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泉鏡花「天守物語」は、高貴な女性の凛々しさが光る物語です。

これは、極上のエンターテイメントです。


第一幕

舞台は姫路城、天守閣。
数人の侍女が、天守より釣竿を垂れている。
秋草を釣ろうというのである。
餌はというと、それは「白露」
ほどなくして
「釣れました」
「あれ、私も・・・」
黄と白と紫の胡蝶の群れ、ひらひらと舞い上がる。

なんとも不思議な幽玄世界です。
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天守閣の天井から降りている梯子より
天守閣の主、富姫が現れる。

「お帰りあそばせ、お帰りあそばせ」
口々に言迎う侍女ら。

富姫は、遥かかなたにある「夜叉が池」に
参っていたとのこと。

ここまでの件で登場人物は
すべからく只ならぬ者であることが伺えます(;^_^A。

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第二幕

さらに天守閣の天井から降りている梯子より
猪苗代城の主 亀姫が現れる。
山伏をお供に連れている。

山伏が小脇に抱えているのは
「白布に蔽うたる一個の小桶」
富姫へのお土産とのこと。

中から出てきたものは「色白き男の生首」

げに恐ろしや・・・(;^_^A
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第三幕

ふと、城下を見ると、城主である但馬の上が鷹狩をしている。
生首のお礼にと、富姫は白鶴に身を変えると
鷹を呼び込んでしまう。

「この鷹ならば、毬を投げても取りましょう。
たんとお遊びなさいまし」

さて、ここから、大変なことが起こるのです・・・。

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