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[無料]東京から八ヶ岳に登山しに行くときの移動ノウハウ

みんな大好き八ヶ岳。アクセスがよく営業小屋が多く、なだらかな地形で初心者でも歩きやすい北八ヶ岳から、急峻で登り応えがあり、アルパインクライミングも楽しめる南八ヶ岳まで幅広いジャンルの登山を楽しめる山域です。多くの登山者が年間を通して多く訪れます。

という事で、このテキストでは八ヶ岳へのアクセスに関するノウハウをまとめます。

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中山から天狗岳方面を見た景色。

特急あずさ

まずは特急あずさから。八ヶ岳の電車的玄関は茅野駅となります。

東京から茅野駅に行く場合、特急あずさを使うのが普通です。普通電車で行けないこともありませんが、(2022/03/05時点)新宿発5:16発車で8:48茅野駅着となります。中央線沿線に住んでいれば乗れるでしょうが、あずさを使う人が多いです。

えきねっとを使うとお得だし楽

あずさの切符は前もって『えきねっと』で買っておくとよいでしょう。早めに予約しておけば30%オフで買えますし、数日前でも10%オフで購入できます。

発券はQRコードで

乗車前日になるとえきねっとからQRコード付きのメールが届きます。発券は、当日駅の特急券券売機にメールのQRコードを読ませればいいので、慣れれば10秒で発券できます。一応、予約の時に使ったクレジットカードを持っておくと、スマホがバッテリー切れなどで使えなくなった時のバックアップになります。

だいたいは、7時ちょうどのあずさ1号

茅野駅からバスで移動することを考えると、新宿発7時のあずさ1号に乗る必要があります。新宿7時ならそれほど無理なく来れると思います。

階段が近いのは3号車の前寄り

東京から茅野に向かうあずさ1号は、号車番号が多いほうが前寄りになります。茅野駅ホームの階段は後ろ寄りで、3号車の前あたりになります。切符を買う時に3号車か4号車を選ぶと、改札を早めに抜けることが出来ます。

混んでいて他の号車に座った場合は、9時7分着の少し前に移動しておくとスムーズで、30分程度前にはトイレにも行っておくとベターです。

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写ってるのは特急あずさの3両目の前寄り。

登山口までのバス

茅野駅から八ヶ岳にアクセスするためのバス路線は概ね下記の3つです。料金は窓口でも現金払い

美濃戸口線 西口4番乗り場

南八ヶ岳の美濃戸口へのバスです。赤岳、横岳、硫黄岳、阿弥陀岳辺りに登りたい場合はこのバスを使います。2022/03/05現在、茅野駅発は9:25となっています。土日祝日、年末年始の運行となっていて平日は走っていません。

帰りは14:45です。運賃は茅野駅から美濃戸口までで大人1000円です。

北八ヶ岳ロープウェイ線 西口2番乗り場

北横岳、縞枯山、麦草峠などを歩きたい場合はこのバスを使います。北八ヶ岳ロープウェイに着きます。2022/03/05現在、茅野駅発は7:55と10:20があります。10:20なのであずさ3号か5号でも間に合います。もっと早い時間から行動したい場合はタクシー移動になります。

帰りは13:05、14:45、17:00があります。他の路線より本数が多く、平日にも運行しています。

運賃は、茅野駅から北八ヶ岳ロープウェイまでで大人1300円です。渋の湯線と違って切符などは無いので、普通に降車時に現金で払います(基本的に交通機関も宿泊も現金払いと思ってください)。

なお、ロープウェイは点検などで運休することがあります。事前に北八ヶ岳ロープウェイのWebサイトをチェックしてから計画を立てましょう。

4月の北八ヶ岳は要注意

4月は閑散期ということもあり、点検のためにロープウェイが運休することが多いようです。バスは基本的に運行しますが(水族館や別荘などもあるため)、スキー場のレストハウスは特別な場合を除いて休業になります。

4月に利用する場合はロープウェイやレストハウスの状況を事前に調べておきましょう(2022年の4月は土曜日のみ運行しました)。

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通常はこのタイプのバスです。

毎年4月の中旬は北八ヶ岳ロープウェイ周辺でラリーが行われており、バスの運行も影響を受けます。

ラリーの時はバスが山麓駅まで上がれなくなるため、下のバス停までハイエースでのシャトル運行が行われます。規定の時刻より早い時間から動くようなので、特に人数が多い時は13:05や14:45のバス時刻より前にバス停で待っていましょう。

