私が受けたのは性暴力だった。

最後のほうに被害者のあなたへお願いがあります。

こんにちは。
この記事では、私が受けた性暴力についてお話します。
どうしても暗い内容になってしまうため、苦手な方は読まないほうが良いかもしれません。
詳細はぼかします。
私は、20歳の女性(シスジェンダー、恋愛対象は男女どちらも、性的対象は女性)です。
加害者は40代後半の知人男性です。

私について補足があるとすれば、精神障害者手帳(2級)をもっていることです。もともとのASD(発達障害)、それに伴う2次障害と、機能不全な家庭で育ち、身内から性暴力を含む暴力を受けていたことで私の精神は健常ではなくなってしまいました。このことは加害者男性にも重々伝えてありましたし、周りの人は皆知っていました。

あのときのこと


2020年の夏の深夜、私はその人の家に誘われました。
恐らく『普通』なら、行かないのでしょう。深夜に、20歳になりたての女性が、男性の家に行く。普通ありえないのでしょう。
でも、私は行ってしまいました。暴力を受けるだなんて思ってもいなかったし、それを想像することはその男性に失礼だとすら思えましたから。つまり、信頼していたのです。
ですが、残念ながら、信頼すべきではありませんでした。
その男性は私にキスをし、胸を触り、下半身を触り、思い出したくもないような暴言(私の女性的な魅力を蔑むような発言です)を吐き捨てました。
私は心底驚きましたが、過去の暴力とごちゃまぜになって、フリーズしてしまいました。私はこういうとき、何も感じられなくなります。どうしていいかわからなくなるのです。だめだ、と思っても、過去の経験が邪魔をしました。ここで断ったらもっとひどい目に合うかもしれない、殴られるかもしれない、レイプされるかもしれない。
私は抵抗できませんでした。

その経験から一ヶ月もたたずに、私は自殺未遂を行いました。死ぬつもりでした。

死ねなかった私は、5ヶ月ほど入院し、杖を使いながらもやっと歩けるようになりました。

無理解とのたたかい


私は警察に行きました。ようやく、あまりにおかしいと思ったのです。けれど、警察では最低限の精神的なサポートも受けられません。ただ、淡々と、あの時の気持ちを思い出さなければなりません。精神の不安定な私にはあまりに厳しい質問が投げかけられます。
『なんで部屋に行ったの?』
『なんで抵抗しなかったの?』…

刑事さんからは、「(恐らく)起訴にはならない」と言われてしまいました。
『証拠』が無いからです。

「例えば、レイプでもされてたら、あなたの“なか”から『証拠』が出るんだけどね」

私はびっくりしてしまって、何も言えませんでした。刑事さんは、きっと、お仕事で何度もしている会話なのだろうと思うけれど、私は、「私がレイプされてれば手っ取り早かったのに」と言われているように感じてしまいました。
『本番』のない性暴力は、犯罪では、暴力では、ないのでしょうか。
絶対に違います。違います。
私が受けたのは性暴力で、犯罪行為でした。


暴力の被害者のあなたへ 


私がこうやって発信するのは、同情が欲しいのでもないですし、勇気を出してやっていることでもありません。ただ私は使命感でこの記事を書いています。
もし、あなたが、暴力の被害者であった場合。そして、それがきちんと認められないとき、本当に、苦しい気持ちになると思います。ひとりぼっちだと思ってしまっても仕方がないと思います。誰にも言い出せない、誰にもわかってもらえない…絶望的な状況だと感じても仕方がありません。
でも、自分が悪かったなんて思わないでください。お願いだから。自分を認めるなんて難しいことはできる人とできない人がいると思うので、とにかく、自分より悪い人がいる、という考え方で生きてください。こんなときくらい不遜になっても、それでちょうどいいくらいだと思います。

最後に


私はこれからもやらなければいけないことが沢山あります。起訴に持っていけるかわからない(可能性は薄い)ですが、できることはやりたいと思っています。
性暴力を含めた、全ての暴力を許してはいけない。

読んでいただきありがとうございました。

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