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デザイナー向けOKR:方向性の転換を容易に行うために

この記事は、以下の記事の翻訳となります。

デジタル出版社の「アパートメントセラピー」における、次のレベルに到達するためのOKR活用

ミレニアル世代の家のデザインに関して言えば、アパートメントセラピーよりも認知度の高いブランドを容易には思いつかない事でしょう。遊び心があり、風変わりで、カラフルなデザインと装飾のWebサイトは、2001年にマックスウェル・ライアンによって開始されたニュースレターとして最初に登場しました。それ以来、本格的なメディア企業に成長しました。

「アパートセラピーにおける全体的な概念は、リビングルームの居心地が悪い理由を説明できれば、自分で全体を改善できるというものです」と、ライアンの事務所で行われた最近のインタビューで述べました。ニューヨークのラファイエットストリートは、SoHoに従事する買い物客でにぎわっています。要するに、ポイントはプロセスを通して読者を支援することではなく、彼らが自信を持って自宅のホームデザイナーになるための十分なノウハウを提供することなのです。

料理の姉妹サイトである「ザ・キッチン」(2005年に開始)と並んで、アパートメントセラピーは現在、ユニークユーザーで3000万人に上る熱心な読者にホームツアー、購入ガイド、DIYデザインのヒントなどを提供しています。アパートメントセラピーに掲載される物は間違いなくベストセラーばかりですが、ハウスツアーを通して住宅の所有者をデザイン界のミニセレブに変えることもできるのです。オフラインの業績においても、アパートメントセラピーは受賞歴のある本を出版し、家具と食器の両方のコレクションを発表しました。

アパートセラピーは現在では一目を置かれる存在となっています。しかし、インテリアデザインの世界に入る前はウォルドーフスクールの教師だったライアンにとって、小さなメディア帝国の舵を取るようになるとは想像もできませんでした。部屋についてだけではなく、その部屋で人々がどう感じるかということが重要です。彼らは幸せですか?彼らは生産的ですか?彼らは集中していますか?彼らはリラックスしていますか?彼らは自分の人生とキャリアをデザインするためにどれだけの力があると感じてられていますか?ライアンにとって、これらすべてのことは、美しい空間の構築と企業の成功に必要なものです。

10年間の成長の後、ライアンはアパートセラピーを次のレベルに引き上げようとしていました。どのようにすれば各従業員にもっと力を感じてもらえるのか。そして、どうすれば同時に彼が最初に始めた頃に比べて劇的に変化したデジタルメディア環境の中で、有名になったアパートセラピーのブランド力を更に引き上げられるのか。「読者は私たちを知っていますが、市場ではあまりよく知られていません」と彼は広告販売について言及しました。「私たちは他のサイトと同じくらい大きくなったものの、売り上げは他社の半分程度です。」

売り上げ拡大の余地は大きく、彼は解決策を他のホームデザインブランドに目を向けることではなく、シリコンバレーからインスピレーションを得ることに求めました。彼は、成功を収めるためにIntel、Microsoft、Googleのチームが採用した管理方法であるOKR(目標と主要な結果)に注目しました。「人々は私に尋ねました、 『次に何をしますか?あなたのビジョンは何ですか?」と彼は説明します。「OKRの素晴らしい点は、単なるTODOリストではないことです。」確かに、それらを使用する人にとって、OKRは生き方だとも言えます。

ライアンがOKRを最初に導入した際には、ボトムアップのような形式でした。「従業員の1人が実際に会議でそれを提案してきたので、「GoogleのOKRか。やろう!」と私も賛同しました」 クリスティーナウォトケが著した『急進的フォーカス:目標と主要な結果で最も重要な目標を達成する』を彼は参照し、アパートメントセラピー社で導入できるような計画に落とし込みました。

OKRは誰でも使用できる手法であり、結果ではなく、そこに到達するために必要な段階に焦点を当て、より簡単に達成できるステップに変えるものです。OKRはより多くの労働者の手に力を与え、責任をより多くの人が持つようにします。それによって誰もが自分の目標を設定し、設定するよう導かれ、達成のための道のりを見つけられるのです。

ライアンいわく、グローバルな目標を選択することから始めたといいます。今後3年間のアパートセラピーの目的は、「家を所有する」ことです。アパートメントセラピーでは、読者が自分のスペースをコントロールし、日常の物に美しさを見出すように促しています。『人生がときめく片づけの魔法』が一世を風靡するよりも前から、このウェブサイトはデジタル版近藤麻理恵のような存在でした。現在近藤の成功によっても分かるように、家と台所のスペースは大きな市場になっています。アパートメントセラピーが最初に読者が訪れるサイトになり、そして一度だけではなく、毎日読者が訪れたくなるようなサイトを目指していました。

その取り組みの一部は、新しいものを追うのではなく、彼らにはすでに大規模で忠実なファンが存在することを理解し、それをより堅牢にするものでした。「すでに私たちを知っている人々に焦点を合わせ、彼らとのより長い付き合いを目指す方が、私たちにとってはるかに理にかなっています」とライアンは言いました。「特にIKEAのような、スーパーマーケットが素晴らしい例です。入口まで足を運ばせ、子供を降ろし、ミートボールを食べさせ、あらゆる箇所をくまなく訪れたい気持ちにさせられます。」

グローバル目標が設定されると、その年は四半期に分割されます。アパートメントセラピーは「到達するために12四半期、あるいはバッターボックスに立つチャンスを12回」持っていました。もちろん、OKRの概念に組み込めば、早すぎものや難しすぎるものはないのです。頻繁に進捗確認することで、ライアンと彼のチームは、何が機能し、何が機能しないかの感覚をつかみ、早期に方向転換するタイミングを知れ、後のミスを修正する手間を省けました。これらはWINセッションと呼ばれるものを通して行われ、ライアンは私たちのインタビューが終わった日に、ちょうどその年の1回目のWINセッションに参加するところでした。ほんの1か月前、彼は全員がこのシステムに参画するのは難しいだろうと予見していましたが、今ではこれが彼が手に入れた1つの成果であるように感じられています。

今後数か月間、アパートメントセラピーの動向を追い、会社がどのようにOKRを使用して次のレベルに到達したかを確認したいものです。ぜひ私たちと共に歩み、あなたの考えも共有し、あなた自身の人生でOKRを使い始めるためのインスピレーションを得ていきましょう。

(Publisher:Giulia Pines)

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