山麓駅から下のバス停まで、いつもと違う道を通って運んでくれます。

また、4月は山小屋の休業も多いので注意が必要です。

奥蓼科渋の湯線 西口1番乗り場

黒百合ヒュッテ、高見石小屋、天狗岳などに行きたいなら渋の湯線。年末年始を除いて平日は走っていません。

2022/03/05現在、道路の法面が崩れてバスが入れないため、渋の湯の手前1kmで降ろされます。そこから渋の湯までは徒歩20分ほどです。

この様に路面が割れているためバスが入れません。普通車は入れます。一部で復旧工事が行われています。

2022/03/05現在、茅野駅発は9:20なのであずさ1号で着いたらすぐバス停に移動しましょう。駅の西口の1番乗り場です。

帰りのバスは渋の湯発が14:55ですが、上記の通り1km歩くことも計算に入れておきましょう。運賃は1200円です。

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渋の湯線の本来の終点、渋の湯。

茅野駅のホームページをチェックしてください

バスの時刻表や運賃は茅野駅のホームページとアルピコ交通のホームページでチェックできます。最新情報を必ず確認してください。

『□』に注意

時刻表の『□』に注意してください。□が付いている時刻は年末年始など、特別な期間しか走っていません。普通の土日には□のバスはありませんので、計画を作る時にはよく確認してください。基本的には、□のバスは無視していいでしょう。

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バス乗り場

茅野駅で改札を抜けたら正面のガラス戸を抜け、右に曲がってからすぐ左に曲がって陸橋を渡ります。陸橋の先でガラス戸を抜けて階段を降りるとバス乗り場が並んでいます。

階段下の出口を抜けて左の奥が1番乗り場の渋の湯線。少し左の2番乗り場の辺りで切符を売っています。4番の美濃戸口線はやや右くらい。

満員で乗れないということは無いので、まずは切符を買うための列に並びましょう。複数人なら、一人がまとめて切符を買いに行き、残りの人は乗り場の列に並んでしまうのがよいでしょう。

電車を降りる前に階段近くの車両に移動して、パーティーメンバーと合流しておくと効率よく動けます。

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あずさから見た八ヶ岳。

マイカーでの移動

マイカーでの移動は細かい時間には縛られませんが、駐車場に縛られます。マイカーの場合でも、結局登山口はバスの場合とあまり変わりありません。

美濃戸口の場合

駐車場は八ヶ岳山荘の前にあり、1日500円です。冬でもここまでは普通に入れます。

無雪期ならさらに奥の赤岳山荘まで車で入れますが、荒れた道に慣れていないと怖いし、車高によっては下を擦ります。歩行時間的には1時間弱短縮できます。料金は1日1000円です。

積雪期に赤岳山荘まで車で入るのは、四駆でチェーンもあるならよいのですが、慣れていないとスタックや道から外れて脱輪などのリスクがあります。慣れていないのなら、無理せずに八ケ岳山荘に駐車することをおすすめします。冬はよく車が動けなくなっていたり、谷に落ちそうになっていたりします。

北八ヶ岳ロープウェイの場合

北八ヶ岳ロープウェイはスキー場併設で、道は概ね除雪されていて車でアクセスする上では、この3つで最も安全です。駐車料金は無料で600台停められます。ただし、ラリーの時は迂回路からのアクセスになります。

渋の湯の場合

渋の湯へ車でアクセスする場合、渋御殿湯まで直接行く方法と、途中の無料駐車場に停める方法の2つがあります。

直接行く場合
冬でも四駆にスタッドレスタイヤなら渋御殿湯(渋の湯)まで上がることが出来ますが、路面状況によってはチェーンが必要になるのでトランクには入れておきましょう。特に急カーブと急坂が組み合わさった箇所があり、場合によっては厳しいかも知れません。

渋の湯まで行った場合、車は渋御殿湯の駐車場に停める事になりますがルールがあるので注意してください。

・まず渋御殿湯の前まで車で入って、フロントで日数分のお金(1日1000円、1泊2日なら2000円)を払います。
・女将がダッシュするので指示された場所に停めてください。先に車を停めてからだと注意されます。
・混む時期の土日はできるだけ1台にまとめてください。
・朝6時より前の駐車はNG。
・車中泊はNG。
・積雪期は『今日は駄目』ということがあります。そういう日は停められない(停めるとすごく注意されます)ので他の手段を考えてください(ちょっと思いつかないけど…)。

明治温泉入口の駐車場を使う場合
雪に慣れていない場合や、渋御殿湯の駐車場が開いていない場合、駐車料金を節約したいならコチラ。

渋の湯の手前に『明治温泉入口』というバス停があり、無料の駐車場が併設されています。ここに車を停めて10:00のバスに乗れば渋の湯まで行けます。バスの料金は330円です。お釣りが出ないようにピッタリ持っておくと安心です。

