スペシャリストとゼネラリスト

こんばんは、ハミルトンです。

世の中には、仕事をスペシャリストとして行っている人と、ゼネラリストとして行っている人に分類されます。

簡単に説明すると、スペシャリストとは、ある専門分野に絞って卓越した能力を発揮する人。ゼネラリスト(ジェネラリスト)とは分野を限定しない広範囲な知識・技術・経験を持つ人。

多くの日本の大企業では、人事異動を通して、ゼネラリストを育成しようと躍起になってきました。これは有能な管理職、ひいては経営者(役員)を育てるという名目で、『広く浅く』をさらには『広く深く』を目指してきたためです。

その反面、スペシャリストについては、ゼネラリストを育成することに専念したこともあり、給与体系を含めてある意味ないがしろにしてきてしまった感があります。

そんな一例を挙げたいと思います。

私が雇用されている会社は、従業員の9割が文系で構成されている日系企業です。

上司からも、会社の中でやっていくならスペシャリストよりもゼネラリストとなったほうがよいというアドバイスをいただいたこともあります。これは待遇面や権力闘争の中で力が必要ということで大変ありがたいお言葉だったのですが、私には腑に落ちなかったので記憶に良く残っています。

その結果どうでしょうか?

企業内でスペシャリストを軽視したため、貴重な多くのスペシャリストが外資に引き抜かれています。また、最先端の開発や特許の出願数等も、1990年代は世界2位だった日本は完全に中国に抜かれてしまった感が否めません。

また、大企業は経営者を輩出するため、ゼネラリストを育成してプロパー役員を多数輩出していますが、一代で企業を大きくしてきた経営者(孫正義氏、柳井正氏等)とは明らかに一線を画します。

全ての方には当てはまらないのですが、プロパー役員の場合はどうしてもポジションが『すごろくの上り』の地位となります。残念ながら、ご自身の担当セクションの達成ばかりに目が行き、英断と呼ばれるような痛みを伴う施策を会社全体の事を考えて実行する方は少ないように感じます。

後者の場合は、肩書は肩書でしかなく、会社を大きくしてなんぼの世界ですので、英断の嵐です。

上記例も一例にすぎませんが、大企業病の元凶の一部はここの点からスタートしているのかもしれません。

起業して死ぬような経験をした経営者とそうでない人とでは雲泥の差があるような気がします。特に起業をしてこの点は実感しています。

是非とも、日本のスペシャリストの方は、それぞれの道で尖がっていっていただきたいと応援しております!!

色々とご意見はあるかと存じますが、ハミルトンの思いでした。



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