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給与データベースサービスを大規模アップデートしました。改修に込めた想い。

こんにちは。田川啓介と申します。

10月にエンジニア向けの給与データベースサービスのβ版をリリースしました。今回行った大規模アップデートの内容とそこに込めた想いについて書いていきます。(※お忙しい方はサービスリンクからアップデート後のサービスだけでも見てもらえれば幸いです。)

1. グラフViewと詳細Viewの追加

10月のリリース後、多くの方にご登録いただいたおかげでデータが蓄積されてきました。そのデータを有効に活用させていただくために、今までは一部しか公開できていなかった情報をよりわかりやすく、より広く、より深く見れる形に改修をしました。まずは、グラフViewの追加になります。project COMPでは登録いただいたデータを統計化して公開していますが、30データ以上溜まった統計情報は棒グラフ化し、分散をよりクリアに把握できるようになりました。※登録者には自分の位置を表示

note_img_グラフ表示

次に、詳細Viewの追加になります。今まではトップページと第二階層が見れただけだったのですが、ECサイトのように階層を下っていけるようになりました。

note_img_階層

まずは、トップページにいき、いろいろなボタンを押して階層を下ったり上ったりしてみると、非会員でも多様な情報が見れるので、是非いろいろ触ってみていただければと思います。今後もデータ数増加に伴ってより多くの情報を公開していけるように努めていきます。

2. 2020年昇給状況の追加

12月は給与改定が行われる企業も多いと思います。その中で、2020年の年収変化を確認できる機能をリリースしました。※給与登録者限定コンテンツ

note_img_昇給状況

社会人歴と改定前給与レンジもソートできるので、自分と同年代や同給与帯の昇給額を確認できます。より有益な形式を模索しながら改善していきたいと思っています。

3. キャリライフログ機能

上記の昇給状況は今年の給与変化になりますが、去年以前や来年以降も含めて継続的な給与変化を見ていける機能としてキャリアライフログ機能を導入しました。※給与登録者限定コンテンツ

note_img_キャリアライフログ

グラフの中にあるベースの折れ線グラフはproject COMP全体の社会人歴ごとのデータになります。例えば、青線は社会人歴に対する昇給率の中央値を表しています。データを2つ以上登録すると、あなたの年収(折れ線グラフ:オレンジ色)が現れ、自分の立ち位置を線(時系列)で見ていくことができます。今後は、ベースの社会人歴ごとの折れ線グラフを同企業や似た企業群、同職種や同スキル保有者、などで絞り込むことができる機能を追加予定です。

何故、線(時系列)の情報に拘るのか。

サービス開発や運営、各種調査を実施していく中で、キャリア検討の際に多くのエンジニアが解消しきれていない疑問を持っていることがわかってきました。

自分のキャリアだと今後どういうキャリアの選択肢があるのか
キャリアビジョンの実現にはどういうステップを踏んでいけばいいのか

この疑問に答えるためには、自分と同じようなキャリアの人がその後にどういうキャリアを描いていったのかがわかる必要があります。知人や友人伝手の情報でカバーできれば良いのですが、そのような人ばかりではありません。また、転職活動を本格的に行えればわかるかもしれませんが、転職には踏み切っていないがキャリア検討や見直しを行いたいという人はかなり多いという事実もあります。

自分と同じようなキャリアの人がその後にどういうキャリアを描いていったのかというのは「線」の情報です。project COMPは会員登録制にしており、線の情報に拘るのは、転職活動をせずとも、また頼れる知人や友人が周囲にいなくとも、上記のような疑問に答えられるサービスにしていき、キャリア検討や意思決定を支援していきたいからです。例えば、「企業ごとの転入・転出データ」を可視化することができれば、自分と類似キャリアの人を辿ることもできると考えています。※未実装機能

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「project COMP社からA社へ、A社からまた他の会社へ」と人の動きを辿っていくことでどんなキャリアが描けるのか見えてくると思っています。

自身の「知の共有」が誰かの一助になる

給与変遷も含めて個々人が築いてきたキャリアの情報を「知」と考えます。その「知」は、他の人がキャリア選択を検討する際に役立つ情報になると信じています。

例えば、学生が新卒で入社する企業を選ぶ時に役立ちます。事業内容や初任給は通常公開されていますが、5年後の給与期待値などはブラックボックスです。さらに、学歴と給与の上がり方に相関はあるのか、なども気になる人もいるかもしれません(これは中高生も気になる情報になるかもしれません)。そして、企業には心理的に非常に聞きにくい情報です(そんなこと聞く人は落とされるかもしれないという恐怖感があります)。
また、現職から転職するかどうか迷っている時もそうです。このまま現職企業にいて、自分は給与は変わらないのか、伸びる余地があるのかによっても私生活も含めたライフプランは変わってきます。企業の中で自分と近い経験やスキルの人の給与変遷があるのであれば見たいはずです。
さらに、転職先の企業を選定する際に、自分の今までのキャリアが通用するのかどうか疑問や不安に駆られた時に、自分と同じ企業や近い企業からの転職事例がわかれば心強いと思います。無謀な選択だとあきらめずに、挑戦すること自体に価値があります。また異業種転職では自分と同業界からの転職による給与変化を知っておくとオファー金額の妥当性を確かめる手段にもなります。挑戦して納得して次のキャリアを選ぶ一助になるはずです。
転職後にちゃんと給与水準は上がっていくのだろうか、と不安になることもあると思います(学生が新卒で入社企業を選択するのに似ています)。自分と同じ企業や似た企業からの転職した人が給与の伸びが確認できれば、意思決定の際にも役立ちます。

個々人のキャリア情報は誰かの一助になる可能性を多分に持っています。project COMPではキャリア情報をデータベースに蓄積し、統計情報として公開していきます。想いと現状のGAPはまだまだ大きい状態ですが、一つずつ改善して積み上げていきます。

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