マネジメントやリーダーの責任とは

子曰く、「君子は人の美を成し、人の悪を成さず。小人は是れに反す。」(論語 顔淵第十二)
(先生がいわれた。「君子というものは、人の美点を励まして向上させ、逆に悪いところは正してなくさせる。小人はこれとまったく逆のことをする。」)
 
これは、シンプルに言っていますが、なかなか実践が難しいものです。
他者を見る場合、心のなすがまま、という事であれば、どうしても悪いところが目に行きがちとなります。ですので、意識して人の良いところ、美点に注目して、更に伸ばしていくことが大事です。
 
特に、ここでも「君子」とありますが、このことはマネジメントやリーダーとして大事な素養の一つだと思います。
 
こうした文章を読むと、ピーター・ドラッカーの「マネジメント」における私の好きな一章を思い出させます。それは、マネジメントやリーダーの正当性について言及した部分です。
「すなわち、人の強みを生産的なものにすることである。組織とは、個としての人間一人ひとり、および社会的存在としての人間一人ひとりに貢献を行わせ、自己実現させるための手段である。」
 
組織の人間の強みを活かし、生産的なことに向かわせる。そのことによってお客様や社会に貢献するとともに、その人間の自己実現を図ることができます。
 
マネジメントやリーダーとは、そのことに責任を負った存在なのではないでしょうか。

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