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『0秒で動け』伊藤洋一 著

前作『1分で話せ』に続いての今作。タイトルはアレだが、内容は良かった。「気合だけでは動けない」でも「納得するまで考える時間がない」「結局、行動力がないからできない…」そう思っている人のための正解のない世の中で一瞬で決めて動くための最強の方法。とある。

結論からいくと「仮説思考」である。頭出しの結論=べーた版(β版)を出せと言う。根拠を3つ立て結論へつなげる。情報収集はある程度まで…と。後は「数打てば当たる」的な内容。詳しくは本書で。

私的に面白かったのはここ。

なぜ彼らが楽しそうなのか、観察してみました。すると、とにかく「これすごくない?」「うんうん、やべー」という言葉がやたら多いことに気づいたのです。(中略)みんなと同じテンションで返事ができるようになればいいな、と思った私は、とりあえず真似してみることにしました。
その方法はどうも効果的だったようです。「すげー」という言葉は、もちろん自分が発しているのですが、同時に自分の耳にも入ってきます。その耳に入ってくる「すげー」「やべー」という音声は、言っている主語が誰、ということを認識しないで、「(対象物=)すげー」というタグ付けをして脳は記録するそうなのです。そのうち、脳の中に「すげー、やばいリスト」が充実してくると、そのリストにあるものとの比較で、自然に「これ、すげー」「やべー」と感じるようになっていきました。要するに、自分の言葉で自分の脳をだましていったのです。

あまり心が動かないという人は、まずは「すげー」「やべー」と言ってみることで直感を働かせるようになる。まずは好奇心。

ちなみに私はいつも食事中に「うめー、やべー」を連発している。食に対する好奇心が旺盛なのはおそらくそのためだろう。

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