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書家 ほの花
2021年3月11日 23:43
あの日。私は高校を卒業し、長めの春休みの真っ只中だった。18歳。進路は、100%思うようには行かなかったけどほとんど決まっていて、ちょっとしたほろ苦さと、この先に始まるはずの、この街を離れた新しい生活になんとなく期待しながら、なんでもない昼下がりを過ごしていた。実家のリビングに居た。揺れた。テレビをつけた。少し経つと、想像の遥か上を行く映像が目から、必死に避難を呼びかけるアナウンサーの声が