ダージリン急行 3000ドルのローファーとラクダ革のチャッパル
まったく異なる3人がそれぞれの違いを受け入れて、
バラバラのままでもいいじゃないか、と悟った足下たち。
ダージリン急行
父の死がきっかけで疎遠になっていたホイットマン3兄弟だったが、長男フランシス(オーウェン・ウィルソン)の呼びかけで次男ピーター(エイドリアン・ブロディ)、三男ジャック(ジェイソン・シュワルツマン)の3人が揃い、インド横断の列車旅行に出る。
しかし、そんな彼らには予想外の出来事が待ち受けていて。。。
3000ドルのローファーとラクダ革のチャッパル
一人のビジネスマンがダージリン急行に乗ろうとするも間に合わず、もう一人の男が後ろから追いついて電車に飛び乗るシーンからスタートする本作はウェス・アンダーソンがインドの秘境を走る電車を舞台に不思議な家族の愛と絆を描いた作品です。
電車のなかでは3人の近況報告から始まります。 どうやら3人は父の死をきっかけに疎遠になっていたようで、この旅は3人の絆を取り戻すことを目的とした旅であることが伺えます。
しかしこの3人は元々がそれぞれ異なった類いの人間であることが序盤のシーンで描かれます。
旅の最初の目的地に向かうために電車を降りた3人はお寺の前の市場にたどり着きます。 三輪タクシーを降りた直後、長男フランシスは電源アダプターを、次男ピーターは靴を、三男ジャックはペッパー・スプレーを買い求めます。
更にピーターは猛毒ヘビも購入し、それを怪訝そうな目で二人は見ています。 その後お寺でのお祈りに際しても積極的なフランシスに対して、どこか一歩引いているピーターとジャック。
ここでは3人がそもそも異なった人間であり、その為にお互いがお互いを信用できない状態であることが描かれています。
それを証明するかのように3人の足元がそれぞれ異なった状態になったシーンに注目したいとおもいます。
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