都合よく大雑把に生きる
このコラムもようやく30回を迎えました。週に1回ですが、これもひとつの習慣です。「けいぞうくん」としてもネタがいつまで続くわけでも無く、継続するのを止めようかと思いましたが、企画者の「熱烈なファンが悲しむので止めてはダメです!」との脅しともつかない要望に、本当にそんな方いるのか?と思いながらも、けいぞうくんファンの存在を信じて今後もコラムを続けていこうと思います。
さて、今回は「都合よく拡大する」技術を伝えていきたいと思います。習慣を定着しようとして失敗するパターンで多いのが、「細かすぎて続かない習慣」という罠です。例えば「電車に乗ったらビジネス書を読む」「朝ドラを見ながら腕立てする」「同僚に元気よく、“おはようございます”という」など、習慣実施の条件を細かく設定することです。いつ、どこで、何をきっかけに?習慣を実施するのを決めるのは良い事ですが、それを習慣内容として記入してしまうと、電車に乗らない日、朝の連ドラがない日、同僚に会わない日。など、条件が整わない時は、習慣実施を若干躊躇してしまいます。条件が細かすぎるのです。ところで、NHKの朝ドラが働き方改革の影響で、月~土の放映だったのが、月~金になりました。「あまちゃん」以来の朝ドラファンとしては、少し悲しいです。どうでも良いですが。
また、上記の例で言うと、ビジネス書以外に、友人から小説を渡されてそっちを読んでいたらビジネス書を読めなくなった。突き指して、腕立てができなくなった。昼出社の時挨拶するには忍びない。など不測の状況に陥った時に習慣を挫折してしまうことがあります。「ビジネス書」や「腕立て」や「“おはようございます”という」など実行項目が細かいのです。こういうのは理想主義の人が陥りがちです。理想の自分になるためには、小説じゃ駄目だ!ビジネス書だ!などと、俺の魅力を高めるには!腹筋じゃダメだ!腕立てだ!と思い込んでしまっている人でしょう。肩や胸筋を商売道具にしている、なかやまきんに君や、懐かしのチャック・ウイルソンさんみたいな人なら話は別ですが…
習慣はもっとおおらかで良いのです。素直に「1日1頁本を読む」「1日1回筋トレする」でよいのです。本を読む習慣をつけられれば自然と読める本の種類が増えます。本を読む習慣がなかったなら最初は小説からリズムを作っても良いじゃないですか。筋トレする習慣が無かったのなら、スクワットでも腹筋でも手軽にできる事でも良いじゃないですか。それを1か月、3カ月と続けていければ、腕立てもビジネス書も手軽にできる自分になっているはずです。ちょっと細かすぎて続かないかも?と思う習慣があるならもっと、都合よく拡大する事。そしてそれを実行できた自分を褒める事。習慣作りは肩ひじ張ってまでやることではありません。もっとおおらかに楽しく実行していきましょう。