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中国の購買ターゲットの中心!? Z世代とは

こんにちは、KEMBOの佐々木です。

中国でデジタルマーケティングの相談を受ける中で、ターゲットの中心が20代のケースが多い。数年前も今も変わらずそうである。
5年ほど前は20前後の若者は90後(jiu ling hou)と呼ばれ90年生まれが25歳であり90年以降に生まれた世代が若者ターゲットの中心になってきた頃である。

2020年となった今では90年後半以降の世代、所謂Z世代が若者ターゲットの中心となっている。Z世代は幼い頃からパソコンやインターネットが生活にある環境で育ったデジタルネイティブであり、携帯電話も初めからスマートフォンが当たり前の世代である。

筆者(1977年生)の携帯遍歴を振り返ると高校時代はポケベル(初期は数字しか表示されないモデル)、大学時代はPHS〜ガラケー、社会人になって3Gが普及しはじめ、スマホになったのはiPhone3(2008年)あたりからである。大きな違いだ。記事を書いているとポケベル時代を若い世代に語りたくなるが、それこそ親父の要らぬトークなのだろう。

中国のZ世代を知るにあたって、彼らがどんな二次元コンテンツ(ここではオンラインコンテンツ)に触れているかを紹介する。


中国Z世代の二次元コンテンツ利用割合

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地下鉄などでもよく見る光景だが移動しながら映画やTV番組などの動画を見ている人が非常に多い。家に帰ってから何をしているか聞いてみるとTVを見ている(スマホでとは言わないが、ほぼスマホでみている)と言われる事が非常に多い。漫画や小説も1人時間で見ることがほとんどだろう。続いてゲームやSNSが上位に来るが、これらはちょっとした空き時間などに日常的に利用していると思われる。続いて創作、交流、買い物とあるがSNSに写真や記事を投稿したり同じ趣味の人と交流したりと言った時間となる。
マーケティング視点で見るとZ世代のライフスタイル、タッチポイントが見えてくるのでは無いだろうか。動画や漫画、ゲームメディアで広く浅く認知を獲得し、SNSやチャット(口コミ)で興味を深め、交流メディアで深く認知して購買に至る線が見えてくる。

また、中国のZ世代を中心に「宅」文化が盛り上がりを見せている。
Z世代における「宅」文化は日本の「お宅」と異なり個性を表現出来るクールな時間であり、引き篭もりといった印象は無い。
デジタルガジェットが豊富な彼らはオンラインで仲間と即時通信し、以前は1人または同席者と楽しんでいたゲームやアニメ、映画に関してもオンライン化され、ゲームで対戦や会話も出来れば、アニメや映画の感想を弾幕としてオンラインユーザ同士で共有し楽しめる。Z世代の宅文化が盛り上がりを見せるのも自然な流れと言える。

特徴的なコンテンツとしては「ダンス」「美食」「楽器演奏」「フィギュア系」などが挙げられる。個性を重んじる世代であり、個人的な特徴を表現している傾向が目立つ。ダンスなら服装、音楽系ならヘッドフォンなどのガジェット、フィギュアはコレクション自体が個性だ。Z世代の消費傾向を見ても1位は周辺機器の購入であり「宅」時間を大切にしている事が現れている。

中国犬猫系公式アカウントのユーザ年齢割合

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日本でも人気コンテンツとなっているペット系は中国でも人気があり、牽引しているのはZ世代である。中国と言えば「犬」が人気で各世代とも「犬」が一番人気だがZ世代に関しては「猫」が「犬」の人気を唯一上回っている世代であることも紹介しておきたい。

巨大なマーケット中国。
何時の時も若い世代は収入こそ多くないが消費欲に溢れ新しい事、自分らしさを上げてくれる何か探している。
中国の若者を継続的に研究し、読み解いていくことが、中国デジタルマーケティングにおいて重要であり、中国住みであるだけに肌で感じて活かして行きたい。

参考文献:
苏宁金融研究院消费金融研究中心“Z世代”群体消费趋势研究报告

ライター:佐々木 真弥

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