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【レッツ鳥獣肉】ダシまで美味! ハクビシンスープに挑戦してみよう
本稿は『けもの道 2019秋号』(2019年9月刊)に掲載された記事を note 向けに編集したものです。掲載内容は刊行当時のものとなっております。あらかじめご了承ください。
『けもの道』ではお馴染みの兵庫県丹波市にある無鹿リゾート代表の鴻谷さんに今回調理をお願いしたのは、意外にも「ジビエ初心者向き」と言われる味と特徴を持つハクビシンだ。
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ハクビシン肉の特徴は?
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ハクビシンの肉は筋が多く、単純に火を通しただけでは硬くなってしまう。肉を切るときには筋切りするように細かく切るとよい。肉は小さく、煮込み料理なら、肉はさらに縮むが2時間以上は煮込んでおきたい。
味はいわゆる野生味が少なく、血生臭さを感じない。トータルとしては食べやすい肉なので、ジビエ初心者に向いていると言えるだろう。
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美味しくも不思議なハクビシン肉
ハクビシン肉は小さく切り、野菜と炒めて簡単な味付けをしただけでも、とても美味しく食べられる。
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写真の野菜はタマネギとズッキーニ。味付けは酒・醤油・みりんの合わせ調味料。たったこれだけを一緒に炒めるだけで美味しいハクビシン料理が出来上がる。
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熱々でもちろん美味しいが、冷めても臭みの出ない不思議な肉だ。
ハクビシンスープに挑戦
さらに今回は鴻谷さんおすすめのハクビシンスープを作っていただいた。
ハクビシンは「肉・スジ・骨から上品なダシが出るので、いろいろと楽しめる食材」だ。ハクビシンの捕獲者の多くは、食べるところが少ないため食べずにそのまま処分することがほとんどだと思われるが、このスープを飲めば食べずに捨てるにはもったいない「食材」として見えて来るだろう。
【レシピ】ハクビシンスープ
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① ダシを取れる部位は頭以外のすべてのガラ。脊椎はあらかじめペンチで割るなどしておいた方がダシが出やすい。
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② まず260℃のオーブンでじっくりガラを焼き上げる。余分な脂を落としたり香ばしさを出すほか、骨の髄まで一度しっかり熱することができる。野生のものである以上、確実に火を通すことは大事なポイントだ。
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③ 焼き上げたガラを、焼いたネギ、セロリ、タマネギと一緒に圧力鍋に入れる。
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④ ハクビシン1匹分のガラに対し水5~6リットルを入れて煮立たせる。浮いてくる灰汁を丁寧に取り除こう。とはいっても、鹿や猪に比べると明らかに灰汁の量が少ない。
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⑤ そのまま圧力を30分ほどかけるとハクビシンのダシがしっかり出て、コンソメのような色になる。
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⑥ 肉が多く残っている部位はスジまで柔らかくなっていて美味しく食べられるので、別の鍋に取り分けてチャーシューなどにするとよい。
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⑦ ザルで濾したあとは、醤油やみりん、塩などで味を調えると何にでも使える万能ハクビシンスープの完成だ。
ハクビシンラーメンを作ってみた
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麺の上にハクビシンチャーシューと千切りのネギを添え、熱々のハクビシンスープを注ぐ。肉からダシまでハクビシンを丸々堪能できるハクビシンラーメン。もちろん無鹿リゾートのグランドメニューではないので、自らハクビシンを手に入れ、味わってほしい。
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(了)
狩猟専門誌『けもの道 2019秋号』では本稿を含む、狩猟関連情報をお読みいただけます。note版には未掲載の記事もありますので、ご興味のある方はぜひチェックしていただければと思います。
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