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認知症のおばあちゃん②死ぬ準備

2017/11/05

どうやら母方のばあちゃんが年始を迎えられそうにない。
まぁ91歳やけん、悲しい事なんてないっちゃけど…

介護施設に行った時
テレビを付けていなかったので付けるか聞いたが返って来た応えは

どうでもいい

だった。

つまる所、何かに興味がないのだ。

食べなくもなった。
あんなにもったいない、もったいない言いながら残さず食べていたのに。

あーね。

準備しとったいね。

何かに興味を持つ、食べる。

どちらも生きる為に人が持ってるものや。
それがなくなっていく……

今、俺の婆ちゃんは生きているのか??

もう介護施設ではお世話が出来ない事になり施設を移した。

最期の時を静かに迎える為の施設だ。

二年前に同じ場所に連れて行ったが、その時は周りの中で一番元気に見えた婆ちゃんが
すっかり何ら遜色なく元から居たかの様に溶け込んでいた。

その姿を見て

母は泣いた。

なかなか、親が泣いてる所は
目が当てられん。
目が当てられんとばってん生き様と死に様を学ぶ為に目に焼き付けておく。

俺より一つ前の世代の親子の姿を。

施設から帰る時

婆ちゃん帰るね

と言うと

気をつけて帰りなさい

と送ってくれた。

涙が出た。

自分が死にいく際に、人の帰りを心配する。

こんな優しい人見た事ない…

なんや、まだまだバリバリ生きとうやん笑

とゆうか、生き続けるよ。

ありがとね〜


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