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「個性」について

例えば、
なんで俳優をやっているんですか?
と、問いかけられたとします。
答えは、、、「……偶然です。」
ゴメンナサイ嘘です。
完全な嘘でもないのですが。

ホント色々な事が絡みあって、やり始めて続けています。
シンプルに言えば、「芝居が好きだから」そう答える役者がほとんどだと思います。
そうじゃない奴は役者なんてやるんじゃねぇ!なんて声が聞こえてきそうですが。笑
でも、たくさん複雑なものに触れてきた年月の中で、シンプルにとか、一つにまとめるのはちょっと逆効果な気がします。
「個性」という意味で。

今回は、なんで俳優をやっているか。その理由ではなくて、タイトルに書いてあることについて話してみようと思います。

とかく僕たちは、個性、オリジナリティを求められます。
他とどう違うのか。
俳優としては、ずっとそれと向き合ってきたような気がします。
顔が…髪型が…声が…身長が…
それもそうだが、そこじゃない気がします。
そんなトコは誰もが、まず触れるところですから。
俳優がやるべきことはもっともっとあるはずだから。

たくさんの先輩方の助言だとか、情報を参考にして、まだまだ未熟ながら自分なりに僕がここ数年やっていたこと、そしてここ最近アリだなぁと感じたことがあります。

何故、個性が必要か。
差別化ですね。
他と同じようなら、チョイスされないです。
(基本ができていることが重要であり前提です。*これを常に自分で評価するのは意外と難しい。。。)
奥行き、濃淡、緩急、ギャップ、特技、振り幅
作品は、そういって形容されるような要素が多ければ多いほど彩りが増して面白くなる。さらにそれぞれの質も重要です。
なので、
俳優として他よりそれらをより強く押し出すことが出来れば、チョイスされるんじゃないか。
そう考えて「個性」を磨き続けています。

個性を磨くため、ここ数年、トライしてたこと。

[和モノの芸に強くなる]
殺陣、日舞、和太鼓 などに特に力を入れて時間を費やしてきました。
時代劇でなければそれらは直接活きないかもしれません。
しかも、踊ったり、ましてや和太鼓なんて生涯、芝居の中で使うことがあるだろうか。。。
僕は、ある気づきによって、これらを習得することにこだわっています。
それは、
台湾映画「KANO」に出演したとき、まさに実感しました。
よく言う、、頭ではわかっていたけど、、、的なやつですが、
「日本人役としてなら世界中どこでも仕事できるんだ
って身にしみて感じたんです。
台湾の映画に日本人役として出演させて頂きました。
(そしてKANOの錠者って役が今まででトップクラスの役どころです!ドラゴンボールで言うならベジータ!笑?)

どうせなら日本だけでなく、世界中で生きたい!
そう思うようになりました。
(日本でも売れてねーのにw でも、そんなのカンケーネー!)

じゃぁ、日本人として必要とされるものって何だろう。。。
って考えて
侍! 忍者! 
分かりやすいところです。
でも、そんな刀振れてバリバリアクションできる奴は他にもいるし、
身体能力だけで言ったら個性としては弱い。。。
っていうか若い奴にはどんどん叶わなくなる。

そこで考えていたある時、目に留まった人がいました。
あぁこの人だ。この人は何故、荒々しくなりがちなアクションの芝居を「品」を醸し出しながら居れるのだろうか。。。
調べるとピンと来ました。
日本舞踊の名取でもあったんです。
日舞が要因になってるかどうかは、僕の完全なる推測ですけど。

アクション畑出身でありながら、日舞の名取でもある。
圧倒的な運動神経に、細部まで神経を行き渡らせた身体意識、それらを駆使する身体操作。アクションの妙。まさに理想に見えました。
そしてそれは精神性をも磨き上げ、佇まい、心構えが最早、「個性」であると感じたんです。
その方は、
ハリウッドで活動している真田広之さんです。
そこに近づきたい。
そこにこそ自分の活路があるんじゃないか。
アホながらに考えました。クッソ頑張る必要がありそうです。

そして、本当に有難いことに、
それらを学べる環境が身近にありました。師に快く、手をとって頂けました。
魂刀流志伎会 

舞鼓刀塾
です。
それらについてはまた後日、詳しくお話ししたいと思います。
先ほど、刀振れて〜と言いましたが、殺陣と言っても、いろいろなタイプがあります。
芝居に大いに活きるよう、その方向性についてもこだわって研鑽しています。

話を戻すと、
それらを磨いていたのがここ数年です。
そして、ここ最近は
[劇団をやること]
ここにも個性、そしてブランディングのような目論見も含んでいます。
ただ、現場で必要とされる芝居を追求するだけでなく、
何が自分でできるか、新しいものに挑戦して、常に俳優としての技術や幅や可能性を追求する
なんというか、俳優としての地のキャパを広げるみたいな感じです。
さらに、
ファンとしっかり繋がるような舞台を重ねて、
応援してくださる方々とエネルギーを交換をしながら、演技を練り上げる。
最高ですね。
人気劇団にしていって、自信もつけたいし、ブランディングもしたいということです。
もちろん、そうなるためには0から創るし、劇団の運営はお金も絡みます。
大変だけど、それがそのまま役者としての強さにもなると思うんです。

まだまだ細かくは話せていませんが、
ここ数年はこうやって個性なり役者力を磨いています。

今日はこのへんで。
See you next.

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