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コロナで変わる働き方。 ポストコロナにおけるオフィスと 仕事生活についての変化について。

今回ご登壇頂いたのは、LEADの創業者・CEOの木村・アリサ・祐美さん。

木村さんは、2017年夏にシリコンバレーでLEAD社を創業され、現在はコミュニケーション問題解決に向けて取り組まれています。

今回は木村さんから、ポストコロナのオフィスと仕事生活の再考というテーマでお話頂きました。

※今回は、2020年8月5日に開催されたHR Millennial Lounge#10」のレポートをお届けします。

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はじめに

はじめまして木村と申します。この度はご招待頂き誠にありがとうございます。

現在はLEADという会社の創業者・CEOを担っております。
直近の経歴としては、2016年春~2017年初夏まで、Meituの日本のカントリーマネジャーを務め、2017年夏にアメリカのシリコンバレーでLEADを立ち上げて現在に至ります。

本日お話ししたいトピックは、ポストコロナのオフィスと仕事生活についての再考についてです。

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日本企業とアメリカ企業においてポストコロナにおける仕事の推進の仕方に差がある中で、最近一部の日本企業がアメリカ企業の人事管理の理念から自社に活用できる部分を切り出して活用し始めています。

今回は、そのような経緯も踏まえて、本テーマについてお話できればと思います。

米国ではリモートワーク前提の働き方にシフトチェンジ

コロナウイルスの感染が爆発して以来、約63%のアメリカ人が在宅勤務を余儀なくされています。

現在、アメリカの感染者数は463万人ぐらいに上り(※本イベント時点)、様々な企業がリモートワーク、テレワークを今年の年末まで継続することを決めています。

例えば、Facebookでは来年以降経験豊富な一部の従業員が永久的にリモートで働くことを申請できるようになり、Facebook社の従業員の50%ぐらいいが5-10年以内にフルリモートで働くことが予測されています。

また、Twitterでは従業員のほとんどの従業員永久でリモートワークができるようになり、Googleは来年2021年までリモートワークを許可しているなど各社のリモートワークに向けての対応は様々です。

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実際にコロナによるリモートワークが実現できたことで従業員の反応も変わってきています。

アメリカのPwCの調査によると、コロナが終わった後でもリモートワークを続けたいかとの質問に対して、約72%の従業員が週2日程度はリモートワークをしたいと答え、1/3程度はもうオフィスでは絶対に働きたくないと答えたそうです。

リモートワーク自体は、コロナ前から様々な企業で検討されていたと思いますが、コロナがきっかけで一気に実現されたとも言えます。

もちろんリモートワークにもメリット・デメリットがあるとは思いますが、そのデメリットをテクノロジーで改善することができれば、さらにリモートワークが主流になっていくと考えられます。

アメリカ企業はリモートワークのデメリットをテクノロジーで解消

それでは、ここからどのようにアメリカ企業がリモートワークのデメリットに対応してきたのかについてお話させて頂きます。

アメリカ企業において、コロナが流行する前の人事マネジメントの関心毎はは、いわゆる生産性・企業文化・そして才能のある従業員を採用し定着させることでした。

コロナを経て、様々な企業でリストラなども発生しましたが、先ほど述べたポイントの重要性は変わらず、追加で新たに注目すべき点がでてきました。

まず初めに、コミュニケーションについてです。

ほとんどの組織・チームにとってコミュニケーション成功のカギと言われてきたと思うのですが、リモートワークで作業する場合はたくさんのコミュニケーションツールを使うことが必ずしも良いことにはならなくなってきています。

例えば、従来の正式なコミュニケーションといわれていたメールは、迅速な会話が難しくリモートワークのコミュニケーションにとっては最適ではありません。

そこで、多くの場合はコミュニケーション専用の場をツールで設けること、つまりMicrosoft TeamsやSlackといった社内コミュニケーション用のチャットツールを用いることが解決策となりえます。

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これらのチャットツールでは、トピック別にコミュニケーションができるので、リモートワークにおいても不便なくコミュニケーションを行うことができます。

そのため、2020年になってからTeamsの利用者は急速に拡大したともいわれています。

また、これらのチャットツールには様々な機能も持ち合わせており、例えば社内でのよくある質問の回答を共有するような機能、カレンダーアプリなどとの連携機能、別部署・別プロジェクトの従業員どうしを繋げるカジュアルな社内ネットワーク機能なども行うことができます。

ちなみに弊社もMicrosoft TeamsやSlackと連携して行えるサービスをリリースしています(笑)

