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書を持って、旅へ出よう

「書を捨てよ、町へ出よう」ではなく
「書を持って、旅へ出よう」という提案

先日フラッと一人旅にでたくなり、でも宿取るほど気乗りしてなかったので、
電車で日帰り神戸散歩してきました。

電車に揺られながら本を読むことは結構好きで、いっそ本に比重を置いて旅してみようと、何冊かの本とともにでかけました。

ホームの端っこから最後尾の車両に乗り込んで座席を確保。
暖かい陽光に目を細めながら、本を読み、時々窓の外を眺める。

神戸についたら、適当なところでお昼ごはんを食べて、ついでにハイボールを一杯。

駅を中心にふらふらしながら目的なく歩いて
疲れたら喫茶店に入ってコーヒーと本を楽しむ。
読み疲れたら今度は散歩に出かける。
町中の公園のベンチに座ってまた本を読む。

自由を謳歌した贅沢な旅。

ほんとは、神戸市立西図書館に行くつもりだったけど、それも気分でやめた。
とてもおしゃれらしいのでいつか行こう。

持っていった本は、
村上春樹「風の歌を聴け」
処女作で、舞台は芦屋なんだとか。
思いがけず近くまで来ている。
神戸の街はいささか都会すぎるけど、海のない街にいるよりはマシだと思おう。

物語では
主人公が事あるごとにビールをあおっているのでビールが飲みたくなる。

一人で入るために勢いを使って適当に入ったのだが、良い店だった。
ビール、ビール、ワインと頂いて店を出る。
レバーパテが美味しかったな。

駅のホームの端っこに行って電車を待つ。
座席を確保して本を読む。
もう一冊読んだのは
橋爪大三郎「はじめての構造主義」
わかりやすそうなのにわからない。
そんな感覚で読んだ。
掴めそうで掴めない、奥底に深い理論が眠っている気配がする。
後半は読むというより眺めてとりあえず読み終わった。

静かで豊かな旅をした。

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