#20 トレーニングの決まり事

皆さんこんにちは、パーソナルトレーナーの古寺健吾です。

北海道札幌市で
フィットネスで人生を豊かに」をモットーに、多くの方の健康に寄り添うお仕事をさせて頂いております。

このnoteマガジンでは、主に「健康」や「身体」に関する内容の記事を毎週アップしていきます。

第20回目となる今回のテーマは

トレーニングの決まり事

について。

▼筋肉の収縮様式

おさらいになりますが、筋肉の収縮様式にはいくつか種類があります。

① 等張性筋収縮(アイソメトリック)
筋肉が長さを変えずに力を発揮する

② 短縮性筋収縮(コンセントリック)
筋肉が短縮する事で力を発揮する

③ 伸張性筋収縮(エキセントリック)
筋肉が伸張される事で力を発揮する

主にこの3つが存在します。

筋力トレーニングにおいては場面場面によってこれらの収縮様式が用いられますが、一般的な“筋トレ”においては、②③が必須条件となります。

つまり、筋肉の長さを変化させる事です。

筋トレを効率よく行い、筋肉を成長させるのであれば筋肉を短縮又は伸張させなければなりません。
筋肉の長さを変えない①は、その点でいうとやや非効率になります。

筋肉は長さを変化させ一定以上の負荷をかける事で、筋線維単位で断面積が増大し結果的に筋肥大が起こります。

「効く」という感覚はあるものの、それが筋肉の成長(筋肥大)とイコールではありません。
筋肉の長さが変わらないという事は入る刺激も比較的弱いのです。

姿勢保持の観点から説明すると分かりやすいかもしれません。
例えば、立位姿勢の場合通常は身体前面の筋群と後面(背面)の筋群が互いに拮抗し合う事でバランスが保たれ、姿勢の“保持”が可能になります。

これは筋肉の長さに変化はありません。
アイソメトリックの要領での使われ方が筋肥大に効果的というのであれば、姿勢保持に関わる筋肉は著しく発達していなければ辻褄が合いません。

筋肉の成長には「長さを変える事」が重要です。

▼バイオメカニクスの理解(ベクトル)

トレーニングを理解するうえで、バイオメカニクスの理解無くしてその本質は語れません。
力学的法則を把握する事は必須です。

中でも、負荷がかかる方向(ベクトル)については全てのトレーニー及びトレーナーが知っておく必要があります。

マシントレーニングのように軌道が確保されている場合を除いて、動きが自由なトレーニングの事をフリーウエイトと言います。
主にダンベルやバーベルを使用し、ベンチプレスやスクワットなどが該当します。

このフリーウエイトにおいて、誤ったベクトルの理解をしてしまうとトレーニングが非効率になってしまいます。

フリーウエイトの場合、ダンベルやバーベルを使用しますが、基本的に負荷のかかり方は重力によって常に真上から真下の方向に加わっています。
つまり縦方向です。

フリーウエイトの種目をざっと紐解いてみると、その動作は
・上に押す(仰臥位、立位、座位)
・開く(仰臥位)
・下から引き上げる
など決まったパターンとなり、これら全ては「重力に逆らった力」によるものです。

重力方向にかかる負荷に対して拮抗する力(重力に逆らう力)を発揮して初めて
「筋トレ」が成立します。

本来フリーウエイトにおいては、軌道は床に対して垂直であることが望ましい為、斜めや前後といった角度で行う事は効率が悪くなります。

例えば立位において、ダンベル(またはバーベル)を前に押し出す事は負荷のベクトル(上から下)と力のベクトル(後ろから前)が拮抗せず方向が合わない為、筋トレではありません。
(ただ疲れるだけです)

この事から分かる事は、負荷のベクトルを理解できれば非効率なトレーニングは排除でき、より効率よく鍛えることが出来るのです。

▼バイオメカニクスの理解(モーメント)

バイオメカニクスの中でももう一つ理解しておくべきポイントがあります。

それは負荷との距離の事です。

例えば、サイドレイズという肩のトレーニングを行う場合、手に持ったダンベルが身体から遠いところに行けば行くほど負荷は大きくなります。
反対に、ダンベルが身体に近い距離にあると負荷は小さくなり高重量を扱うことが出来ます。

このように負荷のかかる場所と負荷との距離の事を「モーメント」といいます。

モーメントが長い=負荷は遠くにあり大きい
モーメントが短い=負荷は近くにあり小さい

ざっくり説明するとこのような感じです。

アームカールでは、ダンベル(またはバーベル)が床と平行になる位置が最もモーメントが長く負荷は大きくなります。

画像1

ダンベルフライにおいては、スタートポジションで肩の真上にダンベルが位置し、肩関節の水平外転を行う事で負荷(ダンベル)は身体から離れ、モーメントは最大に達します。
その後元の場所に戻る際は負荷はだんだん小さくなり、スタートポジションに戻ってきた頃にはその負荷はゼロになります。

無駄な筋の緊張を促してしまう事に繋がる為、このように“モーメント”を意識してトレーニングを行う事は非常に重要です。

モーメントにおける特徴はもう一つ。
モーメント長が短い場合は高重量を扱いやすい為、意図して高重量を扱った種目が行えます。
モーメント長を長くとる場合は、扱う負荷は中~低強度のものが適しています。
(サイドレイズが分かりやすい例)

先ほどのベクトルやモーメントをしっかり理解する事は、効率の良いトレーニングに繋がります。



最後までお読みいただきありがとうございました。

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