続いて生産性においての新たな問題点についてお話させて頂きます。
生産性については、様々な方が気にしている点かと思います。

日本のニュースを拝見していると、「リモートワーク中の従業員の時間管理をどうするか?」という点がすごくフォーカスされていますが、アメリカでは従業員の勤務時間ではなく、仕事のアウトプットに集中するのが主流です。

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多くのシリコンバレーの企業では、出社退社の時間を厳しく決めておらず、決まった時間帯にあるミーティングと緊急対応以外の時間は、決められた期限内で自身のタスクが終わっていれば、自分が生産性の高い時間を選んで仕事を行うことができるようになっています。

例えば、ソフトエンジニアの場合はJIRAといったソフトウェアでタスクがアサインされていて、実施状況を管理することができるようになっています。

また、企業文化・信頼関係の構築についても、コロナ禍では他プロジェクトと同じようにきちんと計画を立て、プロジェクトマネージャーを決めて、社内で浸透やデータの統計、成果報告を行うことが重要になります。

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この辺りは、弊社がリリースしたLEAD.botでも対応している範囲で、例えば同じチームの1対1の面談プログラムやエンジニアとカスタマーサポートチームのカジュアルミートアップなどのコミュニケーション機械の提供に活用されています。

コロナ禍では、テクノロジーで自然なコミュニケーションを創出できるかがカギ

なぜ今このような機会を弊社のツールで提供しているかというと、コロナ禍で社内の直接的な繋がり弱くなってしまっても、社員同士でコミュニケーションを積極的にとることで、計画外のコラボレーションや企画が生み出される可能性があると考えているからです。

このような機会は、コロナ以前でも、カフェテリアでの交流など様々あったのですが、コロナになってから全くできなくなっていました。

そこで、社内の様々な出会いや偶然な会話といった体験をデジタル化で起こすためにも、弊社のツールを活用して、自然なコミュニケーションを促し人間関係構築していく効果を促しています。

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ここで、簡単に弊社のツールの利用イメージをご紹介します。

弊社ツールをダウンロードした後の使い方はDMで案内されますが、初めに2人一組・8人一組といったコミュニケーションのグループサイズを設定し、その上でどのような目的で人を紹介するかを設定します。

その後、各自の紹介文を修正すれば、チャットツール上でBotが自動的に従業員を紹介してくれるようになります。

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これは、今後のリリースになりますが、本ツールのアルゴリズムで紹介された結果を匿名でプロジェクトマネージャーにレポートを行ったり、チーム間のコラボレーション状況の可視化など、生産性を高める機能を拡充させていく予定です。

ありがたいことに、様々な企業様からご好評とご期待を頂いておりているので、気になった方は是非無料なのでダウンロードしてみてください。

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先ほどトラン・チーさんから様々な領域でPeople Analyticsが活用される話をされていましたが、コミュニケーションにおいても、きちんとデータ分析を行い、つながりの比較的少ない部署やサイロ化している組織を特定したり、会社にとって最も戦略的な関連性を持つ人間関係のネットワークを特定することがすごく重要となっております。

その上で、取り組みを踏まえた組織と組織の中の繋がりの改善後の状況もトラッキングしていくことがすごく大事です。

後は従来の組織図だけで関係性を見るのではなく、社内のコラボレーションネットワークという視点でデータを収集し、組織図から見えない、新しい人間関係の状況を可視化し、生産性等に生かして注目していくことが重要です。

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ポストコロナで検討すべき4つの観点

今後の展開についてですが、人は一度体験したことを完全に元通りにすることはできないので、ポストコロナでは恐らく完全なコロナ前の働き方に戻ることはないと思っています。

この機会は企業にとって昔の古い習慣やシステムをなくし、新しいシステムを導入して、過去の習慣から脱却するいいタイミングとも言えます。

その上で、以下4つのことについて考えて頂きたいと思っています。

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1つ目は、これまで述べたような働き方について、
2つ目は、従業員が仕事環境に慣れるのを待つのか、仕事環境を従業員のために改善するのか、
3つ目は、組織として優先すべきことは何で、会社はどこまでサポートするのかについて、
そして最後に、オフィスのサイズをどのようにするのか(どの部署をオフィスワークにするか等)について考えることです。

実際優れた企業では、従業員それぞれが役割を再考し、その上で教育環境が整っており、共に良い従業員の体験が生まれコラボレーションと生産性を向上するためコスト削減されることになるのですが、それを実現するために継続的に下地作りに励むのが重要です。

従業員にとって仕事が楽しいと感じられ、同僚と協力しやすく、組織の目的を達成できる安全な環境づくりを整えることが一番重要なことだと思います。

以上で私のプレゼンテーションを終了します。ありがとございました。

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