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「わかっちゃいるけどやめられない」はやめられるのか?

一匹のサソリが川岸を歩いていました。

「向こう岸に渡れる場所」
を探していたのです。

そこにカエルが現れました。

サソリはカエルに
「俺をおぶって向こう岸まで運んでくれないか?」
と頼みました。

するとカエルは
「冗談だろう。お前は俺を刺すに決まっている」
と言います。

サソリはこう言い返します。
「なんて理屈の通らない言い分だ!君を刺したら俺まで死んでしまう」
カエルは納得しサソリを背負って川を渡り始めました。

ところが川の真ん中で
「カエルは背中に鋭い痛み」
を感じました。

「どうして刺した!お前も俺も死んでしまうのに」
カエルはサソリと沈みながら叫びました。

するとサソリはこう言って沈んでいきます。
「わかってはいるけどやめられない。それが俺の性なんだ」

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蛙の勇気に万歳。
どう考えても刺すでしょうよ。刺すのがサソリの仕事みたいなところありますし。

さて、あなたは「わかっちゃいるけどやめられない」ことはありますか?

お酒?煙草?甘い物?ゲーム?テレビ?夜更かし?
こうした分かり易い依存系から、自己否定・イライラ・不安・他者依存・嘘、、、あなたには、どれくらいやめられないものがあるでしょうか?

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私は、ずっとお酒がやめられませんでした。20代は365日365本ワインを飲んでいました。しかも安物のワインでもっぱら悪酔いです。軽いアル中だったと自覚しています。

そしてスケジュールを綿密に立てるのをやめられませんでした。数分単位で細かく予定を入れないと不安で仕方がなく、他人の時間も細かく管理して支配していました。1日で最も時間を使うのは、メールでもSNSでもGoogleでもなく、スケジュール帳のチェックなのです。管理すべきものに脳が管理されている状態。本末転倒ですね。

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こうした「やめられないもの」はやめられるのでしょうか?
私達は、サソリの様に生まれつきの性分を持っているが故に、ついついそうなってしまうのでしょうか?

「どうしてもやめられないこと」がやめられたら、あなたの人生はどうなりますか?

悪い習慣がありたい姿に近づくための良い習慣に変わったら、あなたの毎日は何色になりますか?

さてこのnoteはこんな方に読んでもらいたくて書いています。

✔︎ 大人になっても、「やりたいこと」を探していて、好きなことをして生きている人を見ると羨ましくなってしまう方
✔︎ 世の中には社交的な人や意識高い人が多くて、自分はあんな風にはできないな・・・と思っている内向気質な方
✔︎ 人生の転機を迎えていて、大事な決断をする前にコーチングを受けてみたいけど、よく分からないから今のところ距離を置いている方

私自身については、まずは以下の赤裸々な記事をお読みください。

やめられないもの、またはその反対に、続けたいこと。
これらはどちらも「習慣」です。

習慣には、「毎日1時間勉強する・週に2回スポーツジムへ行く」などの行動習慣に加えて、「イライラする・悲観的になる・不安になる」といった思考習慣があります。

習慣は、いつのまにか身についてしまうものです。
例えば、イライラする・悲観的になる・不安になる、といった状態は、自分で「イライラするぜ!」と始めていませんよね。あくまで無意識的です。

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逆に、習慣を変えるためには、意識的につくりかえる必要があります。意識的に脳内のプログラムを書き換えていかなければなりません。

プログラムは体験によって自動的・無意識的にできあがり、いったんプログラムができあがると、自動的・無意識的に作動するようになる。無意識は頭で考えることなく、自動的に反応する(犬恐怖症の人は頭では安全な犬だとわかっていても、自動的に震えてしまう) 無意識は体験を抽象化させ、一般化し、特定の体験以外にも影響を及ぼす。7歳までに80%のプログラムができあがり、その後は年齢を重ねるごとにプログラムが強化されていく

さて、ここで残念なお知らせです。

「変われない自分」では、どう頑張っても自分を変えることはできません。

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例えば、「毎日1時間勉強するのを習慣にしたい」と思っている人がいたとしましょう。