この駐車場までは冬でもそれほど雪が積もらないので、雪道に慣れていない方でも安心して運転できると思います。バスはここでチェーンを着けて雪道に入ります。

唐沢鉱泉の場合

渋の湯から尾根一つ南側の唐沢鉱泉には、登山口の手前に無料駐車場があります。無料なので年末年始や休日は混むようです。また、1月中旬から4月下旬までは唐沢鉱泉が休業となり、除雪もされないため車で入るのは難しくなります。

冬に唐沢鉱泉から登る人は少ないため、積雪状態によってはコースタイムの何倍も掛かることが考えられます。季節や曜日を考えて利用しましょう。

時刻まとめ(2022/03/05現在)

あずさ1号 新宿発7:00 茅野駅着9:07
あずさ3号 新宿発7:30 茅野駅着9:51
あずさ5号 新宿発8:00 茅野駅着10:06

美濃戸口線 西口4番乗り場
茅野駅発9:25 1000円 帰りは14:45

北八ヶ岳ロープウェイ線 西口2番乗り場
茅野駅発10:20 1300円 帰りは13:05、14:45、17:00

奥蓼科渋の湯線 西口1番乗り場
茅野駅発9:20 1200円 帰りは14:55
明治温泉入口発10:00 330円

帰りのお風呂

代表的なものだけ載せておきます。

八ヶ岳縄文天然温泉 尖石の湯

バスで寄る場合は、14:55に渋の湯発のバスに乗って、16:35に茅野駅行きのバスがあります。

もみの湯

バスで寄るのは難しいので、車かタクシーで行くことになります。

蓼科温泉共同浴場

寄ったことはないのですが、バス路線沿いにあります。北八ヶ岳ロープウェイ13:05か14:45のバスで移動して、次のバスまでの時間で入るとよいでしょう。

蓼科湖周辺にはいくつか日帰り温泉があるようです。

渋御殿湯

天狗岳に登ってかいた汗を流すのに最適の場所にありますが、駐車場同様にルールとノウハウがあります。

・ザックは館内に持ち込めません。外の階段横など邪魔にならない場所に並べて置きましょう。
・入浴料は1000円です。
・館内は広く、寒く、温かい休憩所なども無いのでバスが来る前に出てしまうと冷えます。14:40くらいバスが来るので14:30くらいまではお湯に入っていたいところ。
・バスの切符はフロントで買えます。
・貴重金ロッカーなどは無いので、貴重品は防水で不透明なスタッフバッグに入れて浴室に持っていったほうが安心できます。不透明推奨なのは、浴室にスマホを持っていくのは一般的にNGなため。

渋御殿湯は駐車場とかいろいろルールがありますが、ちょっと元気な女将さんの逆鱗に触れるとけっこう怒られてしまうので、ご注意ください。また、怒られても、『そういう人だから』と受け止めて、ビックリしたり傷ついたり、キレ返したりしないようにしましょう。

慣れれば大丈夫ですし、ちょっと言い方がキツイだけで実は良い人です。たぶん非常識な登山者がたくさんいるのでああいう感じになっているだけ…。

食事

そば茶屋

茅野駅のバス停すぐ横にある『そば茶屋』さんのお蕎麦はとても美味しいのでおすすめ。下の写真は天せいろ、1800円。

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天ぷらは揚げたて、そばは冷水でキリッと締められており最高です。

マスターがボディビルをやっており、なぜかプロテインが安く買えたりします。馬刺しも美味しい。

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馬刺しもおいしいよ!

僕は、寄れる時間があれば毎回寄ってお蕎麦をいただいています。ザックはお店の外か、店内の隅に置けます。

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モン蓼科

駅ビル ベルビアの2階にあるモン蓼科。そば茶屋さんが休みの時に入ったのですが、肉厚のソースカツ丼がおいしゅうございました。

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肉が厚い!

茅野駅構内の立ち食い蕎麦

駅そばと侮るなかれ。しっかり濃い汁で少しザラッとした蕎麦の濃い味が、疲れた体に沁みます。待ち時間にツルッといっぱいどうですか。

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8割そばです。急いでいるならコチラ。

以上、八ヶ岳の交通やお風呂、帰りの食事のノウハウでした。首都圏に住んでいて登山を続けるなら、八ヶ岳は何度も行くことになります。頭に入れておいて損はないかと思います。

わぁい、サポート、あかりサポートだい好きー。