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立沢賢一のマーケット考察 FRBの緊急利下げとコロナウイルス (2020/03/04)

おはようございます

FRBは予想通り緊急利下げを断行したが、市場は株安・債券高になった。株式市場は利下げを前日の大幅上げで既に織り込んでおり、buy the rumor , sell the fact 的に売りを呼び、却って市場の不安心理を顕在化させることとなった。

その予兆は十分あった。ロイターは事前にG7 statementが具体策を伴わないことを否定的に報道し、キナ臭かった。パウエルもFRBは利下げ以外の手段を用意していないと腰の引けた意思表示をした。この辺のコメントがいつも余計でアナウンスメント効果を半減させる。トランプ大統領がいつもパウエルを怒っているのはこの点だ。まあアナウンスメント効果で何が出来る訳でもないのが現実だが。

兎にも角にも勝負はこれから。今回のコロナウィルス 騒動は明らかに全世界的問題であり、それに対して強い協調姿勢を示すか否かが死活問題にまで進展するくらい考えておくひつよすらありえる。リーマンショック時の様な具体的な財政政策発動こそが望まれるわけで、これだけ世界的低金利環境の中、金融政策はあくまで補助的役割に過ぎないと思う。

外国為替市場では、ドル円も相変わらず乱高下を繰り返している。本来なら107円はかなり強いサポートラインだが、市場参加者の不安心理がある程度払拭できないと、この水準も危ない。1発大きなニュースが出れば105円台突入の可能性は充分にある。

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