見出し画像

【Kたび #1】日本横断 with 青春18きっぷ ①

記念すべき第一回の一人旅。
貧乏旅行の頼もしいお供、青春18きっぷを使って11泊12日の日本横断旅行へ。


はじめに

・動機

コロナで自粛期間が続く中、外に出たい欲を満たすべく、僕は鉄道系Youtuberさん達の動をひたすら漁っていました。
そんな中で、『青春18きっぷ1回分で東京→小倉間を移動する』動画が目に留まりました。そこで僕はこう考えました。
「1回分で移動するのは無理でも、行程を2,3日に分ければ自分にもできるのでは?」
こんなわけで、青春18きっぷで九州へ行ってみようと思い立ちました。

・青春18きっぷ

ご存知ない方のために、概要を説明します。
青春18きっぷは、1回あたり2,410円で全国のJR線の普通/快速列車、BRTおよびJR西日本宮島フェリーが1日乗り降りし放題になるというきっぷです。(特急や新幹線には乗れません)
5回セットの12,050円で販売されており、1人で5回分使うことも、2人×2回分使った後に、1人で1回分使うこともできます。1日の最初に改札を通る際にその日の日付のスタンプを押してもらい、以降乗り降りする際にはこのスタンプを駅員さんに見せて改札を通ります。
時間が許す限り1日2,410円でどこまででもいけるので、貧乏旅行の強い味方なわけです。
期間限定での発売で、例年学生の長期休みに合わせて、
春季:3月1日〜4月10日
夏季:7月20日〜9月10日
冬季:12月10日〜1月10日

の期間で利用できます。
発売期間は利用期間から10日ほど前にずれるので注意が必要です。
ちなみに、その名称から勘違いされやすいのですが、青春18きっぷは18歳を超えていても(もちろん18歳以下でも)普通に使えます。

こんな感じに飛び飛びの日程で使うことも◎

本編

それでは早速本編に入ります。

1日目(東京→長野)

初日は、東京駅から中央本線を西に進み、途中の塩尻駅から篠ノ井線と信越本線を北上、最終的に長野駅を目指すルートを取りました。
代表的な都市で言うと、八王子、大月、甲府、諏訪、松本あたりを通るルートです。

青:中央本線、黄緑:篠ノ井線、水:信越本線

まずは東京駅からスタート。東京駅の中央線ホームには、路線のスタート地点であることを示す0キロポストが置かれています。今日はここからずっと西を目指して進みます。
青春18きっぷの醍醐味といえば、やっぱり途中下車。初日はまず甲府駅を目指して移動しました。
東京〜甲府は途中高尾駅で乗り換えを挟み、
東京〜高尾:1時間、
高尾〜甲府:1時間半、
合計約2時間半の長旅です。東海道新幹線に乗れば東京から大阪を移動できてしまうほどの時間ですが、普通/快速列車でのんびり移動するのもまたいいものです。

中央本線のスタート地点、東京駅
0キロポスト。
長旅の始まりを感じさせる
甲府駅前では武田信玄公がお出迎え

甲府に到着する頃にはすっかりお昼時。駅近で昼食を取れるところを探しました。
山梨の名物料理といえば、ほうとうが真っ先に思い浮かびます...が、今回は富士吉田市の名物料理、吉田のうどんをいただくことにしました。
吉田のうどんは力強くこねられた硬めの麺が特徴で、歯ごたえが抜群に良いです。

吉田のうどんとハムカツ・コロッケのセット。
これで900円くらいだったと思う。安い

腹を満たしたら、再び列車に乗り込んでさらに遠方を目指します。次の目的地は、長野県下第二の都市、松本。よく長野県の県庁所在地と間違えられます。
甲府〜松本は各駅停車で2時間弱の移動です。

松本駅に到着!天気はあいにくの雨☔️

松本でのお目当ては、やっぱり国宝松本城。
現在日本の城で、天守が創建当時のまま現存しているものはたったの12ヶ所しかありませんが、そのうちの1つが松本城です。
漆黒の五重天守が特徴的で、この五重天守が現存しているのは日本でここと姫路城だけです。
この日は平日で雨なこともあってかなり空いていたため、天守の中も見学してみました。現存天守なだけあって、内部には実戦的な仕掛けや急勾配の階段などがそのまま残されていました。

現存最古の五重天守
鉄砲狭間

松本城見学後、乗車予定の列車までまだまだ時間があったので、イオンモール松本に行ってみました。
これは地方のイオンあるあるですが、とにかく広かったです。そりゃイオン進出による地方の商店街衰退が問題になるわけです。松本はよくやってると思います。(謎の上から目線)

