そろそろOB会のあり方を真剣に考えないとマズイと思う。
みなさん、こんにちは。
かわうち @KENGO_Kawauchi です。
今日は、体育会に関連してOB会について書いてみたいと思います。
はじめに
今回は「そろそろOB会のあり方を真剣に考えないとマズイと思う。」ということで、OB会について考えていきたいと思います。
記載の簡略化上、OG会を含めOB会と書かせていただきます。ご了承くださいませ m(_ _)m
まずはじめに、体育会出身の人は基本的にOB会に属していると思います。高校や大学で体育会に属していた方はOB会と少なからず何らかの接点をもっていることと思います。
「OB会からの何らかの連絡が定期的には来ているけど」とか「とりあえずOB会費を納めているだけ」というだけの人も結構多いかもしれません。
僕は体育会とのお仕事もさせていただいてまして、運営側とも会員側とも現役側とも接する機会が多いのですが、OB会に対するイメージって良くないパターンが非常に多いと感じています…特に若いOB世代からは。
実際、ネットの検索キーワードを「OB会」で調べてみると、「OB会 いらない」とか「OB会費 払いたくない」なんてワードが出てきます。残念ながら、こう思っている人が多いというのは現実なんですね。
「そろそろOB会のあり方を真剣に考えないとマズイと思う。」については、少なからずそれぞれの観点で「確かに…」とお思いになる人が多いのではと考えています。
【OB会事務局(運営側)】
・OB会費が集まらない
・OB会に人が来ない
・OBに連絡が取れない etc
【OB(会員側)】
・OB会費を払いたくない
・OB会に行きたくない
・OB会は何も変わらないし、変革するつもりを感じない etc
【部員・指導者(現役側)】
・知らない人ばかりで連絡も取りづらい
・できればして欲しくない口出しが多い
・本来して欲しいことではないサポートが多い etc
なんて声が聞こえてきます。それぞれの立場で「このままじゃマズイよな…」と思っていることでしょう。
OB会の役割とは
さてさて、まずはじめにOB会の役割について考えてみたいと思います。
OB会というのは同窓会という大きな括りの中のひとつです。同窓会という括りの中に、学友会があったり、部活動やサークルで言えばOB会という呼び方であったりということです。
では、そもそもOB会の役割とは何なのか?ということですが、ほとんどのOB会で定めている代表的な目的はこの2つです。
①OB同士の親睦
②後輩への後援
そりゃそうだよなって感じだと思います。ですが、自分の属しているOB会の会則って読んだことありますか?
ほとんどの人がないと思います笑。もしかしたら会則自体をしっかり定めていないOB会もあるかもしれません。
ちなみに、規模によっては社団法人などの法人格を有しているOB会も存在しますが、ほとんどは権利能力なき社団となっていることでしょう。もしかしたら任意団体というところもあるかもしれません。
話は戻りますが、OB会の役割とは?という質問に対しては、それぞれのOB会で違います。という回答になります。OB会の役割・目的というのは自分たちで明確に定めるべきものです。しかしながら、その目的が共有されてないこと、厳しく言うと目的を共有する努力を既存のOBが怠っていることが大きな問題だとも思っています。OB会に入るのは当たり前だろ的なスタンスの大先輩が多ければ多いほど、根深いですね笑
少し話は逸れますが、AD(アスレチック・デパートメント)や体育会などとお仕事をさせていただく際に「OBOGのコミットが弱いんですよね。どうしたらいいでしょうか…」みたいなご相談をいただくことも結構あります。
僕は必ず「卒業式はOBOGとしての入学式である」という考え方をまずはしっかり持ってください。ということを伝えています。
そもそも卒業後のOBOGとしての付き合いの方が、在学中よりずっと長いはずなのに、そのケアはまったくしていない学校や部ばかりなんですよね。
じゃあ、どんな取組やケアをしていけばいいのか?については機会があれば別で書きたいと思います。
若手は機能的メリットを求めている
「そろそろOB会のあり方を真剣に考えないとマズイと思う。」ということなんですが、本当にそろそろマズイなと思っています。
今のOB会の運営主体のほとんどは60代〜70代の大先輩層です。実際問題、この層と20代〜30代の若手層って考え方に大きな隔たりがあります。
具体的にいうと、OB会という組織に対して、60代〜70代の大先輩層は感情的な繋がりを優先しているのに対して、20代〜30代の若手層は機能的な面を求めている訳なんです。つまり、若手はOB会に入ることのメリットって何なんだ?ってことを考えているけど、いまのOB会にはメリットがない、もっというとデメリットの方が圧倒的に大きいと感じている訳です。