その人は同時に、「忙しくて時間がない」「机に座って本を開くのが面倒だ」と思っているかもしれません。

「勉強したい」とだけ思っているのであれば、そもそもすぐに習慣になっているはずですよね?
だから、「毎日1時間勉強する」ことを望む必要がないのです。

「習慣にしたい!」という願望は、同時にそれを「やりたくない」とも思っていることと同じなのです。

だから「変われない自分」のままで、変わろうとしても、どうにもならないのです。

それ故に、悪い習慣を良い習慣へ変化させていくためには、「変われる自分」が「脳内のプログラムを書き換える」ことが必要なのです。

重要な局面で、どれだけリマインドしても、遅刻する人っていませんか?

彼らは、「集合時間に遅れたらおしまいだ、遅刻は恥ずかしい」と思っていても、「なぜかそうなってしまう」のです。無意識的にできたプログラムが自動的にそうした行動に導いてしまうのです。

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では、「変われる自分」とは何でしょうか?

それは、主体的に脳内プログラムよりも本来高いレベルにある「意識」が、脳内プログラムをつくる「無意識」に支配されていない「私」であるということです。

もっと言うと、自分の脳内のプログラムを、自分の意識でコントロールしている状態です。

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それには、コントロールする対象である脳内プログラムと意識を分離し、コントロールする側として、コントロールされる対象(脳内プログラム)を観察する必要があります。

例えば、慢性的に鼻炎の人は、「私は鼻炎です」と言うのを耳にします。
この方の頭の中には、「私=鼻炎」という公式があるようです。

この場合、まるで生まれた時から鼻炎という性質を持っているように、鼻炎を自分の一部にしてしまっています。この状態では、鼻炎をコントロールできません。

「私には、鼻炎という症状がある」という意識を持つことによって、鼻の状態をコントロール(治療)しやすくなります。なぜなら、私(意識)と鼻炎(症状)を分離したからです。

同じように、「私は勉強ができない・私はだらしない」という観念がある方も、「私には、勉強ができない、という観念がある」というように私と観念を分けるだけで、観念はコントロール対象になります。

つまり、悪い習慣を変える為には、「私」と「習慣」を分離し、観察をすることから始めるべきなのです。

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大事なのは、意識で身体と心、そして思考を観察できるようになることです。ここが入口であり、鍵です。

それでは今日はまず、意識を観察する方法をお伝えします。

本格的に悪い習慣を断ち切り、良い習慣へ変容させていきたいと思われる方は、是非私と直接お会いして1on1のNLPセッション受けて下さい。いつでもメッセージお待ちしています。

例えば、1日ミーティング続きであなたが疲れているとしましょう。
その時、無意識的に「私は疲れた」と感じています。
つまり、「私=疲れた」と同一化している状態です。

そこで、主語を変えてみます。
「私の身体は、疲れたと感じている」と主語を身体にします。
私が疲れたのではなく、身体が疲れていて、私が観察している状態にするのです。

横顔の女性

あなたは小さい頃に、「痛いの痛いの飛んでいけ!」と大人から言われたのを覚えているでしょうか?
子供のあなたは素直なので、本当に痛みが和らいで泣き止んだはずです。
あれは、錯覚ではなく、意識が痛みを観察して同一化から分離したので、実際に和らいでいるのです。(痛みを感じるのも、その部位ではなく、脳ということを忘れないで下さい)

では、stepをまとめます。

step①
今、感じている身体反応(疲れた、痛い、寒い、息苦しい等)に、意識を向ける
step②
この身体反応は自分ではない、と呟く
step③
主語を、私から身体に変えて、「身体は、疲れを感じている」とする
step④
意識(私)が、「疲れを感じている身体」を観察し、同一化から分離している状態を観察する

さぁこれを読んでいるあなたは、今この瞬間からできます。

騙されたと思ってやってみてください。
疲れが和らいだ感じがしませんか?

これができるようになってきたら、今度は、分離し観察された脳内プログラムの書き換えのステップへ移行します。お楽しみに!

それでは、またお会いしましょう。
お読み頂き、感謝申し上げます。

2021年11月21日
森けいすけ

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