イオンへ向かう途中縄手通りというのを通ります。
カエルかわいい
イオンのフードコートにて。
好きなものを食べられるのも一人旅の良さ

さてさて、再び鉄道での移動の時間です。
次の目的地は、この日のゴールである長野駅。
松本〜長野は快速で1時間とちょっとの移動です。
ちなみにこの区間では途中で姨捨(おばすて)という駅を通ります。姨捨駅から善光寺平を見下ろす車窓は、日本三大車窓にも数えられるほど美しいものです。
この姨捨駅は、全国的に珍しいスイッチバックの駅にもなっており、車窓とともに鉄道ファンを惹きつける要因となっています。

姨捨の車窓
ついに長野駅に到着!
駅舎カッコよくてすき

そんなわけで、初日の目的地である長野駅に到着しました。
体感時間としてはそんなに長くはありませんでしたが、疲労はしっかり溜まっていたようで宿に着いた途端溶けたように眠りました💤


2日目(長野→名古屋)

2日目は、長野駅からスタートして初日に来た道を塩尻駅まで引き返し、そこから中央本線を西に進んで名古屋駅を目指すルートを取りました。
意外と知られていませんが、中央線は実は東京からずっと西の名古屋まで続いています。山手線の真ん中を通るから中央線...ではなく、日本の真ん中を通るから中央線です。
ちなみに、初日に通った区間は全てJR東日本の管轄でしたが、2日目に通る塩尻〜名古屋間はJR東海の管轄になります。そのため塩尻駅から先は使われている車両の見た目もガラッと変わります。
塩尻〜名古屋間で通る主要な都市は...これと言ってありません。強いていえば岐阜県の中津川とか多治見かな。ひたすら山の中を走る区間になります。

水:信越本線、黄緑:篠ノ井線、橙:中央本線

2日目の朝、起きてから乗車予定の電車までだいぶ時間があったので、善光寺に参拝してみることにしました。善光寺の写真は教科書などで何度も見たことがあったので、ついに訪れることができて感動もひとしお。
善光寺では"擬似的な死を体験する"胎内巡りが有名ですが、コロナの影響で休止中でした。残念。

牛に引かれてなんとやら。
善光寺仁王門
善光寺本堂

さてここでハプニング。善光寺でゆっくりしすぎて、どう頑張っても乗車予定の列車の発車時刻に間に合いそうになくなってしまいました。
すぐに時刻表を調べたところ、1時間強待てば名古屋までのルートが繋がるらしい、、、仕方がないので乗車する列車を1本遅らせて、長野駅の近くで早めの昼食をとることにしました。
初めての一人旅、ハプニングを見越してかなりゆとりを持って行程を組んでいたのが功を奏しました😅

信州そば。
これのために敢えて列車をずらしたと思えば悪くない

ハプニングもありましたが、無事に名古屋まで繋がる電車に乗ることができました。
長野〜名古屋間では途中松本駅と中津川駅で2回乗り換えがあり、所要時間はそれぞれ
長野〜松本:1時間半、
松本〜中津川:3時間弱、
中津川〜名古屋:1時間半
ほどでした。
このうち松本〜中津川はほとんど全区間にわたって山間部を走り、左右どちらを向いてもひたすら山という感じでした。写真は...ありません😂

中央本線快速名古屋行。
中津川駅にて
日本第三の大都会、名古屋

というわけで、2日目の目的地である名古屋駅に到着しました。
一日の大半を列車に揺られて過ごしたので、情報量は少なめです。
駅では名古屋在住の友人が出迎えてくれました。彼に連れられて入った居酒屋で飲んで、前日同様宿についた瞬間に溶けました。

長旅に乾杯。

3日目(名古屋観光)

3日目は列車での移動は一旦お休みして、1日丸々名古屋観光に充てました。

みなさんは、名古屋といえば何を思い浮かべますか?
僕はグルメ関連で言うと「喫茶店のモーニング、味噌カツ」、観光施設関連で言うと「名古屋城、熱田神宮、名古屋テレビ塔」でした。
なので、このへんをゆる〜く巡る感じで行程を組みました。

ちなみに、土日の名古屋観光にはドニチエコきっぷが便利でした。名古屋市交通局のバス・地下鉄6路線が乗り降りし放題になります。

ドニチエコきっぷ

まず朝イチで向かったのはコメダ珈琲。アイスオーレとモーニングセットを注文しました。
モーニングの時間帯にドリンクを注文すると無料でモーニングセットがついてきます。お得感が素晴らしい!