OB会費だけ請求が来るけど、それって何に使われてるの?それって本当に必要なの?みたいな納得感も少なく、さらにそれに対して口出しはできない。
OB会の集まりに行ったって、気を遣わないといけないし、なんか説教じみたこと言われるし…休日を使ってまで行くのはどうなの?というのが実際です。
貢献と報酬のバランス
では、OB会はどうあるべきか?についてですが、前提として僕が思っていることは、OB会は会社組織と同じだということです。
つまりは、組織のビジョンに共感するから、そこに人が集まり、同じ目的に向かって力を合わせていく訳です。永続していくために正しく利益を獲得し、貢献に応じて報酬(金銭に限りません)を得る訳です。もちろん貢献と報酬のバランスも大事ですが。
つまりは、根本的にはOB会の目的に共感できるから、OB会にコミットしてくれる訳です。これは会社と同じで、貢献 ≦ 報酬が成立しているかもちゃんと考えないといけないと思うんです。
気持ちだけの繋がりに頼りすぎていることがOB会が根本的に発展しない原因だとも考えています。
ちょっとビジネスライクに聞こえてしまうかもしれませんが、OB会はまずもってOB自身にメリットがないといけないと考えています。
このメリットとは何なのか?これを真剣に考えずしてOB会に未来はないでしょう。
後輩のことを無視するのか?なんて声も聞こえてきそうですが、前述したように「あなたがたのOB会の目的は何ですか?そしてそれはOBに共有され、共感を得ていますか?」をまずは振り返ってください。
例えば、OB自身の最大のメリットが後輩の活躍を観ることであれば、OB会が後輩の活躍ために必要なリソースを提供すればいいのです。
甲子園に出ることがOBの総意としての最大のメリットで、そのためにピッチングマシーンが必要なのであればOB会費で購入してあげればいい訳です。
「あなたがたのOB会の目的は何ですか?そしてそれはOBに共有され、共感を得ていますか?」と向き合わずして、話は進まないと思います。
OB会費の納入率を上げるためにカード決済を導入しよう!みたいな安直な施策を講じても期待通りの効果は得られません。本質的な問題はどこにあるのか?をしっかり考えないといけません。
OB会費の納入率を上げるために本質的に対応しないといけないのは「OB会費を納入するつもりはある」層ではなく「そもそも払いたくない」層に対してです。この層への解決策を講じないといけない訳です。内科的な処置ではなく、外科的な処置をしないと何も変わりません。
これには現在の運営側(高齢層)の人たちは結構な覚悟が必要です。自分たちが痛みを伴う覚悟で変革を行わないといけないので。つまり自分たちが良かれと考え、善意でやっていることに対する批判を真摯に受け止める覚悟がないと話は進まない訳です。これって結構しんどいですよ…笑
OB会を機能させるためのスタート
さて、じゃあどうやってOB会を機能させればいいのか?ということなんですが、シンプルにいうと
①目的の設定・再構築
②目的の共有
③目的の実行に必要な人員・機能の確保
④実行
です。
改めて何のために、何をする組織なのか?そして、その達成のために必要なリソースを確保し、実行する。非常にシンプルなことですが、これって根本的には経営と同じなんですよね。
つまりは、OB会をあるべき姿にむけて、しっかりしたものにするためには本気で取り組まないと無理ですよ。ということです。
きっといろんな「できない」理由を並べたくなると思います。でも、ちゃんとやっているOB会はあります。それなりの苦労と苦悩を乗り越えてきましたが。しかしながら、もし本気なら必ずできますので、一歩踏み出してみてください!一歩踏み出さないと負のスパイラルは止まりません。
僕がご一緒させていただいているOB会はかなり本気で取り組んでいます。それでやっと光が見え始めている状態なのが現実です。でも、光が見え始めたのは一歩踏み出したからです。
改めて言いますが、そろそろOB会のあり方を真剣に考えないとマズイです。
まずは真剣に考えることからです。次の段落でも書きますが、考えを行動に移す段階になったら専門的に頑張らないといけないことは結構ありますが。
さいごに
ちなみに、本気で変えたいという場合、
・MVV策定
・データマネジメント
・マネタイズ戦略
なんかは必須になってきます。このあたりは機会があれば書きたいと思います。
まずは、このままじゃマズイなという気持ちが少しでもあるなら、少しでも早く動き始めるのが大事です。時間の経過とともにいい方向に勝手に向かうということはありません。対応は迅速に限ります。
お読みいただきありがとうございます!
経営/組織/営業/スポーツのことなども好き&得意な分野なので、別の機会に書いてみたいと思います。
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