合は、KRをさらに細かく分解し、KPIのようなヘルススコアに落とし込んで管理していくと、うまくいくと思います。よろしければ以下の記事もご参照ください。

9.OKRの評価における活用方法

この記事も終わりが近づいてきました。ここでは、OKRの評価における活用方法についてご紹介します。

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企業がOKRを評価手段として活用する場合、大きく分けて3つのパターンがあります。

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1つ目は、OKRでは人事評価は行わず、MBOやコンピテンシーを用いるパターンです。OKRはあくまで期待のすり合わせやチャレンジングな目標設定としての活用に留め、評価は別の指標で行います。このパターンは元々MBOを行っていた企業が、追加でOKRも行う事になり、そしてMBOとOKRを並列したパターンです。

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2つ目は、OKRをMBOのように扱い、その達成度に応じて人事評価を行うパターンです。OKRの達成基準である、60-70%を通常達成(B評価)とみなして、その達成度に応じて評価を行います。

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3つ目は、OKRはあくまでも参考値とし、最終的な人事評価は各マネージャーの裁量に委ねるパターンです。OKRの達成度はあくまで参考値であり、それ以外のバリューや、等級に基づく役割をどの程度発揮していたか等含め、総合的に勘案して評価を行います。先進的なスタートアップでのOKRの活用は一番このパターンが多いです。具体的には、メルカリやGoogle等はこういった形でOKRを評価しているそうです。

いずれの会社も、自社に適したOKRの導入方法を模索した上での結果となりますので、まずは自社の人事評価方法としてどのようなものが適しているのかを今一度、検討してみてください!

10.それでも困ったときは:Q&A集

ここまで、OKRの基本から実際の運用までご紹介してきました。しかし、OKRは奥深いものであり、まだまだご紹介しきれないところがあります。そこで最後にQ&A集を添えて、この記事を終えたいと思います。

Q:OKRはグーグルを始め、シリコンバレーの企業を中心に運用されている印象がある。文化の異なる日本の企業が導入して、成功するものなのでしょうか?

A:OKRは情報技術との親和性が高いため、たとえ文化の異なる日本であっても、コンピューターを日常的に使用するような企業であれば、成功できる可能性は高いと考えられます。ただしもちろん、OKRへの正確な理解が前提とはなります。現在では国内でもOKRの概念が浸透し始めており、実際に成功事例が増えてきています。

Q:OKRに向いている企業、向いていない企業があれば教えて欲しいです。

A:まず、OKRの導入に向いている企業についてご紹介します。

ある程度組織化が進み、成長段階にあるベンチャー企業は、野心的な目標設定が受け入れられやすい風土だと考えられるため、最もOKRの導入に適した企業だと言えます。

また、柔軟に目標を変更できる体制にある企業も、OKRに適応しやすい環境だと考えられるので、適しています。

さらには、既存の事業計画にはない、新たなイノベーションを起こさなければならない大企業も導入に適していますし、企業全体に導入せずとも、新規事業部門だけでOKRを活用するという方法もあり得ます。

一方で、OKRの導入に向いていない企業に関してはどうでしょうか。

OKRは情報技術との親和性が高いため、建設業界など、現場レベルでの活動が多い業界は基本的には向いていません。

Q:OKRを設定する前に気をつけるべきことは何かあるでしょうか?

A:OKRは自社の戦略とは別物であり、その代替にはならないということです。

「OKRの特徴」の項でもお伝えしたように、OKRで設定した目標は1ヶ月〜四半期といった短いスパンでレビューされ、そして変更されていきます。そのため、OKRとは別に、年間計画や3ヶ年計画といった、ブレない企業戦略が必要なのです。

逆に言えば、企業の活動の軸となるような年間計画が存在しなければ、OKRは作成できないとも言えます。まずはOKRを作成する前に、自社の戦略を見直すことをオススメします。

「OKRを何のために運用するのか」「OKRが機能するための条件は何なのか?」について詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。

Q:OKRの導入が成功しているかどうかは、どのように測定すれば良いでしょうか?

A:以下の2つの観点で見ていただけると良いのではないかと考えています。

①野心的な目標を立て、定期的な追跡を行う事で、社員の実際の行動が変わり、それが実際に成果に現れているか

②OKR導入後に社員のエンゲージメントスコアが上がっているかどうか(特に、理念浸透や目標の透明性等の部分が重要です)

Q:チェックインとウィンセッションの時間を取る余裕がない。どうしたら良いでしょうか?

A:チェックインとウィンセッションは、OKRの達成に向けて必要なことなので、できれば行って欲しいと考えています。

もし副業の人や忙しい方が多いのであれば、平日夜に実施する、オンラインでの参加を可能とする、あるいはチェックインとウィンセッションを同日(例えば月曜日)に行う、チェックインとウィンセッションをそれぞれ簡易バージョンにして30分で行う等の工夫が考えられます。

また、何かしらのツールを使用するのであれば、社員の方に毎週進捗を記入してもらうような仕組みにしておくと、それを確認するだけでチェックインやウィンセッションの代わりになります。(Himanagerも、それに近い機能を備えています)

Q:KRは「成果」を中心に設定すればよいでしょうか、それとも「行動」を中心に設定すればよいでしょうか?

A:どちらもありえます。ただし、会社レベルのKRは成果中心に見えることが多く、個人レベルのKRは行動中心に見えることが多いです。いずれにせよ、測定可能なものに設定を行うことが重要となります。

Q:OKRを会社の人がなかなか理解してくれないが、どうすれば伝わるのでしょうか?

A:OKRは初見の人には少し複雑な概念です。最も実践的な方法としては、社内の一部の部署でOKRのトライアルを行い、効果を実感してもらうというやり方があります。トライアルであれば社内におけるOKR自体の効果検証にもなるため、オススメです。

Q:OKRの設定がトップダウンになってしまって、部下のやりたい事や意思をうまく引き出せません。どうすればよいでしょうか?

A:部下が主体的に行動するためには、内発的動機づけが重要となってきます。内発的動機づけを行うためには、まずは部下が何を考えているのか、本当は何をしたいのかをヒアリングしていくことが必要になります。この場合、1on1というミーティング制度を合わせて実施するのがオススメです。1on1は、上司と部下が人事評価を抜きにして、リラックスした状態で30分〜1時間程度話す制度です。次回から1on1のご紹介も始める予定ですので、よろしければそちらの記事もご参照ください。

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OKRのパーフェクトガイドはこれにて以上となります。全国のOKRユーザーの一助となれば幸いです。もしご不明な点があれば対応させていただきますので、ご遠慮なくお問い合わせください。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

この記事でご紹介したスライドの全編はこちらです!

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