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チョークとトークは土に還そう

教員の手にはチョーク。
整然と整った板書と、淀みないトーク。
許されないスピーク。
「聴く姿勢」が常套句。
子どもたちの意識は遠く。
それでもここで授業は続く。

まるでノートに写すコピーマシン。
脳とか捨ててピーマンにしろ。
全てを教える全知全能の教師
崇めたたえる子どもたちのストーリー
教師が偉いの?その通り。
怒られるのはもうこりごり。

静かにしなさい
私語はやめなさい
ノート書きなさい
教科書は左

前を向きなさい
背筋伸ばして
目を開きなさい
忍耐こそYour skill


書き始めたら、いつの間にか韻を踏んでいたので、気がつけばリリックさ。ラップなんてやったこともないから、はずかしてくて読んでいられない。消そうと思ったけど、40代のおじさんの叫びとして残しておこうホトトギス。

いまだに残る「チョーク&トーク」。

文科省が「アクティブラーニング」を提唱してから8年経ったよ。

当時の校長先生が言った言葉が忘れられない。

「先生方の授業を変える必要はないんです。ちょっとアクティブラーニングの要素を入れれば、それでいい。」

塩胡椒少々か!隠し味的に語ってんじゃないよ!
アクティブって何さ!今までアクティブに動いてきた児童生徒を指導してきただろ?変えずにどうやってやるんだ?って思ったのを覚えているよ。

その結果、未だに残る化石のような授業。
もちろん研究熱心な先生方も沢山いるし、是非地域の皆さん、保護者の皆さんはどんどん授業を見に行って欲しいと思う。今の授業は違うよ。チョーク&トークが本質じゃないことに気がついている先生方も多いよ。でも、化石も一定数発掘されるよ。だって、化石にも価値があると思われているし、化石こそがロマンと考えている先生もいるからね。あ、化石自体は私も好きです。歴史を紐解くロマンがある。今話しているのはチョーク&トークのことね。知ってるか。

子どもたちが生き生きと動き、喋り、考える。そんな授業が沢山ある。本来の学びに近づけるような授業もあるよ。ただ、参観日とか授業研究会とかが日常だとは思わない方がいいかもしれない。よそ行きの授業を準備する先生も多いからね。

黙って人の話を聞いているのは、正直辛い。

こんなの想像力を働かせなくたってわかる。
黙って50分間人の話を聞いているのが好きな人ー!
って言って「はい!」って手を挙げる人は、いる?あ、別にいてもいいし、そんなあなたはすごい。結構尊敬に値する。

目の前の文字をひたすら紙に書き写すのが好きな人ー!

でもいいな。これは好きな人もいるのかなぁ。天声人語とか模写する人もいるしなぁ。私はしないけど、好きな人がいてもいい。でもきっと少数派。

50分間、話を聞いて、ひたすら黒板を写す。

もう絶滅したと思っていたけど、そんな地獄のような時間にプライドを持っている人は、やっぱり今だにいる。
子どもたちが静かなことに自分の人生をかける先生が、いることが悲しいよ。
黙って聞く、ひたすら写す、家では宿題、知ってる漢字を何回も書く。
勉強はどんどん義務になり、どんどん学びはつまらなくなり
「勉強しないで遊んでばかり」そんな言葉が子どもを苦しめ
学びは遊びの対極に位置づけられ、学ばぬ子どもが増えていく。

学びと遊びは隣にあって、敵対関係じゃない。
遊びの中で子どもは学び、学びながらだって遊べるのだ。

授業の8割は子どもが喋ればいい。
理想は10割子ども。教員はきっかけを与えるだけでいい。
素敵な「問い」を一つ渡せば
それは子どもたちにとっての「TOY」になる。
悩んで考えて相談して学びあって
夢中になって学ぶような時間がそこにあって
遊びと学びの境界線がなくなる。

そろそろ学ぶ楽しさを子どもに返してあげないか?


学校で過ごす時間の9割が授業。

授業中が楽しくて仕方がなかったら、学校は楽しい場所になるよ。



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