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「ハンマーしか持たない人には、すべてが釘に見える」~AIを使うということ~

ここ1年くらい、AI(人工知能)の急速な発展は、私たちの生活を大きく変えつつありますよね。
ビジネスから日常生活に至るまで、AIはさまざまな分野で活用され、その利便性と可能性が絶賛されています。
しかし、このAIブームの中で見落とされがちな危険性が潜んでいることに注意を払うべきだとおもいます。
「ハンマーしか持たない人には、すべてが釘に見える」という慣用句をご存じでしょうか?
この言葉は、特定のスキルやツールに依存しすぎることで、あらゆる問題を同じアプローチで解決しようとしてしまう人間の心理を表しています。
まさに、生成AIのプロンプトをすこし覚えた人はクオリティが低いにも関わらず、なんでもAIを使おうとしているのが現在ですよね。
AIは、今や万能のハンマーとして扱われがちですが、これが問題解決において新たな誤りや偏見を生む可能性があります。

AIの力とその限界

AIは膨大なデータを短時間で処理し、複雑な問題を解決する能力を持っています。
特に機械学習やディープラーニングの分野では、画像認識や自然言語処理において人間を凌駕する性能を発揮しています。これにより、多くの企業はAIを利用して業務効率を上げ、コストを削減することを目指しています。
実際に多すぎるサービスがリリースされまくっていますよね。
しかし、AIには限界があります。AIは過去のデータに基づいてパターンを学習し、そのパターンに基づいて予測を行います。
したがって、AIが適切な結果を出すためには、質の高いデータと正確なモデルが必要です。
2024年(今年)の調査では、AIシステムは、データの偏りや倫理的問題に影響される可能性が高く、多くの企業がこれに対処する必要があると報告されています。

AIに依存する危険性

AIに過度に依存することは、問題解決の視野を狭める危険性をはらんでいます。
AIが万能のツールとして扱われることで、他の解決策やアプローチが軽視されることがあります。例えば、AIチャットボットが顧客サービスに導入されると、人間のカスタマーサポートが削減され、顧客の複雑な問題や感情的なサポートが十分に対応されない場合があります。
たしかに、カスタマーハラスメントという言葉が流行りはじめていますが、コールセンターの仕事をしている人は心を擦り減らすケースが多いのは事実です。
代わるAIは適切と言えるのは間違いないとは思います。
また、、AIの判断が人間の倫理観や価値観と一致しないこともあります。AIはデータに基づいて合理的な判断を下しますが、それが人間の社会的価値観と一致するとは限りません。
例えば、AIを用いた採用プロセスでは、過去のデータに基づいて偏った判断が行われる可能性があります。ある報告によれば、AIが自然言語処理を利用した採用システムで、特定の性別や人種を優遇するバイアスが存在することが示されています。

AIの適切な活用法

AIを効果的に活用するためには、その限界を認識し、他のツールやアプローチと組み合わせることが重要です。AIはあくまで一つのツールであり、すべての問題に適用できるわけではありません。AIの力を最大限に引き出すためには、人間の判断力や創造性を補完する形で活用することが必要となるでしょう。
画像生成でも、だいたい「サイバーパンク調」や「日本のアニメ調」というのがありますが、
元ネタがあってのものでさかのぼれば映画「ブレードランナー」であったり「ジブリ」であったりするんです。人間のクリエイティブも元ネタがありますが、~調というのはあまりにもそのものすぎますね。
適切な活用方法としては下記を考える必要があります。

  1. データの質の確保: AIの性能はデータに依存するため、データの質を向上させることが必要です。偏りや不正確なデータがAIの予測に悪影響を与えることを防ぐため、データの収集と処理には注意を払うべきです。

  2. 倫理的判断の保持: AIの判断が倫理的であることを保証するために、人間の介入が不可欠です。AIの判断プロセスを透明にし、倫理的なガイドラインを設定が必要。

  3. 人間との協働: AIと人間が協働することで、より効果的な問題解決が可能になります。AIが提供する情報を人間が解釈し、意思決定を行うことで、よりバランスの取れた結果が得られます。IBMの研究によると、AIガバナンスが組織全体にわたって公平で信頼できるAIシステムの構築を助けることが確認されています。

まとめ

AIは私たちの生活を大きく変える可能性を秘めていますが、その力を過信することは危険だと思います。
「ハンマーしか持たない人には、すべてが釘に見える」という慣用句のように、AIを万能の解決策とみなすことなく、AIを’’使って’’いきましょう!
他のアプローチと組み合わせて活用することが重要なので、最新のAIニュースをキャッチアップしながら、その時の限界を認識して活用していきたいものですね。

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