新型コロナウイルスショック、今後のポイント

おはようございます

欧米株は昨日も続伸しました。2兆ドルにのぼる景気刺激策に青信号が出た事に対する期待感が前日に続いてマーケットにポジティブな雰囲気を与えたのが原因です。

但し、1日2日のラリーは単なるショートカバーに過ぎない事を忘れてはいけません。今の米株市場はまさにそれです。

今後の注目点は(1) 金融、財政政策が近未来に起こる可能性のある経済ショックを切り抜けるのに充分であるか? (2) 新型コロナウイルス肺炎がピークレベルに達しているのか? (3) 経済の下降が減速しているのか? (4) 株価が適正価格より割安か? です。

もう一つの焦点はエマージング市場です。今回の騒動は全世界的なものであるが故に、大規模な金融財政政策は先進国に限らず新興国にも波及させる必要があります。現時点においては新興国も利下げを実行してきてますし、まだ余力はありますが、過度なドル高は新興諸国の経済及び通貨を脆弱にしてしまうリスクはまだ残っています。

新興諸国通貨に関しては2008年のリーマンショックに相当するレベルの下落が見られました: メキシコペソとロシアルーブルはマイナス15-20%、南アフリカランドとブラジルレアルは約マイナス11%

いずれにしても、金融市場はようやく冷静に現実評価ができる環境になってきたと思います。だからと言って、リスクは依然として双方向にあり、油断するわけにはいかないです。

立沢 賢一

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