田口良

フィリピーナは天使か?はたまた悪魔か?・・15年ほど前にマニラのカラオケ店で繰り広げら…

田口良

フィリピーナは天使か?はたまた悪魔か?・・15年ほど前にマニラのカラオケ店で繰り広げられた、自身のあまりにも痛すぎる出来事を、小説風に綴っていきたいと思っております。 実体験を元にしておりますが、登場する人物、及び団体名は、実在するものと一切関係ありません。フォロバ100%です。

記事一覧

マニラKTV☆カラオケ物語28

「ちょっとトイレに」と言い俺は席をたった。 トイレの入り口におしぼりを持ち、お客の初老の男性を待つために立っているノエルが居た。 目の前で改めて見ると、ゾクッと…

田口良
4年前
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マニラKTV☆カラオケ物語27

時間は19時55分を、タクシーのインパネの時計が表示していた。 休みで同行していたナンシーは、早々にネットワールドホテル付近で降り、車内にはノエルと初老の男性客の二…

田口良
4年前
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マニラKTV☆カラオケ物語26

時間は19時45分を過ぎたあたりで、ナンシーとノエルと初老の男性の3人組は会計を済ませてお店を後にした。 「ところで部長、申し訳ないですが明日は僕だけ早いんで、ホテ…

田口良
4年前
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マニラKTV☆カラオケ物語25

雨季が終わったフィリピンは、連日うだるような暑さであった。 目が覚めると全身にびっしょりと汗をかいていた。 俺は慌ててリモコンキーでエアコンのスイッチを入れた。…

田口良
4年前
55

マニラKTV☆カラオケ物語24

店長であるアレックが、ポマードでガチガチに固めた髪を掌で撫で付けながら、店内にあるホワイトボードに磁石で貼られた5位の目隠しに手をかけた。 つい小一時間前まで、…

田口良
4年前
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マニラKTV☆カラオケ物語23

俺は弾かれたように上体を起こし、液晶ディスプレイを覗く。 サラ・・・・小さなため息が口から漏れる、通話ボタンを押した。 通話ボタンを押すと同時に、枕もとの固定電…

田口良
4年前
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ショートストーリー★不倫純愛?

1976年11月20日の土曜の午後1時20分、僕と舞ちゃんのふたりは東京駅のホームにいた。 理由は、13時36分発の、臨時急行「伊豆7号」 の入線を待っていたからだ。 『不倫じ…

田口良
4年前
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マニラKTV☆カラオケ物語22

『好きならしようよ。私、裸で抱き合って寝るのだあ~い好きなの』 『エッチって、とってもファニイなことだけど、そういう時間を分け合えるって素敵でしょ』 『男の人が…

田口良
4年前
20

マニラKTV☆カラオケ物語21

俺と恋に落ち、俯き加減のサラの唇から漏れるため息が、甘い吐息となって、マニラ湾からの心地よい風と一体になり霧散した。 そして、さざ波のような・・サラの息遣い…

田口良
4年前
16

マニラKTV☆カラオケ物語20

『島田様、もしよろしければアンジーとアフターしませんか?』 店長のマードックは、アンジーからまだ確認は取っていないが確たる自信があった 『えっ?えっ?本当かよ!…

田口良
4年前
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マニラKTV☆カラオケ物語19

『なにさっきからアンジーの方ばかり見てるのよ?』 カイラは気を悪くしたふうもなく、笑顔を浮べて言った。 『さすがナンバー1だ、見事だな』 俺は水割りグラスを片…

田口良
4年前
7

マニラKTV☆カラオケ物語18

恋は盲目というが・・ 俺は、二人のCCAという天使から、心地好い恍惚の空間に、導かれつつあった。 それは幻想的な光景に惑わされただけで。 実際は神秘の底から響き渡…

田口良
4年前
8

マニラKTV☆カラオケ物語17

右奥の扉から現れる赤い影、サラ・・ 真赤なドレスを纏った美しさに、しばし、俺は息を呑んだ。 しかし、サラに対しなんら打開策を見いだせてなかった。 女など金でどう…

田口良
4年前
7

マニラKTV☆カラオケ物語16

帰国後の1週間は、ほとんど毎日のように、ラーニャとサラの二人と、電話やメールで話をしていた。 国際カード(当時はlineやヤフーメッセンジャーなどは無い)を使っていた…

田口良
4年前
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マニラKTV☆カラオケ物語15

『ごめんね、来ちゃった・・』 まぎれもなくラーニャの声だった 『5分だけ待ってくれ・・』 俺はそう言うと、踵を返しベッドに居るグレイスに、人差し指を口に当てて、…

