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「推しの素晴らしさを語りたいのに『やばい!』しかでてこない 自分の言葉でつくるオタク文章術」から学ぶ「孤独にメモを取ること」の重要性

本書の内容は、タイトルのとおり。推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない人のための文章術だ。具体的にこうすればいいということが書いてあってわかりやすい。

中でも本書の中で、私が一番重要だと思ったのは、「他人の感想を見る前に、自分の言葉でメモを取る」ということだ。

人は、目にした情報にどうしても影響されてしまう。だから、「孤独にメモを取る」。これを自分なりの表現の出発点にするのだ。

私は、本書を読んだとき、何かを見たときに他人の感想を読んでしまうのが当たり前になっていたことに気づいた。

こうした「コンテンツを見ることと、他人のコメントを読むことの同時性」が、特に顕著なのが、インターネット上にある動画だろう。

例えば、YouTubeなら動画を再生すると、そのすぐ下にコメントが書き込まれている。YouTube shortやTikTokならアイコンを押すとすぐにコメントが読める。ニコニコ動画なら動画にコメントが映し出されている。

こうした仕組みは、コンテンツとそれに対するリアクションを簡単に共有することを可能にする一方で、自分の意見を形成する前に、他人の意見に影響されてしまうことを当たり前にする。

そうなると、他人の意見に影響された意見が、他人に影響され……と繰り返されていくことで、「非人格的な群衆の意見」がふわっと表れてくるのだ。こうした意見は捉えどころがない。だから、終わることのない対話を本質とする民主主義の前提を崩してしまう。

群衆の中から自分を見出すために、民主主義の前提を取り戻すために、私たちは「孤独にメモを取ること」に立ち戻らなければならない。

……なーんてことをメモするのだ。


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