名古屋に来ているのに小倉あんトーストを頼まないのは
Kクオリティ

コメダのモーニングで腹を満たしたら、腹ごなしに名古屋城までお散歩。名古屋城下の金シャチ横丁には、飲食店や土産物屋が立ち並ぶほか、本投稿のサムネにもなっているアットナゴヤ モニュメントなんかがあります。
名古屋城の天守閣は耐震補強のための建て替え工事により、内部は立ち入り禁止になっていました。
この建て替え工事、当初は2022年12月竣工の予定だったのですが、執筆段階(2022年12月)で着工の予定も出てきておりません。(どうなっとんねん笑)
天守はダメでも、天守からすぐの本丸御殿は見学可能だったので、そちらを見学しました。
てっぺんに金鯱を戴く名古屋城天守よろしく、本丸御殿は至る所に金の装飾が施された豪華絢爛な内装となっていました。

金シャチ横丁
名古屋城天守
本丸御殿
本丸御殿と天守。
外装は落ち着いた印象を受ける

名古屋城を散歩してたらお腹が空いてきたので、名古屋随一の繁華街、栄へ出向いて昼食をとることにしました。
友人にオススメを聞いたところ「歌志軒一択」とのこと。調べてみると、愛知を中心に展開する油そばチェーンらしい。僕は油そばが好きなので、ウキウキで店に入りました。
初めてなので並盛りのトッピングなしを注文すると、出てきたのは非常にシンプルな油そば。しかし食べてみるとなかなかクセになる味で、一瞬で平らげてしまいました。いや〜とても美味しかった。オススメです。

量は控えめ。
大盛りで他店の並盛りくらいの量だと思う

油そばを平らげた後は、名古屋市熱田区のパワースポット、熱田神宮に参拝しました。
熱田神宮は、天照大神から授けられた三種の神器(鏡、玉、剣)のうちの一つ、草薙神剣を祀っている由緒正しい神社です。
名古屋の副都心からほど近い場所にある神社ということで、明治神宮と立地や雰囲気が似ているなぁという印象を受けました。

たくさんの参拝客で賑わう熱田神宮

熱田神宮の後は再び栄に戻り、街をぶらぶら散策。気付けば日もすっかり暮れてきて、名古屋テレビ塔のライトアップが始まる時間になりました。
このテレビ塔、ネーミングライツが中部電力に買われたことで、2021年の5月から「中部電力 MIRAI TOWER」という名称に変わりました。訪問したのは2021年の3月なので、偶然にも「名古屋テレビ塔」最後の姿を拝むことができました。(名称が変わっただけで見た目は何も変わっていませんが...)
テレビ塔は足元から見上げても綺麗ですが、個人的にはオアシス21というバスターミナル複合施設の展望スペースから眺めるのがおすすめです。栄の街並みとテレビ塔が一望できます🌃

夜の名古屋テレビ塔
オアシス21からの夜景

夕飯は名古屋名物、矢場とんのとんかつをいただきました。矢場とんは東京駅にもあるので以前から気になってはいたのですが、やっぱり最初は本場で食べたいものです。栄にも店舗があるようだったので、そちらに入りました。
矢場とんのとんかつは、とんかつソースではなく秘伝のみそだれをかけていただきます。これが非常に美味しいです。まさに「でらうみゃあ」って感じ。
この日名古屋で食べた油そば歌志軒と矢場とんは自分の食の好みにドンピシャで、以降名古屋に行った時は、この2つはほぼ必ず食べています。

矢場とんのロースとんかつ定食

「名古屋行くところなんもない」とネタにされがちですが、実際に訪れてみると見どころはたくさんありました。僕なんかは都会の街並みが大好きなので、知らない都会を歩いているだけでもめちゃくちゃ楽しかったです。
今回は行きませんでしたが名古屋には他に名古屋港水族館やリニア・鉄道館、東山動植物園などがありますし、ちょっと足を伸ばせば犬山城や岐阜城といった史跡もあります。
おなじ東海道新幹線沿線で見るとどうしても大阪京都に見劣りしがちな名古屋ですが、十分訪れる価値はあると思いました。ご飯も美味しいしね。


おわりに

今回は、日本横断 with 青春18きっぷ の最初の3日間についてお送りしました。
濃すぎず薄すぎずの内容で、当時のことを回想しながら書いたつもりですがいかがだったでしょうか?
今後も1投稿で2〜3日分を目安に、週1くらいのペースで書けたらと思います。いつまで続くかは知りません。
次回は日本横断 with 青春18きっぷ の4〜6日目について書きたいと思います。神戸や広島を経由しつつ、博多を目指すパートになります。

それでは。

この記事が参加している募集

#振り返りnote

84,835件

#旅のフォトアルバム

38,700件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?