田口良
4年前
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マニラKTV☆カラオケ物語14

【前回までのあらすじ】 ショッピングセンターで何でも買ってあげるとラーニャに言うも 何も欲しがらない。あまりにも拍子抜けした健太であるが この後に厳しい現実を思い…

田口良
4年前
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マニラKTV☆カラオケ物語28

マニラKTV☆カラオケ物語28

「ちょっとトイレに」と言い俺は席をたった。

トイレの入り口におしぼりを持ち、お客の初老の男性を待つために立っているノエルが居た。

目の前で改めて見ると、ゾクッとするような美しさが、いっそう際立って見えた。

ノエルの前を通り過ぎ、扉の前で待つ、2分、3分、しびれを切らした俺は苦笑いしながらトイレの外に一旦出た。

サラとノエル、二人の美女がおしぼりを持ち、並んで談笑していた。

俺はおもむろに

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マニラKTV☆カラオケ物語27

マニラKTV☆カラオケ物語27

時間は19時55分を、タクシーのインパネの時計が表示していた。

休みで同行していたナンシーは、早々にネットワールドホテル付近で降り、車内にはノエルと初老の男性客の二人だけとなった。

「もう!このお客ったら最低、最悪よ!加齢臭は酷いし、あちこち触りまくるし・・」

「でももう少しの辛抱だわ、貴方と夢だったカフェを持てるんだし、愛してるわ・・」

「うんうん、わかってるよ」

ノエルは故郷のダバオ

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マニラKTV☆カラオケ物語26

マニラKTV☆カラオケ物語26

時間は19時45分を過ぎたあたりで、ナンシーとノエルと初老の男性の3人組は会計を済ませてお店を後にした。

「ところで部長、申し訳ないですが明日は僕だけ早いんで、ホテルに戻ったら早々に休ませてもらいますね」

いつもはサトシ君の言葉に「何だ付き合い悪いな」と文句の一つも言う部長であるが、なぜか「うんうん分かった」とニコニコしながら頷いた。

島田部長は居ても立っても居られない感じで「健太さん、お願

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マニラKTV☆カラオケ物語25

マニラKTV☆カラオケ物語25

雨季が終わったフィリピンは、連日うだるような暑さであった。

目が覚めると全身にびっしょりと汗をかいていた。

俺は慌ててリモコンキーでエアコンのスイッチを入れた。

時計を見ると午後13時を過ぎていた。

携帯はマナーモードにしていたが、たくさんのメールと着信履歴が入っていた。

バスルームに入りゆっくりとシャワーを浴びながら、今後の展開を考えていた。

部屋に戻り携帯をチェックすると、サラとラ

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マニラKTV☆カラオケ物語24

マニラKTV☆カラオケ物語24

店長であるアレックが、ポマードでガチガチに固めた髪を掌で撫で付けながら、店内にあるホワイトボードに磁石で貼られた5位の目隠しに手をかけた。

つい小一時間前まで、お客の歌声とCCAの嬌声で大賑わいだった店内は、嘘のように静まりかえっていた。

店内のボックスソファなどに所狭しと座っている、2店舗総勢70名のCCA達が、いつもは話半分に聞いているアレックの口が開くのを、真剣な表情で窺っていた。

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マニラKTV☆カラオケ物語23

マニラKTV☆カラオケ物語23

俺は弾かれたように上体を起こし、液晶ディスプレイを覗く。

サラ・・・・小さなため息が口から漏れる、通話ボタンを押した。

通話ボタンを押すと同時に、枕もとの固定電話が鳴り響いた。

サラからの通話をいったん切り、ホテル備え付けの電話に出た。

フロントのスタッフから、ミシェルがロビーで待ってると報告を受けた。

俺はホッとしたような、ガッカリしたような複雑な気持ちになり、グレイスを連れて一階のロ

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ショートストーリー★不倫純愛?

ショートストーリー★不倫純愛?

