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中国、今年の国慶節は何するの?

2020年10月1日〜8日まで、中国では国慶節の大型連休を迎える。
例年であれば海外旅行に行く人も多く、去年2019年には行きたい海外旅行先として日本はTOP3に入っていたというのも記憶に新しい。

ただし2020年は世界的なコロナウイルス拡大の影響、またそれによる不景気・・・。さらに各国の入国規制の影響もある為、容易に海外旅行には行けないだろう。そこで今年の国慶節は何するの?という内容でインターネット調査を実施した。

【調査概要】
1. 調査の方法:GMO E-Lab Marketing Research (Shanghai) CO, LTD.が運営するアンケートサイト「Market Observer」のシステムを使用したWEBアンケート方式で実施

2.調査の対象:China Cloud Panel登録モニターのうち、中国の一級都市(北京、上海、広州、深セン)の16歳以上の男女

3.有効回答数(本調査):417 名
男性:20代(48名)、30代(44名)、40代(50名)、50代以上(41名)
合計183名
女性:20代(52名)、30代(49名)、40代(53名)、50代以上(40名)
合計194名

4. 調査実施期間:2020年9月10日~2020年9月16日

Q1.2020年度国慶節の予定を教えてください。(n377)

1位は「国内旅行」で53.6 %、2〜5位は「買い物/街ブラ」、「ご飯会/飲み会」、「映画鑑賞」、「ゲーム」と続いた。
流石に国外旅行は低い数値となり、国内旅行をする、という方がTOPであった。上位の買い物や、ご飯、飲み会等の活動においては国内における経済活動促進の取り組みも影響しているのではないだろうか。

また、これは春節期間にも言えることだが、近年の若者は帰省する頻度が徐々に少なくなっていると言われているが「帰省/親戚の家にいく」という回答が20%となっていることからも上記傾向がうかがえる。

Q2.あなたはコロナウイルスの影響で国慶節の予定を変更しましたか?(n377)

コロナウイルス拡大により2020年国慶節の予定を変更したのかどうか聞いてみたところ約半数以上が変更したと回答していた。

また変更した方の中で元々は「海外旅行」にいく予定だった、「国内旅行」にいく予定だった、と回答した方々は両方ともに50%を超えていた。現在、中国のウイルス拡大は概ね抑止できている状況と言われており、街では特に影響を感じさせないがまだ一部の人は国内での移動も控えている状況であることがわかる。

アンケートでもわかるとおり、国内旅行の需要が増えている。これは中国で最も使用されているメッセージアプリの微信のモーメンツ(LINEで言うタイムライン)を見ていても感じることができる。週末や連休等で国内旅行に行ったという投稿を目にする頻度が高い。

これは中国国内で行われている景気回復の施策も影響しているのであろうと想定される。以下で中国国内の景気回復対策の一部を紹介したい。

【飛行機乗り放題パッケージ】

中国東方航空が「fly at will(気ままにフライト)」という名前で初めて展開した航空券格安パッケージ商品である。12月31日までの週末の便を乗客が無制限で楽しめる中国初の航空券格安パッケージで今年の6月18日に3,322元(日本円で約5万)で発売された。ただし現在では中国南方航空や春秋航空などの大手や格安航空会社(LCC)も追随しており、大手から中堅までを巻き込んで消耗戦になりつつある。
航空会社側の消耗は深刻だが、これにより国内旅行需要の押し上げがあったことも事実であろう。


【ナイトタイムエコノミー推進】

政府が支援している対策であり、これまでにコロナウイルス影響を最も受けてきた業界の一つであるナイトクラブやバーが夜の街を盛り上げる為にイベントを開催し始めた。
「クラブイベント」に元々興味のない人はあまり目にしないものかもしれないが筆者が生活をする上海でもコロナ以前の盛り上がりが復活し始めている様に感じる。
また先月には中国湖北省の武漢市にある水上公園で音楽イベントが開催された。プールにぎっしり浮かんだゴムボートの上でくつろいだりする場面を各国テレビ局も取り上げており、この様子を見て驚いた方もいるだろう。写真は載せられないが筆者もこのイベントの写真を見て「マジか・・・・・( ͡° ͜ʖ ͡°)w」と心配になった。たとえ厳格な感染対策がなされていたとしてもやはりこの時期にこのレベルの人混みになるイベントに私は行く勇気がない。。。。興味のある人は是非このイベントの写真を見て欲しい。

また9月には首都北京でも同様のクラブイベントが見られた。実は北京では6月中旬の6日間で137人の新たな感染者を発表しており第二波か、という状況もあった。その後厳格な感染防止策が徹底されており現在では感染者0が続いている。
このイベントを開催した店側は参加者に対し当然マスク着用を促しているらしいがこちらも写真を見る限りほぼノーマスク状態である。
「首都である北京で」というのは厳格な感染対策が功をそうしているということも言えるだろうが、この様な経済対策に迫られている、という見方もできるであろう。

以上の様に中国では国内移動や国内娯楽に関してはある程度日常が戻ってきている。2020年の国慶節は中国国内経済にとっては良い刺激を与える期間になるのであろう。



ライター:Taro Nozawa
お問い合わせ:info@kembo-net.com


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