『すごいベンチャー100』エンタメ企業をピックアップしてみた
毎年人気の特集、『週刊東洋経済 すごいベンチャー100 2023年9/16・23合併特大号』が発売になりました。
本誌では、注目のスタートアップを編集部が選定。
個社のスタートアップはもちろん、ベンチャー界隈の潮流が一冊で理解できる人気の誌面となっています。
発売日の昨日は、朝からx(twitter)でも早速トレンド入り。ボクも本特集は、毎年かかさずチェックしています。
さて今回は、本誌に掲載されたスタートアップのうち、「エンタメジャンル」の企業をピックアップして紹介します!
meleap:ARスポーツ「HADO」展開
■設立:2014年1月
■資本金:6億5,554万円(資本準備金含む) ※ウェブサイトより
ヘッドマウントディスプレイと、アームセンサーを装着して楽しむARスポーツ「HADO(ハドー)」を開発・提供しているスタートアップです。
■HADOとは
meleap社のウェブサイトによると、「AR技術で実現する魔法のような最先端スポーツ」と説明されています。
世界でのHADOの競技人口は540万人。
特に中国政府から支援を受け、将来的には全世界へと展開していく予定だそうです。
ちなみにアニメビジネスにおいては、中国はセンサーシップ(規制)強化の流れもあり、ビジネス展開が難しいケースが散見しています。
しかしながら、HADOのような健康増進スポーツは中国政府から奨励されており、支援を受けているそうです。
単なるゲームではなく、デジタル技術を活用した、まったく新しいスポーツであることが、本ビジネスのユニークな点だと感じます。
ソラジマ:ウェブトゥーン制作スタジオ
■設立:2019年2月
■資本金:12億1000万円
オリジナルのWebtoon(ウェブトゥーン/フルカラー縦読み漫画)を制作・配信しているエンタメベンチャーです。
Webtoon(ウェブトゥーン)とは、スマホに特化した縦スクロール型・フルカラーのマンガです。
2022年度のWebtoonの市場規模は6026億円、2027年度には8000億円市場に成長すると予想されている超注目ジャンルです(2023年8月 インプレス調べ)
Webtoonの特徴は、何と言ってもスキマ時間にサクサクと読めてしまうこと。そうしたことから近年爆発的に読者が増えており、大手も続々と参入しています。
■公式ウェブサイトから人気作品をピックアップ
stu:AI等活用したコンテンツ作成
■設立: 2017年4月
■資本金:4億6067万円
stuは「エンターテインメントの再発明」をミッションに掲げ活動をしています。
最新の技術(5G、XR、メタバース)と、高品質の映像制作手法を組み合わせて、新しいエンターテインメント体験を生み出すクリエイティブなチームが特徴的です。
直近では、KDDIのコンセプトショップ「GINZA 456 Created by KDDI」でのプロジェクションマッピングを駆使した空間展示・施設全体のプロデュースも行っているようです。
Flamers:メタバースマッチングアプリ
■設立: 2019年11月
■資本金:1.1億円 ※ウェブサイトより
2023年4月にリリースした恋愛メタバース「Memoria」を運営しているスタートアップです。
「Memoria」のキャッチコピーは、外見やスペックじゃない本当の「内面からの恋愛」。
「今までのマッチングアプリはハードルが高い…」
「知らない人といきなり会うのが怖い…」
「メッセージのやり取りで疲弊する…」
といったマッチングアプリの悩みを持っている人に向けたサービスということです。
当然、マッチングアプリは利用者が多いほど利用されやすいのですが、『Memoria』は4月にリリースしたばかり。どこまでユーザーに受け入れられるか?に注目が集まっています。
Anique:アニメのデジタルグッズを制作
■2019年3月
■資本金:4.7143億円
アニメキャラのグッズ制作・販売を手掛ける会社です。
なかでもAnique社はデジタルグッズの制作に強みを持っており、ブロックチェーン技術を活用したデジタルコレクティブの展開、WebGLを用いたオンライン展覧会などを開催しています。
また、デジタルグッズの保有者はリアル版の追加購入も可能。リアルとバーチャルの両方で楽しめる仕組みが特徴的です。
ちなみに、Anique社が制作したオリジナルグッズの中でも、特に『ブルーロック』関連のものはとても人気があるようです。男性のボクがみても思わず「欲しい……」と思ってしまいました。
こうしたグッズ制作は権利処理が非常に大変なのですが、これまでの実績をもとに海外へのアプローチも充実させていくようです。
おわりに
昨年のこの時期はNFTやメタバースが非常に盛り上がっていたタイミングで、本特集にはWeb3.0に関連する多くのスタートアップ企業が掲載されていました。
一方今年は、昨年ほどの熱狂ぶりはないものの、良い意味でWeb3.0をよりファン体験に繋げようとしているスタートアップ・事業モデルが多い印象があります。
今後のスタートアップの進化に大注目です!