1976年11月20日の土曜の午後1時20分、僕と舞ちゃんのふたりは東京駅のホームにいた。

理由は、13時36分発の、臨時急行「伊豆7号」 の入線を待っていたからだ。

『不倫じゃない?、あのカップル・・』ひそひそと囁く声が聞えた・・

どう考えてもそれが、僕と舞ちゃんに対しての声であることが、声のひそめ方で分かった。

『もう、今日だけで5回目ね』

舞ちゃんも気づいていた、何故人々は不倫らし

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マニラKTV☆カラオケ物語22

マニラKTV☆カラオケ物語22

『好きならしようよ。私、裸で抱き合って寝るのだあ~い好きなの』

『エッチって、とってもファニイなことだけど、そういう時間を分け合えるって素敵でしょ』

『男の人がエッチしてる時って、なりふりかまわないじゃない』

『一生懸命で、キュートでかわいいよね、健太のそのキュートな顔、見てみたい』

俺は、思わず口に含んだドライマティーニを吹き出した。

これまで付き合ってきた女の子たちが、俺のキュートな

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マニラKTV☆カラオケ物語21

マニラKTV☆カラオケ物語21

俺と恋に落ち、俯き加減のサラの唇から漏れるため息が、甘い吐息となって、マニラ湾からの心地よい風と一体になり霧散した。



そして、さざ波のような・・サラの息遣いが、耳もとで優しくささやきかける。



微かな風の音と波の音以外には何も聞えず、まるでこの地球上にサラと二人っきりになったような錯覚に陥りそうだ・・

不意に、サラの息遣いが乱れる・・俺は、首だけもたげ視界を巡らせた。


右前方

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マニラKTV☆カラオケ物語20

マニラKTV☆カラオケ物語20

『島田様、もしよろしければアンジーとアフターしませんか?』

店長のマードックは、アンジーからまだ確認は取っていないが確たる自信があった

『えっ?えっ?本当かよ!』

部長は信じられないという表情を見せ、素っ頓狂な声を上げた

『その代わりテキーラのボトルを入れてもらえせんか?』

『そうして頂ければ、私のほうからアンジーに言い含めておきますから』

店長は、微笑を携えながら自信ありげな表情で言

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マニラKTV☆カラオケ物語19

マニラKTV☆カラオケ物語19

『なにさっきからアンジーの方ばかり見てるのよ?』

カイラは気を悪くしたふうもなく、笑顔を浮べて言った。

『さすがナンバー1だ、見事だな』



俺は水割りグラスを片手に、関心した表情で言った。

『あ~私なんかじゃかないっこないよね』

屈託なく笑うカイラだが、微かに瞳に翳りが過ぎった。


『心配するな、カイラが一番魅力的だよ』



『もう健太はベテランね、うまいんだから』

『ヒン

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マニラKTV☆カラオケ物語18

マニラKTV☆カラオケ物語18

恋は盲目というが・・

俺は、二人のCCAという天使から、心地好い恍惚の空間に、導かれつつあった。

それは幻想的な光景に惑わされただけで。

実際は神秘の底から響き渡る、悪魔の声なのかもしれない・・

そして1セットが終了した。

『延長されますか?』

店のスタッフからの声に『アアリス ナ アコ(もう帰るから)』

俺は、サラの顔を覗き込み、残念そうな瞳で見つめた。

『バーキット(どうして

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マニラKTV☆カラオケ物語17

マニラKTV☆カラオケ物語17

右奥の扉から現れる赤い影、サラ・・

真赤なドレスを纏った美しさに、しばし、俺は息を呑んだ。

しかし、サラに対しなんら打開策を見いだせてなかった。

女など金でどうにでもなると、言う人がよく居るが必ずしもそうとは限らない。

以前、俺は日本のフィリピンパブのタレントに、いくらでやらせてくれる?と軽いノリで言って、一蹴されたことがある。

俺は隣に座ったサラを抱き寄せた。

前回、ラーニャと結ばれ

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マニラKTV☆カラオケ物語16

マニラKTV☆カラオケ物語16

帰国後の1週間は、ほとんど毎日のように、ラーニャとサラの二人と、電話やメールで話をしていた。

国際カード(当時はlineやヤフーメッセンジャーなどは無い)を使っていたものの通話代は数万円は、ゆうに超えていた。

今度の渡比の日程について、俺はラーニャに嘘をついた。

実際より2日後の日を伝えていた。

ところがこれが後に、とんだ騒動を巻き起こすことになるのだが・・

二人は店は違えど、同じグルー

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マニラKTV☆カラオケ物語15

マニラKTV☆カラオケ物語15

『ごめんね、来ちゃった・・』

まぎれもなくラーニャの声だった

『5分だけ待ってくれ・・』

俺はそう言うと、踵を返しベッドに居るグレイスに、人差し指を口に当てて、黙ってるように合図した。

運良くこの501号室は、角部屋でバルコニーの端が、非常階段と隣接している。

俺がバルコニーに出ると、非常階段の下から客室係のデニスが、駆け上がってくるのが確認できた。

俺は小声で『エマージエーシーだ』

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マニラKTV☆カラオケ物語14

マニラKTV☆カラオケ物語14

【前回までのあらすじ】
ショッピングセンターで何でも買ってあげるとラーニャに言うも
何も欲しがらない。あまりにも拍子抜けした健太であるが
この後に厳しい現実を思い知ることになる・・
さあホテルに戻ってこれからと思った矢先、突然帰られてしまう。
すっかり傷心となった健太は部屋に帰ってふて寝をする。
そしてその後に藤田さんから彼女の従妹を食事に連れてって
くれないかと頼まれる。とんだお荷物を背負込んだ

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