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記憶に残るExhibición 1

今回は、私が今までに踊ったエキシビションの中から、記憶に残っている踊りを挙げていきたいと思います。

今日の一曲は、
2019年7月 La Baldosa で踊ったときのもの。


[Así Es Ninón / Anibal Troiro - A.Marino] 


このエキシビションが
私が自分で思う、今現在での”最高の踊り”です。


エキシビションの内容はとてもシンプル。無駄な動きはなく、パートナーと自分の境目がわからなくなるような錯覚。
音の一つ一つの質感が、身体から足先から床を踏む感触とピタリと重なり合い、まるで掴めるかのような感覚。
身体から溢れ出てゆくエネルギー。それはまるで水のよう。

そして、観に来て下さった方々が、次第に私達の踊りに集中してゆく様子が手にとるようにわかりました。
踊り始めていくにつれて、雑多な空気が咳払い一つないシンと静まり返った静寂な空気に変化していく。
あの凛としたなんとも表現し難い深い深い空間は、何か生き物のような意志のあるようなもので、私達を包んでくれていました。
踊りながら全身で感じて、感動していたのを覚えています。

動画でいうと、ちょうど1:30過ぎ辺りから。
動画では、残念ながらあの時の空気感を見ることはできませんが、あの日の全ては手に取るように思い出せます。

終始、幸せな気持ちと感動が全身から溢れていました。


あれから約1年。
もちろん技術はあれからずっと上がっています。ですが今のところ、あの日のエキシビションを超える踊りはまだできていません。

タンゴは2人で踊るもの。
自分の自分の状態だけでなく、パートナーの状態、2人の状態はとっても大切。
そして観客の方からいただくエネルギー、場のエネルギー。

全てが重なり合い、一つの踊りが出来上がるものです。


いつか、この日を超える踊りを踊る日を。

その日を私自身とても楽しみにしています。

まだまだこれから。



読んで下さり、ありがとうございます。 サポート、とても嬉しいです。ありがとうございます。