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初心者のために、知っておきたいREDに関する3つのこと

日本ではあんまり知られていませんが、中国にはインスタに代わるREDというアプリが実は結構使われています。
REDについて初めて知る方や名前だけ聞いたことがある方に今回はREDをご紹介します。


どこの会社が開発、運営しているの?

創業について

REDは2013年に上海で、毛文超(Mao Wenchao)と瞿芳(Miranda Qu)の2人によって創業されています。

左:毛文超、右:瞿芳

REDの英語名は「Little Red Book」で、これは中国語名「小红书」を直訳した名称です。ブランドのテーマは「标记我的生活(自分の生活を残す)」。

運営会社

運営会社は行吟信息科技(上海)有限公司で、上海に本社があります。

本社所在地

上海の地下鉄10号線、13号線の駅「一大会址·新天地站」の出口横にオフィスがある

場所は上海市黄浦区马当路368号SOHO复兴广场C楼で、私も仕事で訪問したことありますが、地下鉄直結のオフィスで行きやすかったです。

どんなアプリなの?

REDを簡単に言うと、
①新しいブランドの発見や商品の使い方を知る
②日常生活の写真や動画をシェアするため

のアプリです。

REDから使い方の紹介

近年はライブコマースやEC販売機能も追加されましたが、元々は自分のライフスタイルや海外旅行、買い物した後の感想と経験を紹介し、広くみんなに知ってもらうためのSNSアプリとしてスタートしています。

ユーザー数

データ元は2023年のREDレポート、福州果集信息科技有限公司から

REDは現在3億人のアクティブユーザーがいると言われ、その内約80%が女性ユーザーで、男性は20%です。

年代


データ元は2023年のREDレポート、福州果集信息科技有限公司から

年代別に見ると、
18-24歳が39%
25-34歳が39%
35-44歳が14%
44歳以上が8%
30代中旬までのユーザーが78%を占めています

利用エリア


データ元は2023年のREDレポート、福州果集信息科技有限公司から

REDは中国国内で特にユーザーが多いの上海、北京、広州の一線都市と成都、武漢、青島、南京などの新一線都市です。一線、新一線都市にユーザーが集中しており69%を占めております。これらのユーザーは消費能力が高いことも特徴です。

利用目的

ユーザー3億人のうち、自分の日常をシェアする人が8,000万人以上いると言われているREDはシェアユーザーが30%で、トレンド情報、購買後の感想、実体験など知る目的でアプリを開くユーザーは70%の割合です。
REDがリリースされてから現在までUGC(User Generated Content)の比率は全体で90%を占めています。

中国のマーケティングでよく使われる概念

また、インスタと同じくブランドも公式アカウントを作れるため、ブランドが積極的に情報発信でき、かつユーザーの反応を把握するために利用されます。
日本に居ながら中国ユーザー向けに情報発信できるため、インバウンドの集客ツールとして活用しているブランドもあります。

ドン・キホーテのREDアカウント

どんなことができるの?

情報を探す

REDもTiktok同様に閲覧履歴、位置、趣味嗜好などによってコンテンツをレコメンドしてくれますが、REDの場合は自動レコメンドされた後、自分が見たいコンテンツの表紙やタイトルから自分の見たい内容を選べます。

REDのトップページ 画像と動画コンテンツが同時に表示される

このUIは昔のインスタに似ていますが、REDの場合、動画コンテンツと画像コンテンツが混在していて、動画コンテンツは右上に再生ボタン▶︎が付いてますので、動画なのか画像なのかを判断できます。

投稿する

コンテンツ投稿の場合も画像投稿か動画投稿か選択でき、画像でも動画でも著作権フリーの音楽が利用できますが、Tiktokと比べると音楽のジャンルや選べる曲は少ないです。
中国版Tiktok(Douyin)との違いはフォロワーのスタンスです。Tiktokは動画がどんどん流れるため、気軽にいいねができ、いいね数も付きやすいです。またフォロワー数の伸びも急増加する傾向です。
一方、REDのフォロワーは女性が多く、投稿コンテンツに対してしっかり見てくれる印象で、いいね数は簡単に付かないけど、徐々に増えていきます。一度フォローしてくれると簡単に離脱しないこともREDの良い点です。

コンテンツをたくさんの人に見てもらうためのアルゴリズムの考え方

中国ではREDを通して購買行動に繋がるとして認識されていて、多くのブランドがREDでトラフィックプール(トラフィック数が急増する波)に入るためにコミュニケーションの工夫を行なっています。

投稿記事のライフサイクル比較

「トラフィックプールに入る」という考えはレコメンドエンジン特有のアルゴリズムで、評価が良いコンテンツは自然に表示回数が増え、興味関心がある方以外にも拡張させると捉えていただければと思います。
トラフィックプールの層はいくつかの層に分かれており、1,000人見たから表示回数を増やす>5,000人見たからさらに表示回数を増やす>10,000人見たからもっと表示回数を増やすという流れで多くの人に見てもらうための数値基準が存在しています。
基本的には非公開で、かつアルゴリズムがアップデートされるとロジックが変化します。これはSEOと同じ考え方です。媒体側が限定セミナーで情報を小出しすることがありますので、私はそこに参加して新しい情報をキャッチするようにしています。

どうやって使うの?

アカウントの新規登録は簡単です。
携帯番号を登録した後、SMSで承認コードが送られてきた後、コードを入力すればすぐに利用可能です。REDは中国版Tiktok(Douyin)と違い、日本からもダウンロード可能のため、ぜひお試しください。

終わりに

REDとは
①インスタに似ていますが、新しいブランドの発見や商品の使い方を知るためや日常生活の写真や動画をシェアするためのアプリ。EC販売、ライブコマースなど多機能でRED内で決済可能
②ユーザーの80%は女性で、消費能力が高いことも特徴
③日本からも登録で、インバウンドツールとしても活用可能

以上、簡単にまとめました。実は広告機能やKOLマーケットなどRED独自のマーケティングツールもありますので興味がある方はコメントください。

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